斎藤秀俊の眼

科学技術分野と水難救助、あるいは社会全般に関する様々な事象を一個人の眼で吟味していきます。

朝日新聞の記事より

2014年06月05日 20時55分13秒 | 水難・ういてまて
昨日、朝日新聞朝刊に水難に関する2つの話題が掲載になりました。こちら

水難は、要救助者の努力と救助者の努力がかみ合わうことで生還につながります。
要救助者には、救助がくるまでの浮いて呼吸を確保する努力が求められます。全国の小学校で展開されている着衣泳の授業はまさにそれに当たります。
一方、救助側には1秒でも早く現着する努力が求められます。要救助者、特に子どもたちは「浮いて待て」を合言葉に素早い救助を待っています。救助側にその心構えがあるのでしょうか。高知県では、水難というキーワードで警察、消防、保安庁にすぐに緊急通報の情報がまわり、ただちに航空隊にも伝えられます。県民の税金で飛ぶ回転翼機がただちに救助に向かい、陸と空から救助を行います。

ここに変な手続きがあると5分、10分、20分と時間がたちます。頑張って10分浮くことができたけれど、力尽きる人もいます。水没して数分呼吸がとまったとしてもすぐに人工呼吸すればかなりの確率で蘇生します。心停止に至ってもただちに救命手当が施されれば、後遺症が残ったとしても助かる命があります。

全国の救助隊にお願いします。水難は1秒の勝負です。頑張って浮いていてくれるならなおさら1分が惜しい。変な手続き(管轄の消防から出動要請がない限り飛ばない防災ヘリ)のために助けられたかもしれない人命が失われることのないようにしてください。


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