斎藤秀俊の眼

科学技術分野と水難救助、あるいは社会全般に関する様々な事象を一個人の眼で吟味していきます。

水上安全法講習会四日目2

2015年06月01日 23時54分24秒 | 長岡技術科学大学の広報
救助用チューブを利用した救助法です。
このチューブがあれば大人二人分の浮力が得られますので、全くの素手よりは安全に救助をすることができます。
しかしながら、水中での取り扱いには熟練を要します。

顔あげクロールあるいは顔あげ平泳ぎで近づきます。
 

溺者に後方から近づきました。この場合、溺者の顎を確保せず、直接両脇の下に救助者の手を差し入れて、確保します。


勢いをつけて溺者をひっくり返します。


チューブの上に溺者を確保して、リアーキャリーで運びます。
 



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赤十字水上安全法講習会四日目1

2015年06月01日 23時28分16秒 | 長岡技術科学大学の広報
いよいよ最終日を迎えました。1週間の間を含めてこの9日間で相当な実力を付けました。

救助訓練の様子を見ながら、入水救助の基礎について何回かにわけて解説します。

まず、順下です。足から順番に入るという意味で、溺者の位置を見失わないようにする入水方法です。
指差し確認して溺者の位置を把握します。


両腕を大きく前方に伸ばし、入水準備


両脚もしっかり開脚して、入水と同時にはさみ、体が沈むのを防ぎます。
 


最後まで顔は水面の上に保持します。


そのまま、顔挙げクロールあるいは顔挙げ平泳ぎでアプローチに入ります。


アプローチしたら、防御の姿勢に入ります。ここで溺者との間合いをとり観察しながら立泳ぎで近づきます。なお、溺者は浮いて救助を待っていると仮定しています。(これが昔からの日赤の考え方です。溺者は浮いて救助を待っている「はず」だと)
 

溺者の対向の腕をとり、引きよせます。そのままもう一方の手で溺者の顎を確保します。ここまですべて立泳ぎをしながら行います。


運搬に入ります。溺者の肩から脇に手を伸ばしてしっかりと腕で確保します。このまま逆あおりで岸に向かいます。
 

簡単に見えますが、この受講生のように首までしっかりと水面に出して溺者を運べるようになるには、強力な泳力が必要です。ここまで救助者が水面から出ていると、溺者は水没しません。溺者の呼吸を確保しながら運ぶことができます。この救助者は今回の受講者の中でも群を抜く泳力でした。日頃から泳いでいる程度ではここまでできませんし、ましてや泳ぎなれていない人がこうやって運搬することは、絶対に不可能です。だから、こういう訓練を受けない限り、入水救助はしないで早く119番通報をして救助隊を呼びます。

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