■ファンタスティック・フォー■ まあ、お気楽な娯楽としちゃ最適だよな。橋の上の大活躍なんか素直に超高レベルって。普通にうれしいです、ああいうエキサイティングなビジュアル。どこかで見たような場面ばっかりにしてもね。あとまあ、それぞれのパワーにチョイ差がありすぎるのがどうも。火だるまで超高速飛行ってのは行き過ぎてるし、透明化女のパワー明細がいまいち要領得ないってか、岩人間も近くに道具がない場合は戦闘能力的にどうかな、って感じもして。『X-MEN』(人間型系1参照)のほうが話も大きくてすっきりしてたかも。でもまあ、面白かったです。こういう映画は絶えず供給されてなきゃいけません。そいだけ♪
■アイスクイーン■ コントですか、と言いたいくらいオーバーアクションなアイスクイーンは御愛敬として……なんせガオガオ吠えながら部屋入ったあとちゃんとドア閉めてるし……まぁそれはそれとして、前半の雪崩は凄かったんだけどねぇ。これがアルバロスかよ、と目を疑う超真面目なパニックアクションになってて。でもそこはそれ、雪崩れ後の雪煙というかクルマのガソリン煙というかの立ちかたとか、やっぱアルバトロスっぽさが次第に露見してきて、いやああの動きだものなあ。あれならもっとアカラサマにセクシーポーズとらせてもよかったかもとか。だいたい大ピンチだっつのにおにーさんおねーさんたち緊張感なさすぎよ。アイスクイーンがまだそのへんにいるってのにのんびり傷の手当てしようとしてたり。んでラストはどーしてあれで退治できるってわかったんですかね、水に漬けるだけでいいっての。ラストに博士が再登場ってのも意味わからんですよ。前半のシリアスムードと後半のコメディならざるズレまくりぶりとの対比が、はっきりした対比でもないだけになんというかまあ、例により変な映画でしたわ。
■ライジング・ザ・ブレット■ 死神つう自己申告だが、妖怪系にしちゃ形が人間すぎるんでとりあえずここに。しかしつまらんストーリーだったな。恋人相手に別れたいんだろ別れたいんだろとネチネチうるせー主人公からして「とっとと死ねよおまえは」的印象の超ダメ男にすぎないので。んで何、結局死神は私をからかっていたに違いない、だって?? そんな解釈でいいんかい。かあちゃんの死亡時期も中途半端で、どっちかはっきりしろいって感じで。まあ何つうのかな、鬱陶しい映画でしたわ。家族がとにかく強調されまくるとこったらスティーブン・キング特有いや通俗映画共通の俗っぽさ丸出しでほんと辟易だし、おまけに主人公の幻覚というか白昼夢癖が出ずっぱりなもんだから「また幻覚かよ……」と水増しに枝葉くっつきまくってウザいのなんの。野犬と対峙するシーンも結局幻だったのホントだったの。あげくは単なる青春回顧映画みたいに終わっちゃったのは結局何やりたかったんでしょうねと。ラストの死神再訪もただの挨拶ですかってぇ脱力感。ま、ブレットやらいうジェットコースター程度の刺激も見当たりませんでした。まさかあれじゃないだろうなと疑っていたほら、手垢つきまくりの『ドニー・ダーコ』型オチ(トラウマ系4参照)じゃなかったのだけが救いでしたかね。
■アッシャー家の末裔■ ただぼけーっと観てました。やっぱサイレント映画って、よほどいい映像で構成してくれてないとダメだな、って確認できただけ。ピアノのBGMが環境音楽っぽくて良かったな、だけ。しかもあの音楽はしょせん90年代に付け足したものだろうし。ま、はたはたとカーテンが風になびいてる光景だけは超異様なブキミさで印象に焼きついたかな。