■人間人形デッドドヲル■ これ……アートですね? ですよね? いやあ調子狂わされました、のっけから。どうせアルバトロスだって高をくくってたら、即芸術でしょうよ、これ! 驚いたねえ。恋人殺して人形に作り替えて、それを別の男が盗んで、そのパターンが連鎖していって……なんてことがジャケに書いてあると、こりャもうどーしょーもないC級映画だなって思いますよ、ところがこういうこともあるんだなぁとつくづく。サイコ系かな、トラウマ系かな、ナンセンス系かな、はたまたゾンビ系かなといろいろ悩みまくったあげく、ええいこの質の高さに敬意を表して人形系を新設だぃ。それにしても面白い映像だったなあ。女優の静止ポーズと人形とを適当に混ぜて映してゆく手法が素晴らしい(これはどっちかな?とかいつも考えさせられちゃったりして)のに加えて、ときどき動いて喋る人間に戻ったりするもんだから、妄想なのか幻覚なのか霊魂なのか正確には何が起きてるんだか適度にわかんなくなってきて、だけど設定というか流れで別にわかんなくてもかまわんように出来てるもんだからじーっと映像を見つめてればOKっていう、そのノリがなんとも心地よかったすね。そう、何度も言うけど映像ね。視覚性の比重が異様に高い、真の映画らしい映画でしたね。スタイリッシュというか、高速再生が入ったりアニメが挟まれたり、おばちゃんの怒りから落下シーン至るあたりなんてシュワンクマイエルっぽいイッちゃってぶり。あ、その前におじちゃんが人形拾うとこに至る窓から落下シーンね、あすこも華麗だったなあ。最初の男のシーンにときどきフラッシュバックする以外はどんどん関係者が入れ替わっていって後腐れないのも、ヒーローヒロイン路線やたら多いホラーに食傷してる身としちゃ有り難かったです。思いがけない傑作!
■ドールズ■ お、面白い! 観終わって考えてみると人形メルヘンホラーならこのパターンっきゃないって感じのきわめて普通な仕上がりにすぎないんだけど、最中はグイグイもってってくれたじゃないの。気に入った。そりゃま、いくらコメディ入ってるといってもチョイ無理ありすぎのパンクねーちゃんらの悪乗りはまあそれとして、人んちに雨宿りさせてもらってボコボコぶっ壊すなよ分別盛りのおとーさんおかーさんはもー、て感じではあるが、マ、あの人たちが殺されるとこのカタルシス実現のためにはああいうキャラ作りでいいのかも。例により想像癖のある子どもが主人公だが、あの女の子、メッチャ可愛いってわけではなくて、適度な可愛さで、あのくらいのそこそこの可愛さが結局いちばん可愛いんだよな、って改めて気づいたり。可愛かったよな。気のいいにーさんがあわや助かったのは一安心ですな。殺されてたらさすがに後味悪かったかも。ともあれ、適度な広さの屋敷でドタバタやる適度な閉鎖空間度が最高度の効果あげてました。兵隊さんの一斉射撃はほのぼの笑い専用。なごむ。ちょっとわかんなかったのは、ラスト、人形化したおとーちゃんを嬢ちゃん持ってったとばかり思ってたけど。屋敷の中に夫婦揃って残ってんのね。
■デモーニック・トイズ ドールズ2■ これも雰囲気だきゃいいんだけどね。オモチャ倉庫という中途半端な密室で、刑事に凶悪犯に警備員にピザ配達人に家出娘に。なんと素晴らしいセッティング。雰囲気だけじゃなくてテンポもよいのでした。人形どもの表情も良いのでした。ただなんというか、人形の種類がちぃと少ないのだなあ。ちゃんと動いてるのは4~5種類程度で。ロボットとか狼とか目一杯バラエティに富んじゃいるんですがね。人形をバンバン撃ち殺しまくってたの、ちゃんと動いてたらもっと気持ちよかっただろうな、やってみたくなっちゃったよ、あびないあびない。あとほら、子ども二人がトランプしてるのを審判みたいに見てる母親らしき女が女刑事と同一人物だっての、最後になってやっと気づいたよ。白人の顔ってやっぱ肝心なとこで見分けづらくていかん。で、悪魔だかなんだか、ああいうことやるためだけに待ち伏せしてたのか、意図がいまいちつかめないというか。近衛兵人形の正体もまあそういうことなのかって展開だけど、正確には理解できてないよなあ。どゆことだったの? ともあれ妊娠中の身でヒロイン刑事がアクションまみれってのは『ネクロノミカン』を当然ながら思い出したけど、さほど遜色見せなかったのはお手柄でしたわい。デカイ狼男はまったく余計だったな。間一髪用にところどころノロマになってるし。人形だけでやってほしかった。
■パペット・マスター 悪魔の人形伝説■ これって? 総集編ですか? それとも予告編の寄せ集め? 独立した一話かと思ったのに、なんか以前の作品の再利用ばっかで回顧だか自白だかどうやってまとめてるんだか一々フォローする気も失せたというか、過去作品のそれぞれも全然大したことないのばっかなんだナーってことだけわかったというか。個性だけは満点の人形らに切られたり撲たれたりする人間がそのつどじっと待ってなきゃなんない無理な映像ばっかで苦笑モノ。とくにヒルを吐く女人形ちゃん、もっとスムーズに吐き散らさなきゃまだるっこしくていかんでしょ。
■ドールズ■ お、面白い! 観終わって考えてみると人形メルヘンホラーならこのパターンっきゃないって感じのきわめて普通な仕上がりにすぎないんだけど、最中はグイグイもってってくれたじゃないの。気に入った。そりゃま、いくらコメディ入ってるといってもチョイ無理ありすぎのパンクねーちゃんらの悪乗りはまあそれとして、人んちに雨宿りさせてもらってボコボコぶっ壊すなよ分別盛りのおとーさんおかーさんはもー、て感じではあるが、マ、あの人たちが殺されるとこのカタルシス実現のためにはああいうキャラ作りでいいのかも。例により想像癖のある子どもが主人公だが、あの女の子、メッチャ可愛いってわけではなくて、適度な可愛さで、あのくらいのそこそこの可愛さが結局いちばん可愛いんだよな、って改めて気づいたり。可愛かったよな。気のいいにーさんがあわや助かったのは一安心ですな。殺されてたらさすがに後味悪かったかも。ともあれ、適度な広さの屋敷でドタバタやる適度な閉鎖空間度が最高度の効果あげてました。兵隊さんの一斉射撃はほのぼの笑い専用。なごむ。ちょっとわかんなかったのは、ラスト、人形化したおとーちゃんを嬢ちゃん持ってったとばかり思ってたけど。屋敷の中に夫婦揃って残ってんのね。
■デモーニック・トイズ ドールズ2■ これも雰囲気だきゃいいんだけどね。オモチャ倉庫という中途半端な密室で、刑事に凶悪犯に警備員にピザ配達人に家出娘に。なんと素晴らしいセッティング。雰囲気だけじゃなくてテンポもよいのでした。人形どもの表情も良いのでした。ただなんというか、人形の種類がちぃと少ないのだなあ。ちゃんと動いてるのは4~5種類程度で。ロボットとか狼とか目一杯バラエティに富んじゃいるんですがね。人形をバンバン撃ち殺しまくってたの、ちゃんと動いてたらもっと気持ちよかっただろうな、やってみたくなっちゃったよ、あびないあびない。あとほら、子ども二人がトランプしてるのを審判みたいに見てる母親らしき女が女刑事と同一人物だっての、最後になってやっと気づいたよ。白人の顔ってやっぱ肝心なとこで見分けづらくていかん。で、悪魔だかなんだか、ああいうことやるためだけに待ち伏せしてたのか、意図がいまいちつかめないというか。近衛兵人形の正体もまあそういうことなのかって展開だけど、正確には理解できてないよなあ。どゆことだったの? ともあれ妊娠中の身でヒロイン刑事がアクションまみれってのは『ネクロノミカン』を当然ながら思い出したけど、さほど遜色見せなかったのはお手柄でしたわい。デカイ狼男はまったく余計だったな。間一髪用にところどころノロマになってるし。人形だけでやってほしかった。
■パペット・マスター 悪魔の人形伝説■ これって? 総集編ですか? それとも予告編の寄せ集め? 独立した一話かと思ったのに、なんか以前の作品の再利用ばっかで回顧だか自白だかどうやってまとめてるんだか一々フォローする気も失せたというか、過去作品のそれぞれも全然大したことないのばっかなんだナーってことだけわかったというか。個性だけは満点の人形らに切られたり撲たれたりする人間がそのつどじっと待ってなきゃなんない無理な映像ばっかで苦笑モノ。とくにヒルを吐く女人形ちゃん、もっとスムーズに吐き散らさなきゃまだるっこしくていかんでしょ。