信越トレイルを歩く
新潟県と長野県にまたがって1,000メートル級の山々の尾根を巡る『信越トレイル」が開通した。このトレイルの入り口(新潟県上越市板倉区)にある我が高校では、夏休みに生徒、父母、地元の人たち、それに教職員が一緒になって、このトレイルを歩くことになった。(2009年8月)
8月8日に信越トレイルRoute Section-4(関田峠~仏ケ峰登山口の8.2km)を歩いた。関田峠~黒倉山~鍋倉山の2.2キロは、雪に押されて曲がっている樹木の造形が美しく、ふわふわの落ち葉を踏んで歩くとブナ林が広がり、運が良ければギフ蝶やモリアオガエルに出会えるとのことだった。
約10名から成る班ごとに、5~10分の間隔をおいてガイドさんの説明を聞きながらゆっくり進むはずだったが、60歳以上のシニアだけの我が班のガイドは、黙々と通常のペースで進むものだから、すぐに前の班に追いついてしまう。だから、前の班が風通しと見晴らしの良い場所で休息をとっているのに、我が班はいつも蒸し暑くて藪蚊の出る急斜面で立ち止まる羽目になってしまった。
このトレイルは新潟と長野の県境に沿っているので、右足は新潟県、左足は長野県を歩いていることになるのだ。そして、気圧配置によって、ちょうど真上に晴れと曇りの境目ができることがあるそうだ。(このルートを境に天気が「甲信」型と「北陸」型に分かれる)
黒倉山~鍋倉山にかけての見晴らしの良い場所からは、北西に高田平野から日本海まで、西に妙高・火打・焼山の頚城3山、その南に北信州の黒姫・飯縄・戸隠の3山を見渡すことができる。
アップダウンの多い尾根道で、下り坂は滑るので終点の仏ケ峰登山口に着くまでに足がガクガクになってしまった。最後は信州の戸狩温泉でゆっくりと風呂に浸かって疲労しきった足を揉み解していると、ようやく8.2キロもの山岳道路を歩きとおしたのだという実感が湧いてきたのである。
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