No Room For Squares !

レンズ越しに見えるもの または 見えざるもの

鬼首の町

2021-02-28 | 街:宮城




秋田県側から宮城の鳴子とか仙台に行く時は、僕は国道108号線を使う。それは幾つかの峠を越えるルートである。秋田県の秋の宮(湯沢市の地区名で、菅首相の出身地)から県境の峠を超えて、最初に着くのが「鬼首(大崎市)地区」である。鬼首温泉郷として、幾つかの温泉旅館があるが、どこも閑散としているのが実情だと思う。スキー場もあるので、ペンションとか別荘とか、そっちは多少人がいるのかもしれない。ここからもう一つ峠を越えれば、そこが鳴子温泉である。

鬼首を通過する時、行くにしても帰るにしても、待っているのは峠道である。特に真冬の路面状況は厳しく、明るいうちに通過したいのが正直なところだ。だから何度も鬼首を通るのに、立ち寄ったことは数えるほどしかない。最近では、鳴子温泉への峠にバイパスが出来た。以前は鳴子ダム沿いの崖になった狭い曲がりくねった国道を走行しなければならなかった。宮城、秋田の動脈道路でもあり、大型貨物トラックもひっきりなしに走行する。極めて時間も掛かるし、危険な道路だった。それがバイパス道路の開通でかなり楽になった。土建屋の利権だとか、無駄な道路だとか、そういうことは言わないで欲しい。これまで冬季のダム道路で、どれだけの事故が発生したことか。

さて、話を戻そう。道路の積雪も少なく、バイパス道路で時間の短縮も出きたので、久々に「鬼首」に立ち寄った。立ち寄るような場所もなかったけど、「鬼の橋」の写真を撮って楽しんだ。これで昼食を食べたり、立ち寄り入浴(それをキッカケに泊まりに行ったり)をすれば、町も活性化するだろう。鬼首は、鬼の首から由来する地名で、それは坂上田村麻呂が、蝦夷の豪族の首を取った地であるとの伝説もある。寂しい町だけど、ロマン溢れる地。車で走っただけで、朝廷軍と蝦夷軍が馬に跨って出てくるような気がしてくる。春になったら、また行ってみよう。

X-PRO3 / XF27mm F2.8

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