ここは秋田県藤里町である。秋田県北部の町で、白神山地の麓にあたる場所となる。この町では2006年に凄惨な児童連続殺人事件が発生した。それは僕が秋田県に移住した直後のことでもあり、どうしてもそのイメージに影響を受ける。記述しない訳にもいかず、藤里町の住民がその記述を読めば嫌な思いをするかもしれない。また、事件の渦中において、大量のマスコミが犯人(その時点では疑わしき人)の住む家に張り付き、町中の関係者に取材を敢行した。マスコミと住民の軋轢は相当なものだったらしい。考え過ぎかもかもしれないけど、カメラを持って歩くだけでも嫌がる人もいる可能性もある。数度、他の町との往来の際に立ち寄ったこともあるが、天候が悪かったせいもあり、陰鬱な雰囲気を感じてもいた。どうしても、ここで写真を撮ろうという気にはなれなかった数少ない町であった。
その勝手な思い込みを、ここで訂正し、住民にお詫びしたいと思う。好天の下、訪れた藤里町は気持ちの良い場所だった。町並みは他の秋田県の町と少し異なり、独特の感じだ。二ツ井などの林業の町と近い雰囲気もあるような気がする。全く人気(ひとけ)がない写真ばかりだけど、ちょうど昼休みだからだ。こじんまりとした町の中心部には町役場やスーパーマーケットなどがあり、それなりに活気がある。町の大部分を占める山間部には行っていないけど、良い町のようだ。不幸な事件の被害者に対しては哀悼の意を捧げたい。そのうえで、この町がその事件のイメージ(しかない状況)から脱却出来れば良いなと思う。ちなみに、町役場から昼休みに出てきた職員の若い女性たち。「嘘??」と思わず言葉が出てしまった。スタイル抜群の超美人が多い。そこらの芸能人を凌駕する人もいる。秋田県北部には、たまにそういう町がある。
X-PRO3 / XF23mm F2R WR
この街は、知る人ぞ知る社会福祉協議会がある街です。
こちらの事務局長さんは、全国的にも有名な福祉実践者。僕も1度、仕事でご一緒したり酌み交わしたことがあります。
藤里町は、全国に先駆け街をあげて、ひきこもりを何とかしようと取り組んできた町です。僕らの業界では、藤里モデルと表現します。
白神山地の麓にある土地柄といい、僕にとっては必ず訪れてみたい街。
それも豪雪の時期に、地元の方々の営みを体感がてらと思っています!
僕が行ったのは中心部です。町は南北に長く、北部は山間の集落なのではと思います。
福祉のことは分かりませんが、町役場前に「町内みどころマップ」があり、これが温かみのある良い感じで、好印象を持ちました。なんというか「やっつけ仕事」ではなく、町の良いところを紹介しようとしていることを感じました。
冬はまた印象が全く異なると思うので、僕も冬の藤里町に行きたくなりました。