◇欧州&アジアン◇メイバンク選手権 3日目(3日)◇サウジャナG&CC(マレーシア)◇7186yd(パー72)
カットライン上で予選を通過した石川遼がムービングデーにベストスコアをたたき出した。4アンダーから9バーディ、ボギーなしの「63」をマークし通算13アンダー。5位タイに浮上し、最終日の優勝争いに飛び込んだ。
第1ラウンドを終えた時点での順位は132位だった。2日目は窮地から2連続バーディフィニッシュを決め、63位で決勝ラウンドに滑り込んだ。そして今、石川はトップと2打差にいる。会心のラウンドを終え、「何が起こるか分からないですね」と笑顔で汗をぬぐった。
予選通過圏外でアグレッシブな攻めを繰り返し、「真正面からぶつかった。僕はそうやって自分のゴルフを作ってきた」と“原点”に立ち返ったのが前日のこと。その姿勢は「変わらずに」ティオフした。前日までの上位選手とは反対の“裏街道”。スタートの10番で1Wショットをフェアウェイ左サイドに置き、自信が芽生えた。このホールは2.5mのチャンスを外したが、途端に猛チャージを開始。11番、12番(パー3)といずれもショットを2mにつけると、一気にバーディを5つ並べた。
終始強い風が舞い、ティショットをバンカーに入れた16番(パー3)も2打目でピンそば30cmに軽々と寄せてパーセーブ。17番で6つ目を決めた後、18番(パー5)では1m強のチャンスを外して憮然とした。ハーフ「30」で折り返しても笑顔はない。風が一層強くなった後半1番(パー5)をバーディ。2番で2mのパーパットを沈めて安堵すると、7番(パー3)でのチップインを含めてさらに2バーディを決めた。
4つのパー3と、2Iを握った後半8番を除くホールで1Wを持った。最終9番はフェアウェイ左サイドが池。1Wを振り切ってフェアウェイ左サイドをとらえた。「短いクラブでも打てるけれど、ここでぶち当たって、どういう球が出るかなって。緊張もしました。でも『良いスコアで来ているな…』と考えてしまったら、今までの自分と同じだった」。顔を上げ、リーダーボードを見上げると、上位に自分の名前があった。
最終日は最終組の2つ前の組で、海外ツアー初優勝を狙う。欧州ツアー制覇となれば、青木功、世界選手権シリーズ2勝の松山英樹に続く日本人優勝者になる。アジアンツアーも兼ねたビッグタイトルがかかっても、石川は「まだ打ちのめされていない。ガンガン行って、打ちのめされたいです。打ちのめされて学びたい」と前日と変わらぬ視線で言った。「きのうよりきょう、きょうよりあしたの方が、自分が試される」。勝利への皮算用はまだしない。(マレーシア・シャーアラム/桂川洋一)
以上、GDOニュース
最終日もベストスコアでラウンドしてほしいのですが、アップダウンが激しいので分からないですね。
最終日、吉の日であることを願っています。