報道によると、アメリカ・ホワイトハウスは、岸田総理を4月に国賓待遇で迎えることを発表した。10日にバイデン大統領と会談する予定という。昨年11月にバイデン大統領から招待を受けていたといい、両国の間で日程の調整が続けられていた。今回の日米首脳会談でも台湾やウクライナ、中国など毎度おなじみのトピックが議論されるだろう。
原点に戻るが、米国は日本にとって唯一の軍事同盟国である。そう考えれば、日本は常に米国と良い関係を保つ必要があり、必要な時期に日本の指導者が米国の指導者と親密関係を確認し合うことは重要だ。
しかし、現在の国際環境に照らせば、今回の米国訪問で岸田総理にはもっとやらなければならないことがある。それは「トランプ氏との対面」だ。
最近、日本国内では「もしトラ」(もしトランプ氏が大統領になればどうなるか)の議論が流行っているが、筆者は既に「ほぼトラ」を通り越し、「マジトラ」になってきているように感じる。
共和党の予備選ではオハイオとニューハンプシャーでトランプ氏が圧勝し、最大のライバルと言われてきたでデサンティス現フロリダ州知事は選挙戦から撤退した。また、バイデンVSトランプの戦いになった場合はトランプ有利となる見方が多い。バイデン政権1期目の評価は決して米国民から良くないので、今後トランプ氏のホワイトハウス返り咲きの可能性が高まることだろう。
その蓋然性がある今、日本の国益を守るリーダーである岸田総理がやるべきことは、任期が切れる恐れがある相手だけではないはずだ。来年1月からホワイトハウスを陣取る可能性がある相手と早いうちから接触し、いい印象を与えておくことは日本の中長期的な国益を考えても重要なはずだ。
しかも、その相手・トランプ氏は極めて「個人的な関係」を重視し、それをそのまま外交に転用する。
8年前の米大統領選を覚えているだろうか。当時、爆弾発言を繰り返すトランプが共和党候補として台頭した際、世界から注目を浴びたが、多くの専門家やメディアはトランプが共和党候補になること、ましてや本選で勝つと予測していなかった。
しかし、トランプがヒラリー・クリントン氏に勝利した直後、真っ先に行動に出た人物がいる、安倍晋三元総理だ。安倍氏はトランプタワーでトランプ氏と対面し、ゴルフクラブを手見上げにプレゼントするなどして、良い印象を与えることに成功した。トランプ大統領誕生で日本国内にも不安な空気が強く漂ったが、その後安倍氏はトランプ氏と共通の趣味であるゴルフで交流を重ねた。トランプ時代の日米関係は安倍氏の戦略的、率先した行動が大きく貢献した。
よって、現在の岸田総理にも同様のテクニックが求められる。バイデン氏との会談もあるので、大々的に会ってはならない。メディアのパパラッチを避けることは難しいが、5分でも10分でもいいので対面し、トランプ氏に「現在の日本の首相は私です」と良い印象を与えておくだけでも損はないはずだ。
韓国も米国の軍事同盟国だが、当時の文在寅大統領はトランプ氏と個人的に良い関係を築けず、米韓関係は冷めきっていた。トランプと長く付き合うのは岸田総理ではない可能性も十分にあるが、誰が首相であろうと対トランプでは「いい友達」であることが極めて重要になる。
そういう意味で安倍晋三氏はトランプの親友だった。今日、岸田総理にはそういった姿勢とテクニックが求められている。
◆治安太郎(ちあん・たろう) 国際情勢専門家。各国の政治や経済、社会事情に詳しい。各国の防衛、治安当局者と強いパイプを持ち、日々情報交換や情報共有を行い、対外発信として執筆活動を行う。
以上、まいどなニュース
増税ポチメガネの岸田がトランプに会ったら、どんな顔になるだろうか?
日本は、自国で守れと言われて「はい」と答えて帰国することでしょう。そのことがキッカケで核論議開始になります。
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