著名な哲学者チャーマーズは大著『意識する心ー脳と精神の根本理論を求めて』の中で機械に意識を持たせるということ(強いAI)は可能だと主張しています。
しかし、この主張が矛盾していることを証明します。
(事実1)クオリアは感覚野が関係していることは脳科学で実証されている。
(事実2)コンピューターという機械には感覚野はない。
(結論)これらの事実から機械にはクオリアがない。
チャーマーズによる意識の定義:意識はクオリアを持つことと同義である。
この定義と先の議論から機械にチャーマーズが定義する意識を持たせることは出来ないという結論が得られます。
従って、機械に意識を持たせるということ(強いAI)は可能だとするチャーマーズの主張は彼による意識の定義と矛盾しているのです。