葉室麟の著作「蜩ノ記」に続く羽根(うね)藩シリーズを三冊
『潮鳴り』|感想・レビュー・試し読み - 読書メーター
葉室 麟『潮鳴り』の感想・レビュー一覧です。電子書籍版の無料試し読みあり。ネタバレを含む感想・レビューは、ネタバレフィルターがあるので安心。
読書メーター
「潮鳴り」
俊英と謳われた豊後羽根藩の伊吹櫂蔵は、役目をしくじりお役御免、いまや、“襤褸蔵”(ぼろぞう)と呼ばれる無頼暮らし。
ある日、家督を譲った弟が切腹。
遺書から借銀を巡る藩の裏切りが原因と知る。
弟を救えなかった権蔵は、死の際まで己を苛む。
直後、なぜか藩から出仕を促された権蔵は、弟の無念を晴らすべく城に上がるが・・・・・。
再起を描く、「鯛ノ記」に続く羽根藩シリーズ第二弾!
(裏表紙の紹介文)

「春雷」
新藩主が馬に乗ってお国入りの際の事故で幼い娘を亡くし、身重の妻は流産した。
主人公は「名君」である新藩主の名声と引き換えにこの藩に召し抱えられる。
陰で鬼と呼ばれながら藩財政の立て直しに奔走する主人公多聞隼人の本心は……。

「秋霜」
多聞隼人の離縁した妻が暮らす欅屋敷。
そこに一人の男が住み着く。
彼の父親は以前は宇根藩に仕えていたのだった。
父の暮らした土地を見たかったという。
彼の実の父親は多聞隼人によって殺されており、
その仇討ちをせぬかと言われてやってきたのだった。
欅屋敷では身寄りのない子供たちを育てており、
供に暮らすうちに様々な思いが交錯する。