核汚染日本の再生-被曝治療の実際(1) (4.1追記)
[4/1:友人の強い要望により、被曝治療の結果を簡単にまとめて文末に追記しました。読者の皆様にはぜひ未来に向けて希望を持っていただきたく思います。]
今回、福島第一原発の騒ぎに呼応する意味で「被曝治療」という言葉使ってきました。しかし、本来、この治療法は放射線の被曝者を対象としたものでなく、末期癌など難病者の治療を目指して研究されてきたものです。ではなぜ、その難病治療法が放射線被曝に有効といえるのか?これまでの研究の結果、重症癌の多くが、食物の中に含まれる有毒化学物質、そしてレントゲン、CTやMRIなどの過剰な放射線検査の被曝により重症化している事実がわかりました。よって、これら難病患者への治療法とは、有毒物質や放射線の影響を体外に排出すること、すなわち被曝治療と同じであると結論付けられるのです。
■医療放射線は安全なのか?
医療放射線の危険性については、「文藝春秋(2010年11月号)」に掲載された慶応大学医学部の近藤誠先生の論文が非常にわかり易く説明しています。論文の内容を簡単に言ってしまうと、「CTスキャンで癌になる」可能性は極めて高く、検査の有無が生死に係わるものでない限り、放射線検査の受診はなるべく控えるように、と勧めるものです。
1回の医療検査による被爆量を示すと下記のようになります。機器の違いや検査箇所により、その線量はかなりバラつくので、だいたいこれ位であると覚えていただければよいでしょう。
胸部レントゲン 60μSv
胃のバリウム検査 15,000μSv (15 mSv)
CTスキャン 18,000~36,000μSv ( 18~36 mSv) ※上記論文による
また、乳癌専用の放射線検査機器、マンモグラフィーに至ると最低レベルでも40,000μSv (40 mSv)程の線量が、一回の検査で浴びせられます。胃検査で飲むバリウムやMRI検査時に血液注入される造影剤はどちらも放射性物質です。
いずれも時間単位がない放射線総量であることに注意が必要です。一方、私たち日本人の受ける平均的な自然放射線量は
1年で 1,100 μSv/y (1.1 mSv/y)
1時間で 0.12 μSv/h
です。安全であることを強調するために、医療関係者が決まって使うのが「1年に浴びる自然放射線と比べてこの程度」というくどき文句なのですが、そもそも1年間の自然放射線量と比較する科学的根拠がはっきりしません。仮にこの比較を許したとしても、
胸部レントゲン 年間量の 6/100 倍 (比較的少ない?)
胃のバリウム検査 年間量の 14 倍
CTスキャン 年間量の 16~32倍
マンモグラフィー 年間量の 36倍
と、けして少なくありません。恐ろしいのはマンモグラフィーやCTスキャンを隔月・毎月検査で受けた場合、自然放射線の年間量と比較した線量は、さらに上記の6倍、12倍となることです。これが被曝でないと果たして言えるのでしょうか?
これを時間単位に変換するとさらに恐ろしい数字がでてきます。ここでは医療検査機器の放射線照射時間を仮に1秒として計算しました
胸部レントゲン 単位時間当たり 180万倍
胃のバリウム検査 単位時間当たり 4億5千万倍
CTスキャン 単位時間当たり 5億4千万~10億8千万倍
マンモグラフィー 単位時間当たり 12億倍
放射線はある意味エネルギーです。時間単位に換算するとそのエネルギーの強度が計算できます。すると、上記から医療放射線検査は胸部レントゲンですら自然放射線と比べてはるかに強力なエネルギーを照射していることがわかります。ここまで違うと、人体への影響を自然放射線と比べること自体がそもそも無意味ではないかとすら思われます。例えば自然放射線のエネルギー強度に耐性はあっても、その何倍からは耐性が失われるなど、生体の物理的構造上の限界を正確に議論しなくては、そもそも何が安全だとは語れないはずです。
■日航機墜落現場で被曝した私(日月土)の血液
前回の記事では、身体の外観に現れる放射線の影響について解説しましたが、血液を顕微鏡観察するとその影響度合いはさらにハッキリと見ることができます。私が日航機事件調査で被爆した時(昨年7月)の血液観察写真を以下に掲載します。なお、このような血液観察術は通常の医学教育では行われていませんので、他の医療関係者に尋ねても確認できません。その意味で、予め私見とお断りしておきます。
写真1:被曝した私の血液。本来円形である赤血球に歪(いびつ)な凹凸が現れている。
中央に見えるのはマクロファージ。これがほとんど動いていない。
上記の写真に現れた歪な形の赤血球は、放射線により異常(エラー)を起こした細胞の一つです。本来、このようなエラー細胞は白血球やマクロファージなど免疫系細胞の働きで体外に速やかに排出されなければなりません。
しかし、放射線の影響を大きく受けた身体は、白血球数の低下やマクロファージの不活発化も同時に見られるようになります。それでは、体外排出されなくなったエラー細胞はどうなるのでしょうか?私の判断では、このようなエラー細胞こそが、数年、10数年後に目に見える癌となって現れる、癌細胞の種子であると見なしています。
よって、被曝治療の最大の目標は、エラー細胞の体外排出を促すために免疫系細胞を可能な限り賦活させることに置かれます。免疫の強化を狙った代替医療は色々と紹介されています。それらと比較することはできませんが、少なくとも私たちの方法で、放射線原因の重症癌患者を何人も社会復帰させていることも事実です。
■被曝治療後の血液観察
では、治療後にどうなったのか?以下に3/20に実施した治療から3日経過した後の観察写真(写真2)を掲載します。
写真2:治療後の私の血液。赤血球量、形状とも正常。右下のマクロファージについて
はまだ放射線のダメージが見られるが、動きについては特に問題がない。
治療を急いだため、治療直前の血液観察は行っていません。ですから、昨年7月の血液(写真1)との比較となります。結論を先に言えば状態は著しく改善されていることが確認できます。ただし、他の避難メンバーについてはこの限りでありません。私の場合はこの1月に一度治療を受けていますので、3月の福島第一原発の放射線漏れに対しても高い対放射線耐性を示したと考えられます。他の避難メンバーについては、好転反応(有毒成分の体外排出反応)に苦しみながらも、現在順調に回復しているところです。
* * *
次回は、福島第一原発の影響に対して私たちがどのような処置を施し、どのような結果を得たか、より詳細なレポートをお届けします。
管理者 日月土
今回、福島第一原発の騒ぎに呼応する意味で「被曝治療」という言葉使ってきました。しかし、本来、この治療法は放射線の被曝者を対象としたものでなく、末期癌など難病者の治療を目指して研究されてきたものです。ではなぜ、その難病治療法が放射線被曝に有効といえるのか?これまでの研究の結果、重症癌の多くが、食物の中に含まれる有毒化学物質、そしてレントゲン、CTやMRIなどの過剰な放射線検査の被曝により重症化している事実がわかりました。よって、これら難病患者への治療法とは、有毒物質や放射線の影響を体外に排出すること、すなわち被曝治療と同じであると結論付けられるのです。
■医療放射線は安全なのか?
医療放射線の危険性については、「文藝春秋(2010年11月号)」に掲載された慶応大学医学部の近藤誠先生の論文が非常にわかり易く説明しています。論文の内容を簡単に言ってしまうと、「CTスキャンで癌になる」可能性は極めて高く、検査の有無が生死に係わるものでない限り、放射線検査の受診はなるべく控えるように、と勧めるものです。
1回の医療検査による被爆量を示すと下記のようになります。機器の違いや検査箇所により、その線量はかなりバラつくので、だいたいこれ位であると覚えていただければよいでしょう。
胸部レントゲン 60μSv
胃のバリウム検査 15,000μSv (15 mSv)
CTスキャン 18,000~36,000μSv ( 18~36 mSv) ※上記論文による
また、乳癌専用の放射線検査機器、マンモグラフィーに至ると最低レベルでも40,000μSv (40 mSv)程の線量が、一回の検査で浴びせられます。胃検査で飲むバリウムやMRI検査時に血液注入される造影剤はどちらも放射性物質です。
いずれも時間単位がない放射線総量であることに注意が必要です。一方、私たち日本人の受ける平均的な自然放射線量は
1年で 1,100 μSv/y (1.1 mSv/y)
1時間で 0.12 μSv/h
です。安全であることを強調するために、医療関係者が決まって使うのが「1年に浴びる自然放射線と比べてこの程度」というくどき文句なのですが、そもそも1年間の自然放射線量と比較する科学的根拠がはっきりしません。仮にこの比較を許したとしても、
胸部レントゲン 年間量の 6/100 倍 (比較的少ない?)
胃のバリウム検査 年間量の 14 倍
CTスキャン 年間量の 16~32倍
マンモグラフィー 年間量の 36倍
と、けして少なくありません。恐ろしいのはマンモグラフィーやCTスキャンを隔月・毎月検査で受けた場合、自然放射線の年間量と比較した線量は、さらに上記の6倍、12倍となることです。これが被曝でないと果たして言えるのでしょうか?
これを時間単位に変換するとさらに恐ろしい数字がでてきます。ここでは医療検査機器の放射線照射時間を仮に1秒として計算しました
胸部レントゲン 単位時間当たり 180万倍
胃のバリウム検査 単位時間当たり 4億5千万倍
CTスキャン 単位時間当たり 5億4千万~10億8千万倍
マンモグラフィー 単位時間当たり 12億倍
放射線はある意味エネルギーです。時間単位に換算するとそのエネルギーの強度が計算できます。すると、上記から医療放射線検査は胸部レントゲンですら自然放射線と比べてはるかに強力なエネルギーを照射していることがわかります。ここまで違うと、人体への影響を自然放射線と比べること自体がそもそも無意味ではないかとすら思われます。例えば自然放射線のエネルギー強度に耐性はあっても、その何倍からは耐性が失われるなど、生体の物理的構造上の限界を正確に議論しなくては、そもそも何が安全だとは語れないはずです。
■日航機墜落現場で被曝した私(日月土)の血液
前回の記事では、身体の外観に現れる放射線の影響について解説しましたが、血液を顕微鏡観察するとその影響度合いはさらにハッキリと見ることができます。私が日航機事件調査で被爆した時(昨年7月)の血液観察写真を以下に掲載します。なお、このような血液観察術は通常の医学教育では行われていませんので、他の医療関係者に尋ねても確認できません。その意味で、予め私見とお断りしておきます。
写真1:被曝した私の血液。本来円形である赤血球に歪(いびつ)な凹凸が現れている。
中央に見えるのはマクロファージ。これがほとんど動いていない。
上記の写真に現れた歪な形の赤血球は、放射線により異常(エラー)を起こした細胞の一つです。本来、このようなエラー細胞は白血球やマクロファージなど免疫系細胞の働きで体外に速やかに排出されなければなりません。
しかし、放射線の影響を大きく受けた身体は、白血球数の低下やマクロファージの不活発化も同時に見られるようになります。それでは、体外排出されなくなったエラー細胞はどうなるのでしょうか?私の判断では、このようなエラー細胞こそが、数年、10数年後に目に見える癌となって現れる、癌細胞の種子であると見なしています。
よって、被曝治療の最大の目標は、エラー細胞の体外排出を促すために免疫系細胞を可能な限り賦活させることに置かれます。免疫の強化を狙った代替医療は色々と紹介されています。それらと比較することはできませんが、少なくとも私たちの方法で、放射線原因の重症癌患者を何人も社会復帰させていることも事実です。
■被曝治療後の血液観察
では、治療後にどうなったのか?以下に3/20に実施した治療から3日経過した後の観察写真(写真2)を掲載します。
写真2:治療後の私の血液。赤血球量、形状とも正常。右下のマクロファージについて
はまだ放射線のダメージが見られるが、動きについては特に問題がない。
治療を急いだため、治療直前の血液観察は行っていません。ですから、昨年7月の血液(写真1)との比較となります。結論を先に言えば状態は著しく改善されていることが確認できます。ただし、他の避難メンバーについてはこの限りでありません。私の場合はこの1月に一度治療を受けていますので、3月の福島第一原発の放射線漏れに対しても高い対放射線耐性を示したと考えられます。他の避難メンバーについては、好転反応(有毒成分の体外排出反応)に苦しみながらも、現在順調に回復しているところです。
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次回は、福島第一原発の影響に対して私たちがどのような処置を施し、どのような結果を得たか、より詳細なレポートをお届けします。
管理者 日月土
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