とうとうあちらの世界への扉が開きましたが、別世界が夕陽に照らされた交差点(しかも通りゃんんせのメロディが流れている)とは意表をつかれました。異世界がドラゴンが出てくるようなありきたりな世界ではなく、現実との被膜一枚隔てて、焦燥感にせきたてられているような不思議な感じがしたのは演出の巧みさでしょう。
観ていながら強く連想したのは天沢退二郎の「光車よ、まわれ!」というダークジュブナイルです。こちらも . . . 本文を読む
緊迫感にみちた第一話以降は、なんだかありきたりな展開。
ネオヴェローナの秘密(エスカラスの力で空を飛んでいる)がメインストーリーにほとんどからまず、最後にいたっていきなりジュリエットが人身御供になるなんてのはどうなのか。
謳い文句が「王道革命劇」ならば、ぶつかりあう勢力はキャピュレット家とモンタギュー家でなければならず、超然とした神のようなエスカラスが相手になると陳腐なファンタジーアニメになってし . . . 本文を読む
瀕死のキースとジョミーが仲良く並んでいる場面は、デビルマンのラストで飛鳥了と不動明が並んでいるところを思わせて良し。
マザーコンピュータに依存している人類が、真実を知らされて暴動を起こすという展開は無理というか脚本の都合なのか、ラストの短い時間でいっきにケリをつけるために、物語にずいぶん飛躍があるような。
シモンズ「ハイペリオンの陥落」の最後を、また人類統合軍(?)はコードウェイナー・スミスの . . . 本文を読む
埋もれたホームズパロディ、パスティーシュを並べてみた、といったところですか。ホームズマニアの面目躍如ですが、埋もれてしまうには埋もれるだけの理由があると思うのです。
中でどれかを推すとしたら「ホームズ対007」(ドナルド・スタンリー)「小惑星の力学」(ロバート・ブロック)あたり。
「ホームズ対007」はボンドの上司Mが実はモリアーティ、ワトスンが実はブロフェルド(ではないか?というボンドのあてずっ . . . 本文を読む
多羅尾伴内楽団の「vol.1」と「vol.2」がめでたくCD化されました。以前に出たナイアガラBOXでは一部しかCD化されていなかったので、オリジナルがCD化(しかも2in1)されて、何十年ぶりに聞きとおすことができました。
いい。
もしかしたら「ナイアガラムーン」以降「イーチタイム」までのオリジナルアルバムの中で一番好きかも。とくに「vol.1 哀愁サウンド編」はレコードを何回聴いたことか。 . . . 本文を読む
須藤薫の初期アルバム5枚がリマスター、ボーナストラック付、紙ジャケで再発されました。「CHEF'S SPECIAL」「PARADISE TOUR」「AMAZING TOYS」「AMAZING TOYS」「DROPS」の5枚です。
個人的に青春の1コマを彩るシンガーなので、迷わずに5枚イッキ買いです。松任谷正隆が編曲した1stと2ndのポップンロールサウンドにはガツンとやられてすっかり心酔、60年代 . . . 本文を読む
本オタの女の子(女性含)5人の本オタ生活を描く4コマコミック。
世の本オタ♀はこんなこと思ってるのか(著者も女性)と、本オタ♂の学習にはちょうどよいかも。
各タイトルがSFの書名から取られているので、マニア度をはかるのにも役立ちます。
(そうじゃないのもありますが、そこを見極めるのもマニア)
SF、ホラー、純文学と、著者の読書範囲にミステリは無さそうなので、ミステリファンの人は
いしいひさいちの「 . . . 本文を読む
創元推理文庫から出ているドイル傑作選『クルンバーの謎』に収録されている「競売ナンバー二四九」は、ディクスン・カーファンにおすすめのホラー短編です。
『黒死荘殺人事件』『魔女の隠れ家』あたりの初期怪奇ミステリ(ホントはカーが真似たのでしょうが)が好きな人(わたしもその一人)には堪らない雰囲気です。
M・R・ジェイムズ調といえば、そうなんですが。 . . . 本文を読む