じつはミステリ好きの知人が結婚すると聞いて
贈り物を探そうと古本屋を漁っていたときに見つけたものです。
名前だけは知っていたので、どれどれと読んでみたら、
誰かにプレゼントするより、うちの本棚に鎮座することになりました。
いや、申し訳ない。今なら扶桑社ミステリで出てますので許してね。
解説は都筑道夫。
この解説さえあれば、余計な推薦文はいりません。
「純文学作家の書いた本格探偵小説でモダンデ . . . 本文を読む
ホームズファンなら一度は聞いたことがあるかも。
ホームズパロディの最左翼というか。
中身はドイルとは似ても似つかぬフランスコントです。
(フランスコント自体読んだことないですけど)
怪盗スペクトラ対名探偵ルーフォック・オルメスの
あまりにも馬鹿馬鹿しい対決の数々。
戦前の「エロ・グロ・ナンセンス」の「ナンセンス」の部分は
こういった作品が担っていたのでしょう。 . . . 本文を読む
ポール・ギャリコの「幽霊が多すぎる」に登場した、
心霊現象研究会会員でもある探偵、アレグザンダー・ヒーローの第2作です。
書名は「かりそめの死」ですが、
リーダーズ・ダイジェスト社が出していた抄訳を合本にしたもので、
ギャリコの「メリーの手型」が収録されています。
「幽霊が多すぎる」が1959年の出版で、
「メリーの手型」は1964年の出版と記されているので、
たぶん第2作でしょうね。
「幽霊~ . . . 本文を読む
地方出版物ですが、ローカルこそグローバルですよ。
惹句には
『路地の向こうに、古本の匂いのする街があった。学生時代、クリスティと横溝正史に夢中になって始まった神戸の古本屋巡り。記憶の中にのみ残る店、震災後閉じた店、今も気を吐く店――探偵小説に取り憑かれた古書渉猟人 (筆名・亜駆良人 [畸人郷/SRの会]) が、1970年代の神戸と阪神間の古書&読書事情を語り継ぐ一冊』
私もカーと横溝正史を集め . . . 本文を読む
SFにする必然性に、都筑道夫はこだわったようですが、
そういう都筑道夫本人が
「銀河盗賊ビリイ・アレグロ」
「翔び去りしものの伝説」
といった、SF、ファンタジイを書いています。
「ビリイ・アレグロ」はSFにする必然性があったかどうか、
すみません、忘れてしまいました。
ブツも本棚のどこかにあるはずなんですが、見つかりません。
表紙のイラストが大友克洋なので、そっちのほうがうれしいような。
. . . 本文を読む
今読むと、ポケミスの解説って
ブログみたいなものですね。
この中にポケミスの全解説と、EQMMに連載した
「ぺいぱあ・ないふ」というコラムも収録されてます。
タイトルが英語のひらがな表記ってところも、また時代ですなあ。
で、矢野徹との「ハインライン・ダブルスター 論争」も収録されています。
ミステリマガジンにSFのことが載っていても、
当時はミステリもSFも読者はずいぶんかぶっていたでしょ . . . 本文を読む
表紙のイラストがなんだか…、ですけど
ファンタジイとSFを融合させた、
ゼラズニイの佳作、といったところでしょうか。
ハヤカワSF文庫で出たゼラズニイの有名でない長編群よりは
ずっと面白いと思います。
気障な文体なので、好き嫌いが別れますかねえ。
こちらはゼラズニイの作品をイラストレーターのグレイ・モロウがコミック化。
影のジャックのオリジナル短編を収録。
”ベルリング卿の城のどこかに . . . 本文を読む
今春から放映の「真マジンガー 衝撃Z編」
雄伏していた今川泰宏が脚本・監督をつとめるようです。
原作に近いキャラデザインなど、わくわくします。
http://www.shin-mazinger.com/
イラストの右のほうに小さく描かれているのは、
なんとマジンガー軍団の3体のロボットではないですか。
ということは未完に終わっていた原作のラストまでアニメ化でしょうか。 . . . 本文を読む
サンリオSF文庫に入っているゼラズニイはいい選球眼ですね。
「影のジャック」「ロードマークス」「怒りの神」
そしてこの「わが名はレジオン」
連作中篇集ですが、ゼラズニイは長編より短編、中篇のほうが似合うような気がします。
「レジオン」の中の目玉はヒューゴー・ネヴィラ受賞の「ハングマンの帰還」です。
クライマックス寸前から書きはじめ、過去に戻り、またクライマックスに戻る作法はいまや陳腐かもしれませ . . . 本文を読む