リチャード・A・ルポフは創元SF文庫「宇宙多重人格」という作品で、
インナースペースとヒーローコミックを強引に融合させる荒業を見せてくれましたが(けっこう面白かったです)、
じつは「神の剣 悪魔の剣」といいう日本を素材にしたファンタジイも書いていました。
現代なら「ニンジャスレイヤー ネオサイタマ炎上」ぐらいのトンデモさでも作品として認められる(内容はさておき)ので、
時代を読み違えた惜しい作品、なのかな~
登場人物は、弥勒菩薩、愛染明王、鬼子母神、竜神、須佐之男命、稗田阿礼、太安万侶等々、
このメンツでいったいなにをさせようと?
本人はすごく自信があったらしく、
前書きで日本の文化には縁が無かったが、多くの資料を読んで勉強した、
とさらっと書いてます。
しかも、この作品を発表したときの反響は賛否両論で両極端、
誉めてくれたのはシルヴァーヴァーグとエリザベス・リンだけだったらしいです。
するとあとは酷評だったんかいな。
少しでも日本の神話などに興味のある人が読んだら目を回しそうな設定で、
まったく知らない人が読んだらタダの出来の悪いファンタジイですから。
邦訳が読めてうれしいのは、訳者の厚木淳の訳注がところどころに入っていて、
著者の勘違いや未調査の部分を補っているところですね。
訳者の厚木淳は日本刀と鍔が趣味らしく、後書きで「趣味が翻訳に役立つとは思わなかった」とも書いています。
そんな識者が訳しているので、
「合口とは合口拵えのことで、短刀のことではない」とか、
「鍔をつけた薙刀はあるが、鍔をつけた槍とは前代未聞」など訳注だけ読んでも楽しい。
著者のルポフと訳者の厚木淳との本当の共同作業で生まれた
「神の剣 悪魔の剣」を読める人は幸せではないでしょうか(ほんとか)。
■リチャード・A・ルポフ 神の剣 悪魔の剣 創元SF文庫
インナースペースとヒーローコミックを強引に融合させる荒業を見せてくれましたが(けっこう面白かったです)、
じつは「神の剣 悪魔の剣」といいう日本を素材にしたファンタジイも書いていました。
現代なら「ニンジャスレイヤー ネオサイタマ炎上」ぐらいのトンデモさでも作品として認められる(内容はさておき)ので、
時代を読み違えた惜しい作品、なのかな~
登場人物は、弥勒菩薩、愛染明王、鬼子母神、竜神、須佐之男命、稗田阿礼、太安万侶等々、
このメンツでいったいなにをさせようと?
本人はすごく自信があったらしく、
前書きで日本の文化には縁が無かったが、多くの資料を読んで勉強した、
とさらっと書いてます。
しかも、この作品を発表したときの反響は賛否両論で両極端、
誉めてくれたのはシルヴァーヴァーグとエリザベス・リンだけだったらしいです。
するとあとは酷評だったんかいな。
少しでも日本の神話などに興味のある人が読んだら目を回しそうな設定で、
まったく知らない人が読んだらタダの出来の悪いファンタジイですから。
邦訳が読めてうれしいのは、訳者の厚木淳の訳注がところどころに入っていて、
著者の勘違いや未調査の部分を補っているところですね。
訳者の厚木淳は日本刀と鍔が趣味らしく、後書きで「趣味が翻訳に役立つとは思わなかった」とも書いています。
そんな識者が訳しているので、
「合口とは合口拵えのことで、短刀のことではない」とか、
「鍔をつけた薙刀はあるが、鍔をつけた槍とは前代未聞」など訳注だけ読んでも楽しい。
著者のルポフと訳者の厚木淳との本当の共同作業で生まれた
「神の剣 悪魔の剣」を読める人は幸せではないでしょうか(ほんとか)。
■リチャード・A・ルポフ 神の剣 悪魔の剣 創元SF文庫
ネビュラ賞候補になっていたんですね。
玄人筋には評判が良かったとは。
賞を取っていたら日本での紹介も
もう少し売れそうな装丁だっかもしれません。