1945年末、ジョン・ディクスン・カーが出版社に請われて
10点の傑作長篇をおさめた巨大なアンソロジー『傑作探偵小説10選』を
作る計画に手を貸すことになり、
翌1946年にカーが選んだベストが以下の10冊です。
『恐怖の谷』(1914) アーサー・コナン・ドイル
『黄色い部屋の謎』(1908) ガストン・ルルー
『薔薇荘にて』(1910) A・E・W・メイスン
『ナイルに死す』(1937) ア . . . 本文を読む
昨年末に買っておいたのをやっと。
25年前に講談社から「謎の生命体アンカル」として第1巻が出たっきりだったのですが、
まさか日本語で全編が読めるとは。
↓これが25年前に出た第1巻
「アンカル」はフランスコミックですが、
フランスではこういったコミックのことを「BD」と呼んでいるそうです。
BDとアンカルを描いたメビウスについてはこちらで。
「アンカル」は、SF小説で言うところの . . . 本文を読む
国書刊行会が社運を賭してしかける「未来の文学」もなんと3期に突入。
そして3期は、1期2期を凌ぐ名作問題作が目白おし。
サミュエル・R・ディレイニー『ダールグレン』 大久保譲訳、2011年3月予定、
ジャック・ヴァンス『奇跡なすものたち』
ジョン・クロウリー『古代の遺物』
ジーン・ウルフ『記念日の本』
R・A・ラファティ『第四の館』
サミュエル・R・ディレイニー『ドリフトグラス』
ジョン・スラデ . . . 本文を読む
「南海の金鈴」で最後の事件を迎え、観客からの熱烈なアンコールに
「螺鈿の四季」でカーテンコールに応えてくれたディー判事も、
今回の事件で本当にお別れになってしまいました。
すごく寂しいです。
思い返せば、10代のころ講談社文庫の「中国迷宮殺人事件」を読んだときは、
「なんてつまらない」と感じていたことなど嘘みたいです。
「寅申(いんしん)」という書名の意味は、
猿と虎をモチーフにした2つの中篇が . . . 本文を読む
どの作品も不可能犯罪をテーマに書かれていて、
謎の中心も「Who done it」より「How done it」に軸足があるようです。
短編ですから、意外な犯人というのは難しいでしょうし。
まあ、しかし発端の不可能性は派手ですが、解決は思いっきり脱力です。
探偵役の牧師さんは著者の分身として、謎を説明しているだけです。
そんなことより、なぜこんな作品が栄えある創元の「ハテナおじさん」の1冊として . . . 本文を読む