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ミステリマガジン カー特集号

2024年09月12日 | JDカー
■次が1981年2月号。
「J・D・カーの奇跡」と題した小特集では、のちに創元の短編集4と5に入る「黒い塔の恐怖」や
「B13号船室」、「コンク・シングルトン書類事件」が載っている。
★小特集なんで、こんなところでしょう。
■その次が1993年5月号、
「ジョン・ディクスン・カーの世界 時代ミステリと不可能犯罪」という題で大きく特集されている。
この特集の目玉は松田道弘と瀬戸川猛資による「新々カー問答」だろうね。
乱歩の「カー問答」、松田道弘の「新カー問答」ときて、
この二人による「新々カー問答」で現在のカーの評価がだいたい定まったのでは。
あと、S・T・ヨシによるカーの歴史ミステリ論と、歴史ミステリ作品解題が読みどころ。
寄稿エッセイでは意外なところで、酒見賢一と難波弘之。難波先生がカーの読者とは意外だった。
★いまあちこちで見るカーについての文章は、たいてい「新々カー問答」をベースにしている、と思っていいですかね。
■1998年3月号「密室の密かな愉しみ」ではカーのラジオドラマを掲載。
日本作家の選ぶ好きな密室ミステリというエッセイにもカーの名前がよく出てくる。
2001年4月号「作家特集 ジョン・ディクスン・カーを読もう!」では、大盤振る舞いで中篇「第三の銃弾(完全版)」を一挙掲載。
あらすじと読みどころを更新した全著作リストもある。
いま参考にするなら、1977年版よりこの2001年版のリストがいいと思う。
エッセイや贋作はどうでもいいけれど、映像化リストと人物事典がちょっと役に立つかも。
人物事典は作品に登場したキャラクターを網羅したものかと一瞬勘違いしちゃったよ。
★ジェフ・マールとかタッド・ランポールが出てくると? 
フェイなんとかというヒロインは何人かいるので混乱しちゃいます。
■だからのキャラクター事典だと思ったんだが、中身はカーと関係のあった実在の人物紹介。
面白かったのは、在京大学のミス研にカーについて寄稿を求めた企画。
★当時(2001年)の大学生はミステリマニアでもカーをあまり読んでいないことが、よく分かりました。
■このあとも特集号が出ていたみたいだけど、もうミステリマガジンに興味を失っていたんだよね。
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