これはどっちの範疇に入れたらいいのか迷うところですが、
ラストの味わいはミステリでしょう。
偶然にも日本の巨匠の作品と同じトリックが出てきます。
料理はこちらのほうがおいしいですね。
魔術が当たり前となった世界での密室殺人、
ここにミスディレクションが隠されている、なんて
ちょっとネタバレ気味ですかね。
【魔術師が多すぎる ランドル・ギャレット著 ハヤカワミステリ文庫】 . . . 本文を読む
フィリップ・ホセ・ファーマーが亡くなりました。
日本での代表作といえば「リバーワールドシリーズ」か「恋人たち」か。
実際訃報には「恋人たち」のファーマー、と書かれてましたし。
でも階層世界シリーズとか、この緑の星のオデッセイも捨てがたい。
階層世界シリーズは完結してましたっけ? ちょっと記憶が無いです。
この「緑の星のオデッセイ」はいさぎよく1冊で完結です。
あとがきには「スプレイグ・ディ・キ . . . 本文を読む
とり・みきがかつて少年チャンピオンで連載していたことを、
思い出してはいけないのだろうか?
とはいえ、ギャグの出し方はさほど変わらず
ネタがオヤジ系になっただけのような。
連載は「オール読物」だから。
著者といっしょに読者も年をとると。
「鉄腕アトム」の第一話「アトム大使」をネタにして、
「大きいのは耳だけではなかった…」は笑いました。
【時事ネタ とり・みき著 文春文庫】 . . . 本文を読む
ガンダムOO
2ndシーズンも佳境に入ってきて、けっこう面白くなりました。
人が次々に死んでいくドラマ作りは好きではないのですが。
キャシャーンsins
2クールはちょっと長すぎるような。
アングラ芝居の演出のような、
論理的に納得のいくラストではないような気がするので、
最後までつきあってから。
鉄腕バーディ
2ndシーズンは快調ですね。
物語がうまい。
宇宙をかける少女
アニメによるワイ . . . 本文を読む
その1
まだ読んでいる最中ですので。
わたしは昭和50年代にポケミスを読んでいたので、都筑道夫が担当していた時代(30年代)よりずっと後ですが、
情報的には物足らないけれど、コアなジャンルを共有している感じがたまらないですね。
今見れば間違いも見られますが
わずかな情報の中で今も通用する批評をコンパクトにまとめる手腕は流石です。
. . . 本文を読む
もし、偶然会うことになった相手がどうやらSFマニアらしいと分かったとき。
しかも、年季が入ったマニアぶりを鼻にかけてせまってきたとき、どうするか。
(こんなシチュはまず無いと思いますが)
そんなとき「好きなのはティプトリー、コードウェイナー・スミス、ディレーニイ、デッィシュですか~。
いやーティプトリーが女性と分かったときはすごいショックでしたよ。大騒ぎでしたね」
なんて言えばたいていは黙ります . . . 本文を読む
古代から軍事技術として暗号は発達してきました。
人間の業はなんと、構想の段階ではあるけれど、究極の暗号「量子暗号」へとたどりついた!
しかも多世界解釈を前提として、多世界に同時存在する一つのコンピューターをネットワーク化し、一台のコンピューターが演算すると一千年かかる計算をもたった1秒で計算するんだそうです!
こりゃSFの世界ですよ、ダンナ。
ロゼッタストーンって、イアン・ミッチェルじゃなくて。
. . . 本文を読む
はるかな過去、宇宙人の遺伝子操作によって地球人は誕生した。
説明のつかない古代の遺物や絵画はどれも宇宙人を写したもの。
神話は宇宙人にまみえた地球人の記録。
いかがわしさならメガトン級。
角川文庫に背がオレンジ色のシリーズがあって、
精神世界モノやこういうトンデモ系の本が入っておりました。
古代宇宙飛行士モノだとデニケンさんが一番有名ですかね。
いかがわしいけれど、けっこう好きなんです。
. . . 本文を読む
高木彬光の作品が光文社文庫でシリーズ化されたと思っていたんですが。
続いているんでしょうか。
「刺青殺人事件」「人形ななぜ殺される」といった傑作と
比べるとやや分が悪いかもしれませんが、
密室トリックの奇想天外さ(誉めすぎ?)は誰もがそう思うはず。
筋がもうちょいおもしろければお勧めできるんですがねえ。
【死を開く扉 高木彬光著 角川文庫(たぶん絶版)】 . . . 本文を読む
昨日の日曜から始まった「侍戦隊シンケンジャー」ですが、
テレビの前で腹かかえて笑いっぱなしでした。
いや、これはスバラシイ!
往年の名作「仮面の忍者 赤影」で江戸時代なのに巨大ロボなどを登場させた手法を使って、
「シンケンジャー」は現代に江戸時代の風俗を登場させるギャグ(?)をぶちかましてくれました。
馬はともかく駕籠は…(笑)。
しかも変身アイテムは携帯が変形した筆!
変身の掛け声は「一筆 . . . 本文を読む
坂口安吾に「不連続」、横溝正史に「八つ墓村」を書かせ
ミッシングリンクもの、というパラダイムを創った点で、
作品の出来よりも、そのインパクトが(日本では)凄かったと思うわけです。
この10数年後に書かれた(発表は1975年)ポアロ最後の事件「カーテン」が
じつは「ABC」の発展型ではないでしょうか。
●ミッシングリンクもの
●操作殺人のような…
なにせこのヲタク道に堕ちたのも、
小6の時に読ん . . . 本文を読む
本好きの年配の方なら学校の図書館にかならずあった
「あかね書房版少年少女 世界推理文学全集」
をご記憶でしょう。
もちろん私もそれで今のヲタクへの道が開かれたわけです。
中でも一番印象深いのはアシモフの「暗黒星雲のかなたに」
(あかね書房版では「暗黒星雲」、「ドウエル教授の首」とのカップリングが素敵だった)
その後創元推理文庫でも再読しましたが、
ストーリーの記憶はは今でもあかね版のままですね . . . 本文を読む
ラリー・ニーヴンの「リングワールド」はいまやSFの準古典ですね。
設定はむやみに面白いんですが、話は「リングワールド」を覗いて帰ってきてしまう程度で、謎は続編に持ち越しです。
設定は面白いわりに、最後のまとまりが今ひとつ盛り上がらない。
これは別のSFミステリシリーズ「アームのギル」でも同じようで、
月面基地での不可能殺人を扱った「パッチワークガール」でも、
謎解きのパートになると、誰が犯人で . . . 本文を読む
いま気づいたのですが、
「グローリアーナ」がこの本の邦題ですけど
一般的には「グロリアーナ」ですよね。
英国NWSFの旗手、マイケル・ムアコックの代表作にして、
今はなきサンリオSF文庫で予告だけの遺産(現在創元推理文庫では品切のようす(T_T))
グローリアーナとは16世紀英国の支配者エリザベス1世の別名でして、
この本は別世界のエリザベス1世下の英国(というかどこ?)
をグロテスクに華麗に . . . 本文を読む
翻訳されたマキリップはたいてい読んでいるのですが、
栄えあるハヤカワFTの1冊目「妖女サイベルの呼び声」や
「イルスの竪琴シリーズ」がいまだに一番です。
でも「茨文字の魔法」はもしかしたらそれらと並ぶかも。
この作品の趣向は、
A本を読む少女
B太古の歴史(少女が読んでいる本の内容がこれ)
C現在の状況
この3つの筋が最後にぐっと纏まるところです。
やられた!と思いました。
私は男なので、女性 . . . 本文を読む