作品が短めで後半の展開がドライヴがかかってぐいいぐい読ませるので、
なんとなく冒頭の叙述トリックが見過ごされがちですが、
寝室でのネッドとイヴのやりとりは綱渡りと言うより、
視点が随意に移動して人によっては「ひどいアンフェア」と言いたくなるでしょうね。
都合の悪い部分はどうとでもとれる曖昧、かつダブルミーニングな言い回しでサラリとやり過ごして、
「茶色の手袋」へと注意を集めるやり口。
クリスティ . . . 本文を読む
祝・新訳!
カーにしては珍しく女性視点の作品なので、女性が翻訳して正解でしょう。
美人で金持ちで少し気の弱いヒロインを取り合う、2人の男。
かたやイケメンだけど傲岸不遜、
もう一人は堅実な銀行役員で優しいが
そのじつ世間体を気にするとっちゃんボーヤだけど・・・。
ヒロインはどちらと結ばれるのでしょうか。
さーて、この作品はクリスティが誉めたということから(※)「傑作だ」という声と、
「カーらしくな . . . 本文を読む
メンツは以下の方々。
吉本隆明・野田秀樹・光瀬龍・種村季弘・小笠原豊樹&川又千秋・伊藤理佐
吉本隆明のパートが面白いというのが意外でした。
光瀬龍以下の方たちとは、若干すれ違っているような気がしないでもないような・・・。
年上のオジサマたちの昔話をすなおに聞いている萩尾先生。
伊藤理佐はエッセイマンガが面白かったけど、
なぜに伊藤理佐と萩尾望都が?という理由はどうでもいいか。
■コトバのあなた . . . 本文を読む
梨園かはたまた古典演芸ものの世界か。
代々、AKBの名前が継がれていき、未来のこの時代には、大島優子は9代目、前田敦子は13代目。
そのほかのメンバーも代々名前が継承されています。
渡辺麻友(まゆゆ)はなぜか「3型目」と書かれているのは、
サイボーグだからでしょうかねえ(右腕から照準スコープとミサイルランチャーが出る)。
AKB0048のメンバーは、歌って踊って、芸能を弾圧する組織と戦うとい . . . 本文を読む
インドの人名、神の名、地名その他の固有名詞の持つイメージを、
著者と共有できないので(こちらがインドに関してまったく疎い)、
物語世界を頭の中で描けないうらみはあるにせよ、
過剰すぎる言葉の厚みが心地よいです。
著者のイアン・マクドナルドはアイルランド人で、小説書くかたわらテレビのディレクターもやってるそうで、
小説を書くことにかんしてはスランプだった時期があるそうです。
「火星夜想曲」のあとが . . . 本文を読む
「火星夜想曲」(1997年)から数えて15年ぶりに翻訳された「サイバラバード・デイズ」。
「火星夜想曲」がすごく面白かったので、久々の翻訳に気分もMAXで読み始めました。
んん~、なんかちょい感じが違うな~。近未来のインドが舞台だからかな?
しかし、「小さな女神」は良かった。こういう話が読みたかった。
ということで途中報告。
■サイバラバード・デイズ イアン・マクドナルド著 ハヤカワSFシリー . . . 本文を読む
某アニメで「るぱあ~ん」などと叫ぶしか能のない警部のご先祖が、
銭形平次の親分ですね。
(原作や旧ルパンシリーズではけっこうキレ者だった銭形警部は、
ルパンのジャケットが赤いシリーズではただのマヌケキャラになってしまったのが実に残念)
先日コメントをいただいたcold_sleeper様のブログがすごくて、
角田喜久雄の全作品リスト製作という快挙に感銘を受け、
時代小説を本棚から掘り起こしてきまし . . . 本文を読む