偉そうなことを書いてしまいましたが、
結局個人的な思い出とリンクしているので、
書かずにはいられないというわけなんです。
ライブリストを見ると、うちの町にも山平和彦とマイペースがやって来ていました。
いまはもう無くなってしまった、旧勤労会館でライブをやっていたようです。
ここには高田渡も来たことがあって、見に行った友人によると泥酔して歌っていたそうです。
後半に登場するJAPというバッ . . . 本文を読む
日本のフォーク・ロック史の中で、70年代をつづれ織った「山平和彦」という縦糸を抜き出してみた、という1冊。
ご本人が亡くなっているので、関係者の証言だけで構成するというのは、
犯人は分かったけれど動機不明で終る探偵小説のようなもの、
と言うとこれだけ楽しめたのに著者には申し訳ない気もする。
山平和彦の評価としては、
「時代が違えば、画家にもなってしたかもしれない真性のアーティスト」
という意見も . . . 本文を読む
終ってしまった番組ですが、「ウルトラゾーン」という円谷プロ制作の怪獣バラエティ番組がありました。
円谷プロが本物の着ぐるみやSE、BGMなどを使って、
変な遠慮もなくやりたい放題の番組でした。
ピット星人やメトロン星人が路地でおまわりさんに職務質問されるコントや、
不良高校生ゼットンの青春ビーバップハイスクールものなどのお笑い系のコンテンツの中に、
マジメなオリジナルSFドラマが挟まっていました . . . 本文を読む
レイ・ブラッドベリが亡くなりました。享年91歳。
代表作はいくつもあれど、代表作中の代表作はやっぱりこれでしょう。
「火星年代記」
1999年1月から2026年10月までの地球と火星が織り成す巨きなタペストリー、
その中に見える風景を数ページから数十ページの短編で描きつなぐモザイク長編、と言えるような作品です。
■最終話 百万年ピクニックの一場面
1946 PlanetStories< . . . 本文を読む
旗本退屈男といえば、映画では市川右太衛門の当たり役、持ち役ですが、
原作の小説を書いたのは作家の佐々木味津三です。
小説の退屈男は、退屈のあまり日本各地に出没しますが、
収録されているのが発表順だとすれば、
退屈男は江戸、京都と舞台を移して次は大阪かという予想を裏切って、
いきなり三河に現れます。
徳川家発祥の地でもありますが、じつは佐々木味津三の出身地でもあります(愛知県北設楽郡設楽町)。
映 . . . 本文を読む
都筑道夫のディクスン・カー嫌いはもしかしたら「近親憎悪」、
あるいは「嫉妬」なのではないでしょうか。
「黄色い部屋はいかに改装されたか」全体で登場する作家のうち、
カーはクイーン、ポーについで3番目に多く登場します。
実際所収の「黄色い部屋はいかに改装されたか」(P86)では
「ほんとうは好きだ」と白状もしています。
P275でも、「(カーは)大衆小説作家の資質があり、ストーリイを語る技術に、一作 . . . 本文を読む