いつか英国日記

英国を中心とした靴、鞄、時計、その他ファッションに関するブログ

ハリスツイードと牧羊産業

2011-10-23 07:01:16 | その他
冒頭の写真は「翼の王国」2010年11月号から
引用させていただいた
「ハリスツイード・ヘブリディーズ」のミルの写真。
最近「英国王室御用達」を出版し
英国好きのハートを掴んだ
小松(長谷川)喜美さんのレポートです。

美しいスコットランドの
アウター・ヘブリディーズ諸島。

ここで織られるハリスツイードは
スコットランド産の純粋な未脱脂の羊毛のみを
使用して織られています。

下の写真は1920年代に登場した
機織り機「ハッター・スレイ」。
伝統的な柄であるハウンドトゥース(千鳥格子)を
織っているところ。
この織り機は主流のダブル幅でななく
シングル幅のモノ。



喜美さんに伺った話によると
ガチャンガチャンと織っては
糸が絡まり、それを直して
又、ガチャンガチャンと織って行く
繰り返しなので織り上がるのは
かなりの時間を要するとのこと。

その代わり出来上がった生地は
比較的高速で織れるダブル幅と違い
正に手で織った目の詰まったどっしりした
生地の質感とのことでした。

ロンドン・サビルロウ
あるいは銀座のパーソナルテーラーなどでも
珍重されているのはこういった生地ですね。

そして先日イギリス大使館で行われた
「THE CAMPAIGN FOR WOOL」



危機的状況である牧羊産業の復興を目的に
チャールズ英皇太子が提唱し2010年より
イギリスでスタート。
今年はさらにキャンペーンを拡大し
世界主要国で行われ
日本は何とその第一回目の
開催地となりました。

そして、先日行われた
ハケットロンドン丸の内店での新作発表会。



H本店長によるツイードの説明の時も
ハケットとしても英国の牧羊産業を盛り上げる旨の
お話をされていました。

ということで私もハリスツイードの製品を。



既にこのブログでアップ済みですが
アングレーのシャツジャケット
購入した次第。

ハリスツイードと牧羊
英国を代表するひとつの産業だと思います。
永遠に続いて欲しいと
願っています。