所蔵名品展
国宝紅白梅図屏風
2007年1月27日から3月5日
MOA美術館
国宝3点、重文65点を含む約3500点のMOA美術館コレクションの所蔵名品展が開催されている。この時期毎年国宝紅白梅図屏風が展示されるのは知っているのだが、いつか行けると思い今まで来た。いずつやさんや、jchzさんのBLOGを拝見して、所蔵名品展で、他にもいろいろ出展されている知り、一寸遠出をしてみる気になった。到着してみれば、今回は所蔵の国宝三点が全て展示されている。(紅白梅図屏風 尾形光琳、色絵藤花文茶壺 野々村仁清、手鑑「翰墨城」)
さて、もしかすると初めて見る
国宝 紅白梅図屏風 二曲一双 尾形光琳
ちょっと遠めには垂らしこみ技法で描かれた紅梅、白梅に目に行きました。金箔を貼ったように描いたという筆跡を確かめるためにまじまじと近くによって見ました。
さて、今回は、岩佐又兵衛勝以が一挙展示されていた。残念ながら、全巻展示ではないのだが、出光美術館名品展II(記録はこちらとこちら)にて、重美 野々宮図と重美 伊勢物語図を昨秋拝見しているので、辻惟雄先生の「ギョッとする江戸絵画」で紹介されている岩佐又兵衛勝以は漸く垣間見たことになる。
重文 山中常盤物語絵巻 全12巻のうち巻四 伝 岩佐又兵衛勝以 江戸時代 17世紀;津山松平家伝来
重文 浄瑠璃物語絵巻 全12巻のうち巻四 伝 岩佐又兵衛勝以 江戸時代 17世紀;津山松平家伝来;絢爛
重文 堀江物語絵巻 全12巻のうち巻四 伝 岩佐又兵衛勝以 江戸時代 17世紀
重美 伊勢物語図 岩佐又兵衛勝以 江戸時代 17世紀
重文 柿本人麿図・紀貫之図 岩佐又兵衛勝以 江戸時代 17世紀;自筆の賛、署名がある。
重文 自画像 岩佐又兵衛勝以 江戸時代 17世紀
重文 湯女図 江戸時代 17世紀初期
機織図屏風 江戸時代 17世紀初期
巡礼図 江戸時代 寛文8年(1668)頃
唄比丘尼図 江戸時代 17世紀;黄色の小袖に赤の下着。魅惑的な表情。
男舞図 江戸時代 17世紀
舞妓図 江戸時代 17世紀
重文 花見鷹狩図屏風 伝 雲谷等顔 桃山時代 16世紀;右隻は花見、左隻は鷹狩りで楽しい図。大勢の人々が生き生きと描かれています。
重文 樹下美人図 中国 唐 8世紀;こちらは、明治末年に西本願寺大谷光瑞派遣の中央アジア探検隊により将来したもの。トルファン(高昌城)付近のカラホーショ古墳からの出土。東博の樹下人物図と一具。
重文 平兼盛像 佐竹本三十六歌仙切 鎌倉時代 13世紀;また一つ拝見できうれしい。(一覧表はこちら)
あと、絵画は浮世絵。MOAの浮世絵は発色がいいが、下に発色がいいと挙げたのは特にいいもの。婦女人相十品 文読美人は黄色の着物の版。雲母刷りがよくわかる保存状態がいい。
三十六歌仙のうち 清原元輔 鈴木春信 江戸時代 明和4~5年(1767~68);「秋きぬの目にはさやかに見へねとも風の音にそおとれかれぬる」 女性が秋の気配を入浴後の肌に感じる。
三十六歌仙のうち 藤原敏行朝臣 鈴木春信 江戸時代 明和4~5年(1767~68);「秋の野の萩のにしきを故郷に鹿の音ながらうつしてしかな」萩は画面にあるのですが。。。 まさか「寝ながら。。。」
大江山物語 12枚揃の内 2枚 菱川師宣 江戸時代 天和~貞享(1681~88)頃
大坂下り山本花里 鳥居清信 江戸時代 享保年間(1716~36)頃;発色がいい
あげまきの助六 鳥居清倍 江戸時代 正徳6年(1716)
雛祭姉妹 奥村政信 江戸時代 宝暦年間(1751~64)
京四條下り 辰岡久菊のいなばお松 奥村政信 江戸時代 元文3年(1738)
京大坂江戸三幅對太夫風俗 奥村利信 江戸時代 寛保年間(1716~36)後期頃;発色がいい
初世市川八百蔵の曾我十郎 鳥居清満 江戸時代 宝暦8年(1758) ;発色がいい
中村助五郎と二世山下金作 鳥居清広 江戸時代 宝暦年間(1751~64)
二世坂田半五郎 一筆斎文調 江戸時代 安永年間(1772~81)初期
三世大谷広次の大星由良之助 勝川春章 江戸時代 安永3年(1774) ;発色がいい
初世瀬川雄次郎のお軽 勝川春章 江戸時代 安永3年(1774) ;発色がいい
初世坂東三津五郎 勝川春好 江戸時代 18世紀 ;発色がいい
四條河原夕涼躰 鳥居清長 江戸時代 天明4年(1784)
婦女人相十品 文読美人 喜多川歌麿 江戸時代 寛政3~4年(1791~92)頃
婦人手業拾二工絵師 喜多川歌麿 江戸時代 寛政12年(1800)頃
當時全盛美人揃 越前屋内唐士 喜多川歌麿 江戸時代 寛政6年(1794)
源氏朝顔巻 鳥文斎栄之 江戸時代 天明末~寛政3年(1786~91)頃
三世市川八百蔵の不破伴左衛門と三世坂田判五郎の子育て観音坊 東州斎写楽 江戸時代 寛政6年(1794)
役者舞台之姿絵 音羽屋 歌川豊国 江戸時代 寛政7年(1795)
役者舞台之姿絵 や満登屋 歌川豊国 江戸時代 寛政7年(1795)
役者舞台之姿絵 高麗や 歌川豊国 江戸時代 寛政7年(1795)
七世市川團十郎の三浦荒男之助 歌川豊国 江戸時代 文化9年(1812)
(つづく)
国宝紅白梅図屏風
2007年1月27日から3月5日
MOA美術館
国宝3点、重文65点を含む約3500点のMOA美術館コレクションの所蔵名品展が開催されている。この時期毎年国宝紅白梅図屏風が展示されるのは知っているのだが、いつか行けると思い今まで来た。いずつやさんや、jchzさんのBLOGを拝見して、所蔵名品展で、他にもいろいろ出展されている知り、一寸遠出をしてみる気になった。到着してみれば、今回は所蔵の国宝三点が全て展示されている。(紅白梅図屏風 尾形光琳、色絵藤花文茶壺 野々村仁清、手鑑「翰墨城」)
さて、もしかすると初めて見る
ちょっと遠めには垂らしこみ技法で描かれた紅梅、白梅に目に行きました。金箔を貼ったように描いたという筆跡を確かめるためにまじまじと近くによって見ました。
さて、今回は、岩佐又兵衛勝以が一挙展示されていた。残念ながら、全巻展示ではないのだが、出光美術館名品展II(記録はこちらとこちら)にて、重美 野々宮図と重美 伊勢物語図を昨秋拝見しているので、辻惟雄先生の「ギョッとする江戸絵画」で紹介されている岩佐又兵衛勝以は漸く垣間見たことになる。
あと、絵画は浮世絵。MOAの浮世絵は発色がいいが、下に発色がいいと挙げたのは特にいいもの。婦女人相十品 文読美人は黄色の着物の版。雲母刷りがよくわかる保存状態がいい。
(つづく)
琳派、なかでも光琳を敬愛するわたしにとりましては、MOAの「紅梅白梅図」の展示の時期になりますとそわそわしてしまいます。折しも、熱海の梅園の梅や河津桜が咲きそろうころですしね。もうすこし近ければ、しばしば訪れたい場所です。