拝殿に並んだ厄年の男達が放つ厄餅は、拝殿の下で待ち構える締め込み姿の男たちへと投げ込まれる。
男たちの手が体が空を滑空する白い餅を捉えようと一斉に伸びる。
運よく誰かの手に、捕まえられた餅の争奪戦が始まる。
「割れー!!・割れー!!」
「押せー!!・押せー!!」
「落とすな!!・落とすな!!」
取り囲む外野席からも叱咤のヤジが飛び、寒風の夜空のもと水が勢いよく男達を襲う。
男たちの手でもまれ割れた餅は、見物人の手へと渡り縁起物としていただかれる。
最後は直径50cmを超えるような、一回り大きな餅が二人がかりで投げ込まれた。
もちろんつつがなく餅は割られ、今年の祭りも大団円で今年の餅押し祭りが締めくくられた。