Akatsuki庵

後活(アトカツ)中!

海峡をつなぐ陶匠

2014年03月19日 08時31分06秒 | 美術画廊・ギャラリー
『海峡をつなぐ陶匠 400年の旅』
韓国文化院 ※3月22日(土)まで

昨日、中野で研究会に出席した帰り道。
新宿で丸ノ内線に乗り換え、四谷三丁目で下車。

春一番の風が吹くなか、南西へ歩く。

韓国大使館も入るビルに足を踏み入れるのは少し緊張。

幸い、前日の朝日新聞夕刊で紹介された影響もあり、
見学者多く、フツーに鑑賞できた。

約400年前の安土桃山時代、秀吉の朝鮮出兵の折り、
彼の国から連れてこられた陶工たち。

その中の二人、李参平と沈当吉に焦点をあてた展示。

前者は有田の地で伊万里焼の基礎を築き、
後者は島津家の保護の下、薩摩焼を発展させる。

共に鎖国下の江戸時代において、
幕府はもとより海外にまで認められる
精巧かつ優美な陶磁器を生産し続け、
現代も子孫によって、受け継がれている。

作品は駒場の民芸館からの出品多く、
2家それぞれに伝わる作品も。

李家は金ケ江家、沈氏は沈壽官家。

歴代というわけにはいかなかったが、
三代前の香炉はあった。

作品はそれなりに今まで鑑賞してきたので、
むしろ歴史をまとめたパネル展示のほうを興味深く見た。

冊子もあったので、いただいてきた。

隣国とはいえ、難しい関係がある中で
歴史を踏まえながら、伊万里焼や薩摩焼を愛でることは
とても大事なこと。


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黒田辰秋の世界

2014年03月02日 04時49分40秒 | 美術画廊・ギャラリー
『黒田辰秋の世界』
横浜そごう サイト  ※3月10日(月)まで

家具~箪笥とかベンチ~を造るヒト、民芸のヒト
っていう印象がある。

国立近代美術館工芸館にも木のベンチがあって、座ったことがある。
たしか、駒場の日本民藝館にもあったような。。。

茶道具から遠いような気もしていたが、
漆芸が好きだし、ベンチ以外はあまりお目にかかったことがないので、
訪れた。

茶器や水指もあった。
金輪寺も。
蔦材で少々細かったけど、使いやすそう。

独特の捻りが入った茶器はちょっと、、、だけど。

葛切りの鍵善良房の出前用の容器(←上客用?)がすごい。
とっても豪華な螺鈿細工の器。

より涼しくいただけそう。

白洲正子さんは随分と贔屓にされていたようだ。

大平椀がいい感じ。

大胆さと繊細さを併せ持った作品の数々。

民芸スピリット「用の美」が存分に楽しめた。

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銀座にて“利休を想う”?

2014年02月01日 08時34分58秒 | 美術画廊・ギャラリー
金曜日の夕方、キリがない仕事を「続きは明日やる!!」
と切り上げて、銀座へ向かう。

日本橋界隈も!!だけど、銀座も古いビルがドンドン更地になって、
新しいビルに建て替えられている。

こうして、いつの間にか東京の街並みは変容していってるんだなぁ。

銀座の中央通りも、そういえば外灯が代わった。
もうだいぶ経つけど。

一穂堂にて内田繁さんの個展?を鑑賞。

目玉は移動式茶室の受庵。

初めて見たのは10年前。
以来、何度か。

三部作揃い踏みを見たこともあったっけ。

今、汐留で開催中の南部鉄器展にも
兄弟が展示されている。

あちらは茶室内に入れなかったけど、
こちらは入れる。

点前座に座って、上や回りを眺め、それから点前道具を見る。

茶道であって、茶道でない不思議な気分。

板風炉に丸い地球儀のような茶釜がはまってる。

板風炉の灰形は~

脇からコンセントが出ている。

最初から電器炭 の想定なのね。

ハイハイ、さいですか。

和室の棚に硝子の水指「破れ袋」。
これも7年前に見た。

どういう構造になっているのかわからなかったけど、
今回は触れたので、蓋を開けて確認。

なるほど。

地下1階にも展示あり。

こちらは立礼卓に汐留にもあった四方風炉釜。

うっ、釜が外れん。
中はアルコールランプで温める~がイマイチ理解できない。
てか、納得がいかない。

内田さん以外の若手作家?の作品も。

白い陶芸、キラキラ金物質、土肌を生かした?陶芸。

どれも、現代的~というか、和室よりリビングなど洋間に似合う。

ただ、どれも重量がね。
重い!!

茶道具は軽さも必要かと、経験値で思う。


茶碗なら、300グラムを超えると持ってみて「重いな」。
負担感の方が強くなる。

茶器なら尚更。

よい材料を軽く仕上げるのは技量が必要かと。

だから、どんなに見た目がかっこよくても、
使い勝手に負担を感じさせるのならば、
それは作り手が自らの感性を押し付けていることにならないか!?

なんて思いながら、ギャラリーを後にした。

blogを書こうとして、「利休がテーマだったのか」。

茶道=利休 も飽きた♪



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沈壽官展

2014年01月26日 08時06分48秒 | 美術画廊・ギャラリー
日本橋三越本店 本館6階
※1月28日(火)まで

私が三越へ沈壽官展を観に行くのは
2006年から数えて3回めの機会、かと。

今回は大きい壺とか大きめの香炉が多かった。
それから人形も。

茶道具は少なめ。

水指、香合、黒薩摩の茶入。
そして茶碗。
茶碗は白薩摩と黒薩摩。

水指は三桁いくけど、茶碗など小さい物は二桁。

美しい絵付けの白薩摩の茶碗、前見た時or有名どころの京焼と比べて少し安い♪
と思ったら、やはり軒並み売約シールが貼られてる。

ちょっとビックリしたのは黒薩摩が白薩摩のほぼ半額なのに、
殆どが売れていなかったこと。

茶入も。
黒薩摩なら苗代川と同じだし、お値段もお手ごろなのに、
シール貼られてない。

まぁ、私の素人目の印象だけど、
黒薩摩の釉薬が黒薩摩にしては明るくて薄いのがネックかな~。
黒薩摩らしい重厚感なく、黒薩摩っぽく見えない、というか。

そこへいくと白薩摩はいかにも薩摩焼~なので、
茶席に出したら、見栄えするなぁ。

香合はね、茶会だと床だしね。
花生や花、軸とのバランス考えると出番の見極めがビミョー。

やっぱ、白薩摩の茶碗が手堅い。

なんて、戦略的なことを考えてしまった。

今回、興味深かったのは出入口のホールに薩摩焼の製作工程を紹介する約15分間の映像。

白薩摩と黒薩摩の土の違い。
黒薩摩は登り窯で焼くけど、白薩摩はガス窯で焼くとか、
白薩摩の貫入の入り方の違い。
轆轤と型物では変わってくるなんて、知らなかった。
見分け方があるんだねぇ。

もっとも細かい貫入だし、クリーム色で絵付けされるから、
そこをちゃんと見るのは難しい。

とても勉強になったので、再度会場に入って見直した。

同じフロアでは佐々木正博さんの漆芸展も開催中。
現代的なデザインのキンマが秀逸♪


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お正月から茶釜を堪能

2014年01月04日 10時07分29秒 | 美術画廊・ギャラリー
☆美術館「えき」KYOTO サイト ジェイアール京都伊勢丹7階
 『釜師 大西清右衛門の世界』 ※1月15日(水)まで

大西家の茶釜は大西清右衛門美術館で結構見ているから、
「もう、いいかなー」と思いつつ、
先月、浄林・浄清展の再訪を「しんどい」から諦めちゃったこともあったので、

ちょっと頑張って、正月3日に神戸-京都まで在来線で往復。
(京都まで行っておきながら、京都駅のみ

でも、この展覧会だけでも充分に価値があった。

清右衛門美術館所蔵の歴代の代表作のみならず、
三千家と藪内流、さらに個人像の茶釜も出品されていた

ほんと、めったに拝見できない逸品ぞろいで感動もの。

また、歴代の関係って、
去年前半の「浄長・浄中・浄心展」と「浄林・浄清展」で少しわかりかけてはきたものの、
初代から当代にわたる16代の系譜や傍系についてはピンと来なかったんけど、
解説がとってもわかりやすくて。

恥ずかしながら、大西定林が興した江戸大西家のこととか、
浄清の次に好きな奥平了保と大西家の関係とか、
「へぇ~。そうだったのか」と感心したり。
(ちゃんと勉強しろよっって感じですが

12代の浄典サンが29歳で早逝したために作品が少ないとかも知らなかったし

浄清の茶釜以外の数少ない作品~梵鐘~が辿った数奇な運命のエピソードも、
すごーく興味深かった。
(品川寺に観に行かなくちゃ

早々たる日本画の大家の下絵とそれが鋳込まれた茶釜が両方並んでいたり、
当代が写しで造った茶釜と本歌の茶釜を並べて展示してあったり、とかね。

夜学釜については、数年前に日本橋三越でギャラリートークを聴いたので、
「これかっ

鶴ノ釜とか御所車の風炉とか何度も見た茶釜もいっぱいあるけど、
あちらの美術館とは光線の加減やケースの高さや構造が異なるので、
また違った印象で鑑賞できるしね。

茶釜の製作工程のビデオを60分のオリジナルを7分間に短縮してあるので、
これが非常に視易くなっている。

本家の美術館もこーゆー風にすればいいのに。

と思った。

是非っオススメの展覧会。


会期が短いのが残念だけど、見逃した方には図録がある。

3,360円とお高いけど、迷うことなく購入。

図録っぽくない、というか図録として見るんだったら見づらい

けど、当代が歴代を解説する茶釜史と茶釜の魅力として読むなら興味深く読める。

それからグッズもよかった。

クリアファイルもかっこよくてね。
2種類とも買ってしまった。

いずれも展覧会が終わった後も清右衛門美術館で販売してほしいものだ。

来週からこちらでも展覧会あるし。
◎大西清右衛門美術館 サイト
  新春企画展「新春の寿ぎ -福をよぶ吉祥の茶道具-(仮称)」」 ※1月7日(火)~3月2日(日)
  春季企画展「千家伝来の茶の湯釜(仮称)」   ※3月15日(土)~6月29日(日)

開館15周年、がんばってるね。


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★大西清右衛門美術館バックナンバーリスト
 2013年10月 開館十五周年記念『初代浄林・二代浄清』
 2013年3月『大西家の近代-浄長・浄中・浄心-』
 2012年11月『京釜の粋-三条釜座、釜師の技と名品-』
 2012年5月『茶の湯釜歳時記』
 2012年2月『釜師 大西家歴代』
 2011年10月『釜をとりまく茶道具』
 2011年5月『吉祥の釜』
 2010年9月『茶の湯釜にみる朽ちの美』
 2010年5月『風炉を楽しむ』 
 2009年11月『千家十職 大西清右衛門家の釜と金工-茶の湯工芸の伝統と創造-』『寺院ゆかりの茶の湯釜』
 2009年5月『開館十周年記念 釜師 大西清右衛門の目 それぞれの所蔵品から』
 2008年10月『開館十周年記念 釜師 大西家歴代展』
 2008年3月『風雅-茶のなかにみる意匠』
 2007年11月『茶人と釜』
 2008年11月『千家十職 釜師 十六代 大西清右衛門展-襲名十五周年を記念して-』(日本橋三越本店)
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歳末の谷庄さん茶道古美術展

2013年12月09日 06時27分47秒 | 美術画廊・ギャラリー
谷庄東京店(銀座) 「歳末茶道古美術展」展 ※12月14日(土)まで サイト

歳末恒例の楽しみな展覧会(展示会?)。
今年は初日(12/6)の昼過ぎに寄せてもらった。

初日なのにに人が少ない

と思ったら、「やっと、ひと段落ついたところです」

やはり

まずは入口付近。

いつもは掛け物が気になるんだけど、
この一年で視力がかなり弱くなったので、細かい筆捌きが近づかないと見えない

一方で貴重品をポケットに入れたコートは手放せず
従って、遠目にチラッと見るのみ。

雪信があったような。

羽箒は相変わらず素敵。でも、今回は灰器と灰匙に注目。
柄に見事な象嵌は施されたものに目が惹かれた。

金沢は象嵌工芸も優れたところだからね。

振り返れば盃台と引き灰。

薄い引き灰ばかりで、さすがだなぁと思った。

ソファ脇の床は遠州の「新春の~」とある消息。
一部だけ「私にも読めそう」と思わせるも、突っ込んでいくと解読不能なり

奥のお座敷へ。

祥瑞の大きな水指がスゴイ。
塗り蓋が載せてあったけれど、脇に併せ蓋もあり。
凝ったツマミを持って、持ち上げようとしたけど重くってさぁ
恐いからそうそうにGive Up

炉の茶釜(天命釜で上が菱形の鋳型になっているけど、色紙釜じゃないんだって)

棚で注目したのは飛鳥川手の茶入。
「あぁ、確かに湯木美術館のと共通するものがある」

↑「たしか、湯木?」と思いつつ、
 遠州展がらみで他館でたくさん貸し出されて展示されているのを見たことから
 結局どこの所蔵なのがわかんなくなっちゃった
 (帰宅後に茶道大辞典で確認)

それと伊羅保の茶碗、南蛮縄簾の水指、与次郎の茶釜(大きいんだよねぇ)。

床の軸が印象的。「岩松無心風来吟」。

数日間、ゆったり構えて仕事に臨むことができていなかった自分を反省


花入も唐物の耳が凝っていた格式高い。

さらには脇床の青磁の獅子香炉
獅子の表情がひょうきん、というかカワイイ。
「こういうのって、いいですよねぇ」と値札を見ると既に売約シール

お呈茶もいただいた。

お菓子は「よしはし」製の「冬篭り」。

美味しかった
「夏に金沢を訪れたんですよ」なんて話をする。

現地でもなかなかいただけない「よしはし」製の和菓子。
そうわかると、より味わい深い。
(ちなみに、最近は息子さんの第二ブランドも出ているらしい)

お茶碗は、、、「萩?ですか」「惜しい~」

え?じゃあなんだろう。
正解は出雲焼の伊羅保。

なんとか、高麗か国焼かは判断つくようにはなったけど、まだまだ

でも、伊羅保って、もっと細かくてブツブツ~ってしてませんかぁ。
なんて、負け惜しみ

その後に棚に「これぞ伊羅保」という茶碗があったので、

「ほらほら~、伊羅保といえばこういう印象なんですよぉ。
 でも、本当に伊羅保らしいいいお茶碗ですねぇ」
と値札を見ると、またもや売約シール

お店の人も「いつの間に」と驚くほど。

狙っている人は初日の開店直後に来店するらしい。

私が訪れた時も、とりおきの依頼をしている方がいたしね。

初日の13時台なのに、売約シールが結構貼られているのに驚いた。

私が今まで訪れた中ではあまり感じなかった印象なので、
「やっぱり、景気がよくなっているんだなぁ」と実感した。

私はねぇ。
今回もパス。

去年は東京手描友禅の付け下げに飛んじゃったし
(しかも、まだ着てないし

今年は蒲池風炉の払いが待っている。
(経理担当の先生からは「いっぺんに払ってもらなくてもいいわよ~」と言われたけど、
 月賦にする方が日々の生活費のやりくりが苦しいので)
蒲池風炉、私のこの先の茶道人生の中で日の目はみるのであろうか。


過去の谷庄さんの感想を読み返してみると、
「あの時、買っておけばよかったなぁ」と後悔もする。

茶籠23万円。当時は「お買い得」と思いつつも手が出なかった。
今なら手を挙げる。

まぁ、道具は出会いとタイミングだから。

来年は自分がちゃんと使うものが見つかったら、買ってみようかな。
(茶籠をほしがっている自分は自覚したので、そこがツボ)


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★谷庄バックナンバーリスト
2013年6月 谷庄「茶入」展→こちら
2012年12月 谷庄「歳末茶道古美術展」→こちら
2012年7月 谷庄「茶席の名脇役」→こちら
2011年12月 谷庄「歳末茶道古美術展」→こちら
2011年7月 谷庄「寄付掛けと茶器」→こちら
2010年12月 谷庄「歳末茶道古美術展」→こちら
2010年6月 谷庄「釜と炭道具」→こちら
2009年7月 谷庄「懐石の器」展 →こちら
2008年7月 谷庄「茶杓」展 →こちら
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京の三人展

2013年10月06日 08時51分29秒 | 美術画廊・ギャラリー
昨日の土曜日は出勤で茶道の稽古は欠席

その代わりってワケじゃないけど、仕事帰りに新宿へ。

大江戸線を利用して、新宿駅で下りて深い地下から地上に出たら~
(予習したつもりだったのに)「ここはどこ

地下に戻って、改札口からやり直し

なんとか京王百貨店のギャラリーへ辿り着いた次第。

10月3日(木)~9日(水)に開催中の茶道具展へ。
   
 京の(陶芸・宮川鉄司、指物・岩木秀樹、漆芸・岩渕祐二)三人展

8年前、友人たちと数人で京都の岩渕さんの工房を見学させていただいたことがある。
 (今回もその関係でDMをいただいた)

フォルムにこだわる姿勢、質感と原点に還る真摯な製作姿勢に感動

若手の漆芸作家さんの中ではピカイチの一人

関西に拠点を置いていらっしゃるので、東京での展覧会はあんまりなくて

久しぶりだなぁ。

底がやや広い、安定した棗。フォルムは利休形へのこだわり。

と説明されて「なるほど」。
美術館で利休の棗は鑑賞するけど、触ったり蓋開けたりはしないから
底の広さとかまでは注目できなかった

今度、美術館で見かけたらフォルムに注意して鑑賞しよっと。

丸い棗も、丸いなりに安定感。
茶席で用いても、茶杓がピタッと置けるのだとか。

指物もよかった。

陶芸もね、仁清っぽい京焼がいい。
お値段も若い方々が求めるには、やさしい設定。

夏みかんの窪みがある茶碗がよかったなぁ。

あと、月の砂漠~の水指。
こういうの、いいなぁ。

絶対、いいなぁ。

ポーッと見ていると、「売約済」のシールがやたら目に付く。

前の日に訪れた中村宗哲展ではやや少なかったせいか

土曜日とはいえ、夕方6時台、雨降りのせいか、
見学客は少ない。(←昼間にたくさん来た後に流れる空気)

岩渕さんに挨拶したしな、やはりめったにない機会だからなんか買った方がいいかなぁ。

と思いつつ、順々に見ていたら、「あっ」。

タイミングよく? 話しかけて下さった岩渕さんに
「コレ、思案中です

それは茶筅筒。

4本あって、
黒柿のが2本、檜のが2本。

檜は赤漆と黒漆が1本ずつ。

好みとしては黒。銀粉も撒いて拭き漆にして研ぎ出して~

と細工の工程を伺うと、ますます興味も沸く。

実は岩渕さんの作品の中でも一番お値段が低い品物

ケチだと思われるかな

でも、、、

「2年前、赤木明登さんの金輪寺を買ったんですよぉ。
 茶籠に入れて使いたいなぁと思って。
 それに合わせる茶筅筒にいいかなぁ、と思うんよねぇ」

なるほど。
わかります、赤木さんの金輪寺。
ならば、黒柿じゃないほうがいいですネ。

と、岩渕さん。
(ちなみに、年に一度、赤木さんとは会われるとのこと)

他を見せてもらいながら、検討してみます

と、一旦離れて、他のを見ながら考えて、
最後に茶筅筒の前へ。

で、店員さん呼んで「コレください」。

ボーナス払いでお買い上げ~

プレートにめでたく(?)「売約済」シールは貼られた。

茶筅筒は4本あって、お値段も一番安いのに1枚も貼られてなかったので、
少しはよかったかな?

モノは箱とともに後日送っていただくことにした。

ちなみに、黒に惹かれつつも、やっぱり「赤」にした。
赤木さんの金輪寺に合わせるなら、やっぱ赤かな。
 (岩渕さんも納得の表情だった

茶筅筒は村瀬治兵衛さんの展覧会でも見かけたけど、
「高っ」と食指が全く動かなかった。

今回も値段的にはその時と大差はなかったんじゃないかなぁ。

ムリしたわけじゃなくて、ほしい時はピピッと来て、
お財布の紐がパッカーンと開くんだよねぇ

2年前の金輪寺の時もそうだった。→こちら

もう、冬のボーナスを気にする時期にきちゃったな

既に蒲池窯の土風炉(眉風炉)の支払いも冬ので払うつもりなんだよなぁ。
(ちなみに、楽天あたりに出ているのの倍の値段だから

消費税も上がるしね、私の夜勤バブルもすでに終息の雲行きだから
気前いい買い物もラストかな。

支払い手続きの待ち時間に次の展覧会のハガキが目に入った。

「第三回 三浦一孝 茶之湯釜展」 10月17日(木)~23日(水) 京王百貨店新宿店6階 京王ギャラリー

じーぃと見ていたら、そのハガキもらえた。

いやいや、ハガキがほしかったワケではないんだけど


 大阪の釜師です。

   あぁ、東大阪ですネ。(←私の手持ちの茶釜も東大阪の作家さんの作なんで)

 芦屋釜を多く作ってます。

   そうですねぇ。東大阪の茶釜といえば芦屋ですねぇ。
   ところで、東大阪には釜師さん多いんですかぁ?

 角谷一圭さんの系統でね、多いんですヨ。

   へぇ~。そうだったんですかぁ。(←知らなかったわー)


なんて、会話を交わす。

茶釜が好きだから、釜の展覧会が気になったというワケではない。

先日、自宅に届いちゃった蒲池風炉に合わせる真形釜もいずれ用意しないとならないなぁ。。。
と思っちゃったノダ

大きさが小ぶりで既成サイズではないし、何分 先生がいうところの「ほんまもん」らしいので、
茶釜は見かけたものを買うのではなく、発注せねばならない。

もちろん見積もりを取るところから始めないとならない。
お願いする釜師さんを探さないとならない。

真台子も必要だし。

そこに載せる黒棗は岩渕さんだな。

でも、それを揃えて点前できる日は果たして訪れるのか

でもでも、想像するだけでも楽しいような。

なんてことを考えながらの帰り道。



というわけで、京の三人展はなかなかよいです。

日曜日、訪れてみてください。


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中村宗哲展

2013年10月05日 13時05分40秒 | 美術画廊・ギャラリー
日本橋三越本店にて

十三代襲名の記念展。

実際の襲名は2006年。

受注生産を主とする中で
個展を開くまでの点数を用意するのに
7年かかるのは、致し方ないことなのだろう。

結構、待ちに待った感あって
週末待たずに仕事帰りに立ち寄った。

茶碗と違い、呈茶で感触確かめる必要ないし。

印象としてはカラフルでシャープ。

モダンというよるはメタリック。

蒔絵は精緻。
精緻であるがゆえにスクリーントーンのような。

要するに、ものすごく正確に緻密に真面目な仕事。

それはわかるんだけど、
それ故に機械的、うーん違うな、
精密機械で細工したような、
人間の手による印象が薄い?

今までは千家十職展とか合同の漆芸展で
1点か2点見かける程度だったので、そんなに感じなかったんだけど、
まとめて見ると、
「このメタリックさが十三代の作風であり魅力なのね」
と感じた。

他の作家には出せない精緻な仕事。

伝統の黒棗は型を受け継ぐ中村家ならでは。

諏訪蘇山さんとの青磁コラボは見事。

香合なんて、陶器に見えない。

こういうのを炉の炭手前、盆香合で使いたい。

お値段はどれもお高くて手が出ない~

と思ったら、お手頃価格。(といっても、ちょっと高いけど)

「哲公房」というブランドもあるようで、
茶道以外にも応用できる現代的なデザインの漆器がいっぱい。

まだまだ広がる漆の世界。


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日本伝統工芸展とか

2013年09月21日 11時50分30秒 | 美術画廊・ギャラリー
写真は昨日の昼食。

浜松町の三和というランチのみの海鮮丼のお店。
正午過ぎると行列するくらいに混んじゃうので、早めに。

そいでもって、美術館めぐり。

その中の一つ。
唯一、茶道関係。

日本伝統工芸展

疲れてから、茶道具で目に入るものしか反応しなかったけど

水指と茶釜が気になったなぁ。

水指はね、日頃見慣れている陶器製のものがすくなかったの。

陶器であるのは、七宝焼でフツーっぽくない、というか。

他はガラス、漆器、砂張。

漆器の水指は去年も見たけど、あまりピンと来なかった。

だけど、今年は「へぇ~」と注目。

きれい。

茶席で漆器の水指って見かけたことないけど、
そのうちに見かけるかなぁ。

でも、漆対漆だから、棚の上に載らないし、長板の上にも載らない。

難しいのかなぁ。

茶釜はNHK会長賞に輝いた畠春斎さんの流水文四方釜。

とても優雅な形。
形状から炉用の釜かなと思っていたんだけど、
実物は小ぶりだったから、意外。

過去の名品も展示されていた。
第5回の角谷一圭さんの茶釜は素敵。

鈴木盛久さんの十二稜釜、長野新さんの富士釜、江田慧さんの面取釜もよかった。

東京は今月いっぱい。
あと、各地を巡回。

6階に下りたら、茶道具展2つ。
三越のサイト→こちら

『人間国宝 鈴木藏展』 ※9月24日まで

美術館でばかり拝見してきたので、
「あ、そういえば現役でいらっしゃるし、(作品が)買えるんだった」。

でも、高い。桁が一桁違う

京釜師『三代 吉羽與兵衛 展』 ※会記は上とおなじ

「あまり聞かないお名前だなぁ」と思ったら、
表千家のお出入りみたい。サイト

大西家の13代から独立されて、その3代目。

茶釜以外に花入や蓋置とか煙管も。
それもよかった。

帰宅したら、灰形教室から着払いで荷物が届いていて。

一目見て、「あ

3年前くらい前、立ち話で発注した蒲池風炉。

「いつできるか、わかんないわよ」
と云われたので、
「はいはい~。それでお願いしますぅ」

と言ったような。

福岡の旧柳川藩の御用窯の蒲池焼。

まぁ、土風炉やね。

小ぶりな眉風炉。

これが正式な真台子に載る風炉なんだって。

しかもここに上げる灰形は鱗灰

先行投資にしても、道のりが遠すぎる

いや、その前にコレ、いくらだ?

送られたのは私だけか

慌てて、仲間内に探りのメールを入れつつ、
助手の先生にも受領メールを入れる。

結果、送られたのは2名。

一度にそんなにたくさん焼けないらしく、順番らしい。
今後、お値段はどんどん上がっていくんだって。

だから、一番お金を持ってない私に最初に送られたようで


お値段は、、、、個人情報なので、申せませんが。
支払い、どうすべ~。

友人と電話していたら、
「茶釜もそれなりに合わせたものを用意しないとね~」
とからかわれた。

昼間に見た茶釜がちらちら浮かぶ。
(でも、茶釜のお値段を思うと蒲池風炉の方が安い)

なんてことを考えたら、疲れちゃった。


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御所の花

2013年08月31日 06時49分34秒 | 美術画廊・ギャラリー
写真は無関係。ウチの朝顔


安野光雅が描いた「御所の花展」 サイト
日本橋高島屋8階ホール ※9月9日(月)まで

以前、画家の安野光雅氏が挿絵を描いた皇后陛下の御本を読んだことがあったっけ。

そのご縁で御所に咲く草花約百種類を平成23年から約2年かけて写生されたそうで。

それを基に描いた水彩画約130点。

春夏秋冬、四季折々の草花。

春は桜、貝母、レンゲソウ。
バラもプリンセスミチコ。皇后さまのために品種改良されたのだろう。

夏はハス、カキツバタ。

ヘンブリーブルーという南米産の朝顔はあったけど、日本の朝顔はなかったなぁ。


秋はワレモコウ、キキョウ、ツワブキ。

冬は、、、椿がなかったのが意外だった。

図録買えばよかったかな。(2,000円)


茶花を気にするようになって、草花には敏感になった。

もともと自生したというものもあるからもしれないけど、
那須の御用邸から種をとって植えたものもあるようだ。

「花は野にあるように」

ともいう。

水彩画は写真とは違い、描き手の主観も入る。
でも、写真にはない独特のタッチもいい。

安野画伯の優しい筆遣いや草花に対する思いが絵からにじみ出ていて、
堪能した。

検定の「茶花」、もう一度覚え直さないと、、、ね

御所、というか皇居は
三の丸尚蔵館に二度入ったのと
大奥があった辺り、松の廊下があった場所を
散歩したくらい。

草花が咲いているエリアは行けるのだろうか。

てか、江戸幕府の時代はあの辺りはどうなっていたのかなぁ。

今はタヌキもいるという森。

やはり、都心の神秘♪という印象。

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谷庄さんの茶入展

2013年06月29日 04時55分39秒 | 美術画廊・ギャラリー
谷庄東京店(銀座) 「茶入」展 ※7月6日(土)まで サイト
さすがのラインナップ。

唐物から瀬戸、高取、備前、薩摩と時代を感じさせる茶入26点。

織部もあった。
餓鬼腹みたいな雰囲気。

在中庵肩衝を小さくしたのもあったなぁ。

私が気に入ったのは薩摩焼の小さくて丸い壺形の。
唐物じゃないけど、唐物写。

唐物の丸壺はお盆も添って。
そちらも唐物。

帝国博物館の鑑定書付の備前茶入?だったかな?、立派だったなぁ。

牙蓋が4つ。
飴色の今まで見たことない景色で。

瀬戸もさ、遠州の指導が入った時代のものと
利休以前の、それこそ古瀬戸だの真中古といった世界。

わからん!!

でもいいのはわかる。

奥の火襷の茶入もよかったけど、
その隣の細い茶入もよかった。

忘れちゃったけど、銘もよかった。
お値段も頑張ったら、買える感じ。

春慶の大肩衝茶入は大きかったなぁ。

もう1つ、案内ハガキにあった前田家伝来の春慶の肩衝も大きかった。

そして、茶入鑑賞には欠かせないのが付属物。

牙蓋は先ほど以外もそれぞれの茶入を引き立てる景色に富んだもの多し。

それから仕服。

時代ものから、後に新しく仕立てられたものまで、
バリエーションがすごい。

有栖川裂があったので、どれだろう?と見たけど、わからない。

これです、と示されても今まで見た有栖川裂とは違う。
そもそも赤系の色合いでもないし、獣柄もはっきりしない。

それでもよくよく見ると、大柄の獣文がある、ような。

専門家によると、織り方が有栖川裂なんだそうな。

裂地については、期間中の某日午後に学芸員さんによる解説があるらしい。

茶入以外では仁清の数茶碗(の1つ)。
刷毛目っぽいシンプルな釉薬だけど、
フォルムは仁清の優美なライン。
高台裏には「三玄」。
(大徳寺の三玄院から出たもの)

茶碗が載っている台も蒔絵でかなり豪華なものだったけど、
私の関心は「仁清が売っている!」

思わず「いかほどで?」

値段聞いて、「ムリっ!!」

ホントのホントは無理ではないけど、
かなりキヨブタだなぁ。

ふぅん、仁清の茶碗なら、持てなくもないのかぁ。

とか、ぼんやり考える。

呈茶もいただく。

織部の向付に載った琥珀の寒天。
金沢の「よしはし」製。

大徳寺納豆がアクセント。

お茶碗は細かい貫入が入っていて
色は志野っぽいけど、志野じゃない。

何だろう?
清めていただいて、見直す。

ひっくり返して印を見て、「あ!」

お店の人が答えを言う前に、声に出して言う。

「これは了入ですね。そして、これは隠居印」

正解。

確かに、了入らしい作風。

志野写ながら、楽茶碗独特の手づくね。

「わかる」ことの楽しみを味わえた。

今回は夜勤明けに二時間ほど職場の宿直室で仮眠した後に行ったので、
印象が感覚的。

来週、7月6日(土)までやってるから、興味ある方は来店を。

ただし、よいものは早い者勝ちだそうです。
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★谷庄バックナンバーリスト
2012年12月 谷庄「歳末茶道古美術展」→こちら
2012年7月 谷庄「茶席の名脇役」→こちら
2011年12月 谷庄「歳末茶道古美術展」→こちら
2011年7月 谷庄「寄付掛けと茶器」→こちら
2010年12月 谷庄「歳末茶道古美術展」→こちら
2010年6月 谷庄「釜と炭道具」→こちら
2009年7月 谷庄「懐石の器」展 →こちら
2008年7月 谷庄「茶杓」展 →こちら
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瓢阿さん父子展

2013年06月20日 08時00分01秒 | 美術画廊・ギャラリー
『池田瓢阿父子竹芸展』 日本橋三越本店 本館6階 美術特選画廊
※6月25日(火)まで

バックナンバーリストを作成して気がついたのだけど、
瓢阿さんの展覧会って、いつも6月開催だった。

たしか、茶花が充実してくるから? 夏本番を前にニーズがあるから?

かなぁ。

昨日は朝からとても強い風が吹いていて、しばし立ち止まりながらだったんだけど、
雨が降っていなかったから、頑張っていってきた。

まず感じた印象。

唐物写の籠の多い。

葉書の写真にもなっている「唐物七宝透手付籠花入(写)」をはじめ、

他にも、中国の美女の名前に由来する籠をはじめ、
昨年読んだ「よもやま話」に登場する籠がいっぱい。

日本国内に端を発する籠も。

桂川籠の写し、お見事。
さっそく売約済み。

ミニ桂川籠?いやいや多摩川籠もカワイイ。

宗全籠は貫禄。

達磨籠とか大物多数。


鮎籠、虫籠、鉈の鞘。

香合の伏籠。

ショウブを生ける器を隠す蛇籠。

季節の茶花も、まさに花を添えて。

虎の尾、撫子、半夏生、紅花…

夏の到来を感じさせてくれる展覧会。

茶花も習い始めて、また違った心境でみた。

呈茶席も入った。

お茶席に座る感覚、点前を拝見する気持ちに変化あり。

それはまた後日に記すことにしよう。

本日は朝の通勤ラッシュにおける満員電車内からの更新につき、
簡略な感想にて御容赦を。




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★瓢阿さん関連のバックナンバー
2012年6月 『池田瓢阿・泰輔 竹芸新作展』 柿傳ギャラリー→こちら
2011年6月 『三代 池田瓢阿 還暦記念 竹樂会 竹芸展』 日本橋三越→こちら
2008年6月 『池田瓢阿父子竹芸展』日本橋三越→こちら

2012年6月 本『籠と竹のよもやまばなし』→こちら
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藤田登太郎さん茶陶展

2013年05月10日 08時15分59秒 | 美術画廊・ギャラリー
『桃山志野現代に焼く 藤田登太郎 茶陶展 =志野とその周辺の茶碗たち』
 ※5月12日(日)まで 畠山記念館 茶室(翠庵・明月軒)

 畠山記念館の展示を見る前に寄る。

 登太郎さんの個展を拝見するのはもう3回目ぐらい。

 初日の朝一に訪れたので、まだ準備中?

 作家さん自ら茶碗を出しながら、説明していただけるという幸運さ(?)
 (でも、見方に寄っては単に設営のジャマをしている?)

 1300度の高温で28日間も窯焼してこそのあの志野の激しい色が出る。
 貫入も桃山の土ならでは、とのこと。

 その一方で14日間の窯焼だととても優しいピンク色(李子という作品)。
 これはこれでいい。

 木曽の御岳山が噴火した際の砂を使ったというお茶碗とか岐阜の御岳の土とか。
 桃山時代の志野を忠実に再興した茶碗は迫力があった。

 織部黒も時代が経ってないとツルツル? ちょっと面白かった。

 井戸茶碗も小井戸と大井戸の違いは茶碗の大きさではなく高台にあり。
 勉強になるなぁ。

 ひとしきり、茶碗を触って楽しんだ後、畠山記念館へ。
 漆器を鑑賞して、たっぷり1時間の展示解説を聴いて。

 そこから青山まで歩く。

 高輪台から白金台へ。
 プラチナ通りを通り抜け、広尾、恵比寿を抜けて、約一里(=正確には4.2km)。

 一度、歩いてみたかったんだよねぇ。
 2つとも同じ港区なのに、地下鉄だと溜池山王まで迂回しないとならない。
 直線距離だと意外と近いのに。。。。と以前から思っていた。

 急に気温が上がって暑くなって、汗をふきふきお腹ぺこぺこで根津美術館に辿り着く。
 受付すませて、すぐ庭園へ。
 根津カフェに飛び込んだ。

 ちょうどラッキーなことに窓際の隅っこが空いたところ。

 

 店内は混んでいて、オーダーしたランチも出るのが遅かったけれど、逆ラッキー。

 サラダと食後のアイスコーヒーもつけて、たっぷり1時間。
 新緑を視界いっぱいに楽しみながら過ごす。

 

 食後は庭へ降りて杜若を眺める。
 急な暑さで花もちょっとお疲れ気味か。

 それから展示室へ。
 杜若屏風を眺めて、他の琳派作品、仁清・乾山、清和の茶の展示もゆっくり鑑賞。

 また散策しながら帰る。

 ちょっとだけの休暇。

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龍村平蔵「時」を織る。

2013年05月04日 07時20分02秒 | 美術画廊・ギャラリー


江戸博から地下鉄を乗り継いで日本橋へ。
高島屋で開催中の『龍村平蔵「時」を織る。』展も6日まで。

こちらは身なりよろしく懐具合よさげな御夫人方多し。
そんな中を仕事疲れのみすぼらしい格好で鑑賞するのは場違いなようで。
気が引けつつ、でも錦は好きだもーん。

まず、見事な丸帯がズラーっと並んでかかっているのに圧倒された。

いわゆる、呉服屋さんで私たちが手にする反物の倍の幅ですワ。

丸帯で仕立てられた振り袖や打ち掛け見ると、背中心がないんですねぇ。

だから絵画を見ているような見事さ。

日頃、着付けの際に背中心が曲がらないようにと注意するのは
まさに下々の庶民の感覚なのねぇ。と思い知ったデス。

六歌仙が織り込まれた丸帯、横に同一人物が四人並んでる。
どーゆー風に着こなすねん!?

と思ったら、下の階の呉服売場で縦に4等分された袋帯として並んでいた。

もっとも、私の興味は古代裂の復元ものにあるわけで。

正倉院御物のオリエントなものはもちろん、
大名物茶入の仕服の復元品はとても見応えがあった。

ちなみに、かれこれ20年くらい前に梅田の阪急百貨店で稽古用の茶入を買った。

まだ稽古を始めて一年ちょっと。
当時は仕服を取って中身を確かめるなんて思い至らぬことで、
仕服の柄が格好いいからと選んだ。

御値段は4,700円。
瀬戸の肩衝。でも、めちゃチャチでひび割れしていて。
兎に角割らないようにと、すごく神経遣って扱ってたなぁ。

で、格好いい仕服の布地が龍村製だったのヨ。
葡萄唐草紋様。

だから、その頃から龍村製品には一目置いている。
しかし、あれ以来買ったことはない。

当代~四代~の作品を見る。
切子や螺鈿を帯に表現した作品、見事。

呉服売場だと商品として陳列されているので、そちらも見に行って値段確認。

買えない額ではないけれど、私には似合わない。

まぁ、最近は着物を新調する気にならないので
クリアファイルを購入して、呉服売場で新作のカタログもらって、
意匠を復習がてら見直している。

図録は2000円するし、購入するほどには錦にハマらなかった。
(入場券も招待券だし)

宮尾登美子の小説『錦』を再読したくなった。

横浜高島屋にも巡回するので、招待券もらえたら
また目の肥やしで見に行きたい。

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交趾焼・中村翠嵐さん茶陶展

2013年02月10日 00時01分19秒 | 美術画廊・ギャラリー
古稀記念 交趾焼 中村翠嵐 茶陶展
横浜タカシマヤ 7階 美術画廊 ※2月12日(火)まで

翠嵐さんの講演会を聴いたのは昨夏のこと。→こちら

やぱり、翠嵐さんと言えば交趾、加賀友禅の技法にも通じる一陳盛り。

横浜店を記念したお茶碗もその技法。
三渓園を描いたもの、それから中華街を描いたもの。

どちらも横浜を代表する風景なのに、今ひとつ食指が動かないのは何故?

やはり、一陳盛りの盛り上がった部分を手に持つと少し不安というか。
それは私の中では「見る感触(=水指とか皆具)」であって、「手で触れる感覚」ではないというか。

そうなんだよなぁ。

どうしても一つ買わなければならないっと云われたら、
皆具か長板一つ置に使えるような水指を選ぶだろうなぁ。

と、思いつつ見る。

皆具は青交趾の辻が花のものと古代黄交趾が豪華。

紫交趾の花丸紋水指も塗り蓋が身と合わせた色蒔絵を施してあって華やか。
変わったところでは古代黄交趾太鼓水指がよかった。

鵬雲斎大宗匠の書付(箱書き)のあるオランダ交趾も涼しげだったなぁ。

注目したのは土風炉が2つ。
紫交趾若柳風炉は上に載ってる富士山釜とのバランスもよく、いい感じ。
お値段も手ごろで「へぇ~。なかなか、お買い得?」とつい思ってしまった。

土風炉はいいんだけど、どうしても破損しやすいリスクが伴うかなぁ。

そして、気になるのは茶碗。

茶会においては翠嵐さんの道具は水指・皆具だから、どうしてもお茶碗は見かけづらい。
京焼の茶碗といえば、永楽さん、祥平さんが多い。

よくよく考えてみれば、翠嵐さんの茶碗で抹茶いただいたことないなぁ。

折りしも呈茶席があり、まだ時間内なので、「お茶券はどうすれば?」と店員に尋ねる。

「事前に案内書を送付した中に入れてあります。それをお持ちの方、その同伴者の方のみに~」

実は以前もココで同じことを言われたことがあった。
前回は「観てるだけだし~」という負い目があったので、「はぁ、そうですか」だったんだけど、

今回はムカッとした。

「こちらのお茶碗はお高く、何十万円もしますよね。
 私は自分の手で持って感触や飲み心地を実際に確かめた上でないと買う気になれませんっ

いくら私の身なりが貧しいからといっても、「コイツは買う気ないクセに」と店員から見下されたようで。

まぁ、結局、茶券は貰えて紫交趾の光琳の紅梅白梅図をアレンジした意匠の茶碗で一服できたんだけどね

そして、後で謝罪はされたんだけどね。

何も翠嵐さんの道具はタカシマヤの独占販売じゃないしね、
もし買うとしても、他所の茶道具店を通して買えるしねぇ

とか思っていた。
(まぁ、異動してきたばかりで詳しくなくて~と言い訳されちゃったけど)

そこいくと、やはり三越の担当さんは本当に有り難いなぁ。
茶券代500円と公平だし。

それに谷庄さんも

まぁ、私が道具を買うのなんて、2~3年に1度くらいの頻度だけど、
やはり「ここぞっ」という時はその道具そのものもあるけど、
店員の対応も少なからず影響する。

茶道も仕事も、信頼関係は大事だなぁと思った。

ちなみに、ふっと買っちゃおか♪とも一瞬、思った。
もちろん、皆具じゃなくて、現実的なもの。

茶箱用の三点セット~茶碗、振り出し、茶巾筒が結構よかったんだよね。

そうだな。
茶会は開かないけど、my茶箱はそろそろ揃え時かも。


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