特別展 今日庵文庫「茶書にみる茶の湯の歴史」
茶道資料館 ※6月13日(日)まで
前にも書いたけど、「茶図具賛」が見たくて予定を変更して観に行った。
あの茶筅のオバケというか、原型は表紙じゃなくて、中の一頁だったのねぇ。
当たり前だけど、本で見たのと同じ。
他にも石臼の原型のような頁もあって、「そうだよねぇ、他にも茶道具ってあるよねぇ」
と妙にナットクした。
「茶経」は後世(17世紀)になってからのもの。
たぶん、今までに見たことはある。
栄西の「喫茶養生記」や相阿弥の「君台観左右帳記」も、どこかで見た(と思う)。
と流しながら見ていた。
と、いきなりスゴイものがっ
「山上宗二記」 山上宗記筆 天正16年伝授
「織部百箇条」 古田織部筆 慶長17年伝授
「利休百会記」 金森宗和筆
一見、普通に展示されている。
でも、ちょっと待て
えっ、えっ、、、これってモノホン~
写本じゃなくて、本物なんだぁ
特に山上宗二記なんて、宗二さんが命がけで記して誰かに託した~
って、マンガ「へうげもの」で読んだっけ。
昨年末に「勉強しよっかな」と岩波文庫買ったけど、途中で挫折しちゃった
よくよく見ると、大名物を紹介するくだり、ちゃんと書いてある~。
(って、当たり前だけど)
こういうものを所蔵してあるのは、さすが今日庵文庫だなぁっと感心した。
江戸時代に入ると、印刷になってくるので、ちょっと貴重さが落ちる感はある。
だけど、内容は充実している。
宗旦狐が登場する「喫茶余禄」は面白そう。
「南方録」とか「茶席挿花集」など現代でもよく読まれる茶書もあって親しみが持てる。
一方で、川端道喜が書き留めた粽の値段帳といった千家ならではの史料も興味深かった。
許状も展示してあっった。
「へぇ。書いてあることは今と変わらないなぁ」としげしげ見ていたら、
なぜか薮内流の許状?みたい。
どうせなら、千家流の江戸時代に書かれた許状の第1号みたいのを出せばいいのに
ちょっと面白かったのは、近代(明治)に描かれた錦絵。
2枚あって、いずれも女性が点前している。
1枚は風炉で紹鴎棚みたいな棚を使っているが、風炉の位置が棚の右側。
もう一枚は炉の竹台子による点前。
(主に男性の嗜みだった茶道が女性に浸透してきた時代背景が伝わってくる感じ)
絵といえば、宇治茶つみの図も面白かった。(←検定公式テキストにも掲載されている)
ちゃんと覆下をかけた茶園が描かれていた。
そんなこんなで、約70点の展示物は一つ一つ注意しながら見ていくと、
「難しいっ 読めない」と尻込みするものではなく、
いずれも歴史を経て、何かを伝えようとする魅力がいっぱいの興味深い史料。
とても愛おしいものに感じたし、茶道文化検定の復習予習ができた。
検定を受けようと考えている方にはオススメです。
★余談
呈茶では利茶土さんの茶碗で薄茶をいただいたのだけど、
まさか翌日に茶会で利茶土さんと同じ茶席に入れるなんて
(長次郎作の黒平茶碗を手にして、真剣に拝見なさる横顔に作家の顔を見た)
★参考 当ブログにおける茶道資料館訪問記
2009年11月「わび茶の誕生-珠光から利休まで-」
2009年3月「春に笑む」
2008年10月「鎌倉時代の喫茶文化」
2008年8月「涼を求めて 染付磁器の魅力」
2007年11月「千宗旦」
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茶道資料館 ※6月13日(日)まで
前にも書いたけど、「茶図具賛」が見たくて予定を変更して観に行った。
あの茶筅のオバケというか、原型は表紙じゃなくて、中の一頁だったのねぇ。
当たり前だけど、本で見たのと同じ。
他にも石臼の原型のような頁もあって、「そうだよねぇ、他にも茶道具ってあるよねぇ」
と妙にナットクした。
「茶経」は後世(17世紀)になってからのもの。
たぶん、今までに見たことはある。
栄西の「喫茶養生記」や相阿弥の「君台観左右帳記」も、どこかで見た(と思う)。
と流しながら見ていた。
と、いきなりスゴイものがっ
「山上宗二記」 山上宗記筆 天正16年伝授
「織部百箇条」 古田織部筆 慶長17年伝授
「利休百会記」 金森宗和筆
一見、普通に展示されている。
でも、ちょっと待て
えっ、えっ、、、これってモノホン~
写本じゃなくて、本物なんだぁ
特に山上宗二記なんて、宗二さんが命がけで記して誰かに託した~
って、マンガ「へうげもの」で読んだっけ。
昨年末に「勉強しよっかな」と岩波文庫買ったけど、途中で挫折しちゃった
よくよく見ると、大名物を紹介するくだり、ちゃんと書いてある~。
(って、当たり前だけど)
こういうものを所蔵してあるのは、さすが今日庵文庫だなぁっと感心した。
江戸時代に入ると、印刷になってくるので、ちょっと貴重さが落ちる感はある。
だけど、内容は充実している。
宗旦狐が登場する「喫茶余禄」は面白そう。
「南方録」とか「茶席挿花集」など現代でもよく読まれる茶書もあって親しみが持てる。
一方で、川端道喜が書き留めた粽の値段帳といった千家ならではの史料も興味深かった。
許状も展示してあっった。
「へぇ。書いてあることは今と変わらないなぁ」としげしげ見ていたら、
なぜか薮内流の許状?みたい。
どうせなら、千家流の江戸時代に書かれた許状の第1号みたいのを出せばいいのに
ちょっと面白かったのは、近代(明治)に描かれた錦絵。
2枚あって、いずれも女性が点前している。
1枚は風炉で紹鴎棚みたいな棚を使っているが、風炉の位置が棚の右側。
もう一枚は炉の竹台子による点前。
(主に男性の嗜みだった茶道が女性に浸透してきた時代背景が伝わってくる感じ)
絵といえば、宇治茶つみの図も面白かった。(←検定公式テキストにも掲載されている)
ちゃんと覆下をかけた茶園が描かれていた。
そんなこんなで、約70点の展示物は一つ一つ注意しながら見ていくと、
「難しいっ 読めない」と尻込みするものではなく、
いずれも歴史を経て、何かを伝えようとする魅力がいっぱいの興味深い史料。
とても愛おしいものに感じたし、茶道文化検定の復習予習ができた。
検定を受けようと考えている方にはオススメです。
★余談
呈茶では利茶土さんの茶碗で薄茶をいただいたのだけど、
まさか翌日に茶会で利茶土さんと同じ茶席に入れるなんて
(長次郎作の黒平茶碗を手にして、真剣に拝見なさる横顔に作家の顔を見た)
★参考 当ブログにおける茶道資料館訪問記
2009年11月「わび茶の誕生-珠光から利休まで-」
2009年3月「春に笑む」
2008年10月「鎌倉時代の喫茶文化」
2008年8月「涼を求めて 染付磁器の魅力」
2007年11月「千宗旦」
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