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所蔵茶道具展『茶入と薄茶器』 ※12月5日(日)まで
13年ぶりに訪れた美術館。
毎年恒例のお茶会を主催くらいに茶道具のコレクションは充実しているところなのに、
なぜか再訪する機会がないままに長い時間が経ってしまった。
(前回はこのblogを始めてすぐの頃だったもんなぁ)
今回は9月に大阪か京都の美術館を訪れた時にGetするチラシがとても気に入ったから。
久しぶりにじっくり抹茶を入れる道具と向き合いたくなった。
名古屋という土地柄もあり、国焼に絞った展示。
まずは古瀬戸茶入「三室山」。ふっくらとした形がいい。
添っているいる仕服の裂地もすべて展示目録に記載されているのがうれしい。
挽家は箱、箱を包む更紗に至るまで付属品も並んでいて、この茶入がいかに大切に伝えられたかが一目瞭然。
薩摩茶入「玉川」。肩衝とも違う、ちょっと変わった形。江戸時代前期の作。
仕服に富田金襴があり、格式の高さを感じる。小堀遠州の三男の筆による添幅あり。(大名ではなく旗本武士)
古備前の撫四方茶入れ「苔衣」。仕服の段違花文緞子が興味深い。(三島の花模様みたいで)
取り合わせの展示も面白い
織部の耳付茶入(仕服は古渡格子縞←パッチワークみたい)に信楽沓茶碗。
少庵の茶杓。
信楽茶入「露堂々」(胴の部分のツブツブが由来? 仕服は雲門金襴と笹蔓緞子)には宗入の黒楽。
茶杓は大心義統(高桐院から大徳寺のトップになったお坊様)
遠江の志戸呂焼茶入は東海地方ではよく見かけるのかもしれないけど、私には珍しい。
前のナダレが一筋の滝のよう。(紹鴎緞子もしくは青木間道という仕服も合ってる)
金海州浜茶碗「白梅」と如心斎の茶杓「ひばり」
薄茶器も逸品ぞろい。
紹鴎棗と利休形中棗が並んでいる。じーぃと観て、微妙な違いを楽しむ。
黑茶桶とか時代新塗中次、一閑下張棗(10代作)。
溜塗町小棗もしぶい。
時代桜蒔絵茶器の大きくて派手な挽家にビックリ。
最後に中央に明時代の呂宋茶壺。
2階は「白い器」。
白磁に志野、白萩、唐津など。
いずれも昭和以降の作品多し。
茶道具や美術館など解説のプリントが充実していた。
昭和美術館から徒歩20分くらいで移動できる。
次に訪れる機会はいつになるだろう。
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