Akatsuki庵

後活(アトカツ)中!

炎が生み出す茶陶の美

2021年09月25日 13時54分59秒 | 美術館・博物館etc.

★湯木美術館 サイト 
『炎が生み出す茶陶の美 ――焼締め陶の窯変とななだれ・ちぢれを中心に――』
*12月12日(日)まで

感想を一言で表現すれば「渋かっこいい☆」ということになるだろうか。

湯木美術館といえば、料亭「吉兆」で使用されたお道具が主体というベースがあるので、
どうしても華やかなものを収集しているという印象がある。

もちろん、備前や伊賀、信楽など焼締のものも少しあるけれど、
それは華やかさの中におけるスパイスというか、アクセント的に使うというか。

なので、今回はこれでもかっ!というくらいの備前や南蛮などの茶色い道具が並べていて、ちょっと驚いた。
(事前に入手したチラシを見て、展示内容は知っていたにもかかわらず、ビックリした)

まずは備前花入。備前なのに、優美な彫文様があって、オシャレ。南蛮の模倣っぽい感じ。
小ぶりの備前種壺水指「キカ猿」。ハンネラを模したような。
さらに小ぶりの備前耳付き水指「水月」。

紹鴎信楽鬼桶水指 バケツ大に大きい。
信楽蹲花入「くたふれ物」
伊賀皆口茶入「千草」 正面の焦げたような釉薬が印象的

備前筒花入「残月」 長細くて、矢筈口で中央部のu字をなだらかにしたラインがステキ。
備前種壺水指。蓋は赤絵

南蛮縄簾水指 鬼桶ほど大きくはないけど、まさに渋かっこいい。
南蛮芋頭水指 蓋は磁州窯のうじうじ
南蛮ハンネラ建水 朱色に焼ける黄土 軟らかそうな陶器だと思った。

備前緋襷建水。焼き締めがいい。これ、初めて見たかも。
灰器「秋」 長次郎作。
備前写の片口鉢 保全作 しぶい。
若松文土器皿 保全作で山本桃谷筆
南蛮甕の蓋鉢

後半は品切れなのか、変化球

織部串団子文香合
朝鮮唐津耳付水指
宇治田原茶入「ひと筋なだれ手」 細長い。
志野茶碗「広沢」 重文指定。卯の花があるから国宝にはなれない。どこか違うのだろう、、、と思っちゃう。
黄瀬戸平茶碗「みほつくし」。最近はお目にかかれないけどチケットに印刷されているからお馴染みの道具。
乾山窯のさび絵雪笹文向付
虫明焼吸物碗。形が優美。(たぶん、茶道資料館の虫明焼の展覧会でも拝見したと思う)

ラストは本阿弥光甫の信楽芋頭水指。

奥の掛物は石山切と源俊頼筆の色紙「あききぬと」、烏丸光広筆の和歌懐紙

前半の強い印象だけもって、館を後にした。

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