★北村美術館 サイト
秋季茶道具取合展『秋懐』 ※12月5日(日)まで
野村美術館もそうだったけど、こうも「秋」をたっぷり感じさせてくれる展示。
北村美術館を訪れる直前に梨木神社で萩を堪能したので、余計に秋らしさを感じた。
寄り付きの小備前の大きな瓶掛、すごかったなぁ。
そこに黒い炭カスのような灰が敷き詰められ、大西浄寿作の鉄瓶がちょこっと載った風情が「わび」というか。
煙草盆の高台寺蒔絵 萩図。「萩」がほとんど見えなかった。
火入は慶入作の鮟鱇形。
広間の掛物は利休筆の「しめぢ茸狂歌入文」。花入が久田宗全作の手付籠で、「キノコ狩りと掻けてるなぁ」と思った。
立派な鉄欠ケ風炉(西村道也作)と利休好の四方無地の茶釜(辻与次郎作) 釜はかなり小ぶりで少しアンバランス。
(鉄風炉の下には寸松庵織部瓦が敷かれてある)
鉄風炉なのに、きれいな二文字押切の灰形が切ってあって、ここが残念。
茶釜が小さい分だけ灰形がかなりよく見えるから。やっぱ、ここは藁灰であってほしい~
水指が古備前の肩身替。水指にも使えそうな細水指。
茶入は中興名物で瀬戸の金華山窯。広澤手本箇(本歌?) 銘「廣澤」。 酒井家伝来
これは松平不昧公と酒井宗雅公(酒井忠以公)との交流を思い出してしまうなぁ。
何度か拝見しているけれど、「広沢茶入って、こんなに小ぶりだったっけ」。
きっと以前に見た時も同じ感想を持ったと思う。
古今名物類聚の記載も見ているせいか、気持ちの上では大ぶりの印象があるのかもしれない。
で、ここから先は目にするお道具の印象が薄くなっていく~
建水の青銅ルリスタンは「何度も不思議で素敵だなぁ」と思った。
まぁ、北村美術館に来る時はこんな感じ。
また来年春にここへ来たい。
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