★北村美術館 サイト
秋季展『令和の秋』 ※12月8日(日)まで
いつもとちょっと違う配置。でも、“北村らしさ”は健在。
寄付の掛け物は大西良慶筆の一文字(←かなり変わった感じ。北村美術館のシンボルのような漢字だとのこと)
なんと! 107歳の時に書かれた?
香合は乾山作の槍梅。(チケットにも印刷されることもある代表作)古染付の山水絵の汲出に
鯨手付菊桐透かしの煙草盆、織部の誰が袖形の火入。懸子の蓬莱蒔絵の古さは感動もの←見る度に思う。菊透かしの手焙もね。
濃茶席の掛け物は光悦筆の和歌色紙。(萩と月を詠んだ内容)
花入は古備前の片身替。炉釜は与次郎作の利休好中尾卍字。(羽落ちの下部あたりに卍模様が並んでる)
炉縁は久以作。←ここでよく見かける。水指は古丹波(共蓋)、ひしゃげっぷりが面白い。茶入は瀬戸(落穂手)
御本の立鶴茶碗。嵯峨桐金襴の出し帛紗が格の高さを感じさせるなぁ。
続き薄はいつもなら魯山人の器が並んでいるショーケース。そのせいか、印象が薄い。
永楽得全の松竹梅図の一双とルリスタンの建水、堆黒花鳥文の菓子器の大きさにビックリした。
受付のお姉さんにはすっかり顔を覚えられて、話しかけられる。関東から来ていることも知られている。
「佐竹本三十六歌仙絵を観にいらしたのですか?」。そうです。「ウチのは高砂花入と一緒に展示しています」
空いているということも、ここで教えてもらった。
佐竹本三十六歌仙絵もだけど、「さっき、茶道資料館で広沢茶入を久しぶりに拝見しましたよ」と言ったら、嬉しそうな反応。
「東京にお住まいでしたら、サントリー美術館と三井記念美術館へも貸し出してますから、観てくださいね」
もう観に行きましたよー。気がつきましたよー。
ちなみに、北大路魯山人展が滋賀の方であって、そちらへも貸し出したらしい。
だから、ショーケースが続き薄だったのかぁ。
まぁ。こういう雑談も楽しい。小さいけれど、アットホームな美術館だ。
でも、貸し出ししすぎて、この秋はちょっと物足りなかったかも。
★北村美術館バックナンバーリスト
2019年春『慶年の茶』
2018年秋『五色の秋』
2018年春『青を踏む』
2017年秋『旅宿時雨』
2017年春『薫風』
2016年秋『遠砧』
2016年春『春を惜しむ』
2015年秋『初しぐれ』
2015年春『花どき』
2014年秋『秋更の茶』
2014春『午歳の茶』
2013秋『夕ざりの茶』&四君子苑
2013春『春興の茶』
2012秋『追憶の茶』
2012春『野遊の茶』
2011秋『凩のころ』
2011春『重春』
2010秋『秋侘ぶ』
2010春『新緑祭釜』
2009秋『秋興の茶』
2009春『牛歳余春』
2008秋『深秋のころ』
2008春『吉野懐古』
2007秋『暦年の茶』
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