本能寺の変 「明智憲三郎的世界 天下布文!」

『本能寺の変 431年目の真実』著者の公式ブログです。
通説・俗説・虚説に惑わされない「真実」の世界を探究します。

ルーツを辿る:先祖明智光秀への道

2015年11月01日 | 427年目からの挑戦
 私の家系は明智光秀の側室の子で山城国の神社に匿われた於づる丸(おづるまる、「づる」の漢字は「鶴」のへん)の子孫で、名字を明田と変えて明治時代に至ったと伝わります。私の曾祖父・明田潔は明治十四年に内務省に申請して「明智」姓へ復姓しました。このまま明田姓でいると「将来、愚昧な子孫が明智光秀から連綿と続いた家系を認識せず、明田を本姓と誤ることがあれば、先祖の霊に相済まない」ためだったそうです。
 その時に内務省に提出した伝承品の中には系図もあったのですが、大正十二年の関東大震災で失われ、現在では於づる丸からどのように続いてきたのか、何代目かといったことはもちろん、系図に信憑性があったのかすら確認できません。
 伝わっているのは、曾祖父の父・明田鉄太郎は弘前藩士で能楽師の笛方だったということだけです。
 ルーツを辿る手掛かりになりそうなことが二つあります。
 一つ目は光秀の子として「於づる丸」や「子孫は明田と称した」と書いた系図が存在することです。熊本安国寺所蔵の土岐系図とか三宅家系図とか呼ばれるものです。しかし、残念なことはこの系図に書かれていることには疑問が多く、信憑性が乏しいことです。
 二つ目は江戸中期(1771年)に京都の粟田口にあった光秀の墓のある屋敷を光秀の子孫とされる明田理右衛門が譲り受けたという記事が当時書かれた『翁草』という本にあることです。この理右衛門は「能役者 笛」と書かれており、「明田」という姓と合わせて曾祖父の父・明田鉄太郎と一致するのです。
 手掛かりはありましたが、どこからどう手をつけたら良いやもわからずに、いたずらに時間が過ぎてきました。
 ところが、一月半前から急展開が始まりました。
 まず、弘前藩の史料に明田潔が書いて提出した『代数調』が存在し、弘前藩に仕えた初代が明田善十郎、二代が鉄太郎、三代が潔と書かれていることがわかりました。鉄太郎の一代前が能役者笛方の善十郎であり、かつ善十郎の前は弘前藩に仕えていないことが判明したのです。明田理右衛門へ一歩近付いたということです。
 そして、一週間前のこと、天明元年(1781)に行われた光格天皇即位の祝いとして催された即位能に「明田利右衛門」と「明田善十郎」とが出演している記録が見付かりました。「利右衛門」が「理右衛門」と同一人物であることは年代や能の共通点で間違いがありません。利右衛門と善十郎の関係は史料に明記されていませんが、二人が史料に登場する時期のずれと重なりから、親子関係とみてよさそうです。
 これで、とうとう私のルーツが250年ほど前の明田利(理)右衛門まで辿り着いたということです
 残りの半分、利右衛門から光秀までの150年、いずれ辿り着けるのではないか、という希望が湧いてきました。山城国(丹波・丹後を除く現在の京都府)の神社に明田という姓を見付ければ大きな手掛かりとなります。山城国には112座96社あるとのことなので、いずれ虱潰しにあたってみましょう。

 なお、明田理右衛門が譲り受けた光秀の墓は現在の京都東山三条白川筋に明智光秀公首塚として祀られています。
 >>> 京都東山三条白川筋の明智光秀公首塚

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2 コメント

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御先祖様個々を確認するという事 (まっつん)
2015-11-07 23:13:11
明智 様 大変ご無沙汰しております
(ですが 勿論『織田信長433年目の真実』は勿論購入読破し、このブログも変わらず拝読させて頂いております!)
光秀公からのルーツの確定まで、あともう少しですね!(^_^) (一方で信長公からのルーツが疑問符?なのにマスコミで活躍されている方もいらっしゃいますけど…)
明智様の御自身のルーツへの試みを見習い、私も決して有名な人物でなくても父方、母方の先祖をいつか辿ってみたいと思いました。「御先祖様 個々の存在をまずは確認し 思いを馳せる事」が何よりも先祖供養になるのでは…と思ってもおります。
返信する
お久しぶりです (明智憲三郎)
2015-11-09 18:16:18
 若い頃にはあまり考えなった先祖とのつながり。年をとるとその大切さをつくづく感じます。誰もが一所懸命生きてきたんでしょうね。そのおかげで今、私がこうして生きているんです。
http://blog.goo.ne.jp/akechikenzaburotekisekai/e/b757f77555399266dd8fcaeff0b27d43
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