先週の「江」は関白豊臣秀次の切腹でした。
秀次切腹の理由についてWikipedia豊臣秀次では次のような様々な説があると書いています。
1.実子である秀頼の後継を確実なものとし、秀次の子孫を根絶やしにして直系継承を守るため
2.秀頼誕生後から酒色に溺れ、女狂いになったなどの奇行説
3.秀頼の生母・淀殿と「近江派」の吏僚・石田三成らによる陰謀説
4.秀吉側室・茶々(淀殿)が大野治長と密通していた . . . 本文を読む
先週の大河ドラマ「江」では細川ガラシャが夫・羽柴秀勝の死で落ち込んでいる江を慰めに来る話がでてきました。そのようなことが本当にあったのかどうかはわかりませんが、ガラシャが語った話は史実としてあり得ない話でした。
ガラシャは光秀謀反の後、夫・細川忠興によって丹後味土野に幽閉されたときに、落胆の余りに自害しようとしたがキリスト教に入信していたため自害を思いとどまったと語っていました。しかし、ガラシ . . . 本文を読む
先週の「江」は夫・羽柴秀勝の朝鮮での死を知って悲しみ、気力を失ってしまった江のもとに秀勝の遺言状が届くお話がでてきました。妻へ伝えたい思いのこもった素晴らしい遺言でしたが、この遺言状が実存していると聞いたことはありません。脚本家の創作とみてよいでしょう。
また、秀勝の兄・関白秀次が秀勝の死は秀吉のせいであるとして「秀吉を許せない!」と江に語る場面がありましたが、秀次が秀吉をうらんだという記録が . . . 本文を読む
【2011年7月16日追記】
秀吉の朝鮮侵略についてはWikipedia「文禄・慶長の役」が要領よく説明してくれています。昭和における両国の歴史だけでなく四百年前の両国の歴史も理解しないと現代及び将来の両国の真の友好は築けないと思います。たとえば、北朝鮮による日本人拉致の問題は現代の日本人の心に大きな傷となっていますが、文禄・慶長の役によって日本へ拉致された朝鮮人は5万とも20万ともいわれていま . . . 本文を読む
昨日の大河ドラマ「江」は江の夫・羽柴秀勝の朝鮮出陣と朝鮮・唐島での死の話でした。秀勝は家臣が朝鮮の民を斬りつけようとしたのをかばって、家臣に斬られてしまったことが元で死んでしまったと描かれていました。
新人物往来社が平成20年に出版した別冊歴史読本『太閤秀吉と豊臣一族』の「三人の秀勝」という章を読むと全く異なる死因が書かれています。次のような文章です。
「朝鮮の役では、文禄元年(一五九二)六 . . . 本文を読む
前々回は「本能寺の変の真犯人は別にいる」とする諸説が犯罪捜査の視点から成り立ち得ないことを検証したシリーズを紹介しました。
★ 「犯人は別にいる」諸説を斬る!シリーズ紹介
今回は光秀謀反の動機諸説が同様に犯罪捜査の視点から成り立ち得ないことを検証したシリーズを紹介します。視点は次の5つです。動機そのものだけでなく、その動機の場合に犯罪が成り立つのか4つの視点も加えて検証しています。
① . . . 本文を読む
八切止夫氏著『信長殺し光秀ではない』以来、様々な犯人説が打ち出されてきました。そして、それに対する否定・批判も行われて、一見活発な議論が進んでいるように見えます。しかし、実態は根拠薄弱な思いつきと、その薄弱な根拠の揚げ足取りの応酬に過ぎないのではないでしょうか。私はこのような現状に危機感を抱いています。
そこで、諸説の提唱者の書いたことの不備を指摘するのではなく、その説の根本を歴史捜査の手法で . . . 本文を読む
先週はいよいよ利休切腹でした。秀吉との個人的な感情の問題という従来の通説通りの描き方でした。
私は光秀謀反、利休切腹、関白秀次切腹に共通点があることに注目しています。
一つ目は、いずれも個人的な理由とされていることです。光秀は信長を恨み、天下が欲しかった。利休は奢って大徳寺山門に自分の木像を設置したり、茶器を高額で売りさばいた、秀次も奢って辻斬りをしたり無謀な巻狩りをしたり、と。
二つ目は . . . 本文を読む