本能寺の変 「明智憲三郎的世界 天下布文!」

『本能寺の変 431年目の真実』著者の公式ブログです。
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wikipedia明智憲三郎:茣蓙勇一の誹謗中傷を斬る!!

2024年12月28日 | このブログのガイド
(手違いでブログ編集にログインできなくなり、しばらく投稿できませんでしたが、本日から再開します)
 wikipediaの「明智憲三郎」の解説文がひどい!
 日文研(中曽根康弘が創設した歴史学団体)の茣蓙勇一助教(以降「ゴザ」と略記)が本に書いたものの要約になっている。何度も修正を申請したが、編集委員にゴザ・ファンのネトウヨがいるのか、全く書き換わらない。wikipediaの解説(つまりゴザの主張)を順に見ていこう。
 まず、私の説が「徳川家康黒幕説だ!」と決めつけている。拙著を読んだ人ならば、中学生でも誰一人徳川家康黒幕説とは思わないだろう。ゴザの読解力の貧弱さが浮き彫りになっている。疑問に思われる方は拙著をお読みください。

 とはいえ、東大出身の歴史学者の読解力がそれほどお粗末なものかと疑問が生ずる。ゴザの私への誹謗中傷のやり方を見ると、ネトウヨ手法を駆使している。つまり相手に勝手なレッテルを貼って、それを叩くのだ。実に都合の良い戦法だ。しかも、SNSを駆使して私への誹謗中傷をばらまいている。
 次に、私の解明した謀反の動機と作戦について「複数の学者からまったく成立する余地がないと批判されている」とのこと。その学者として、藤本正行・鈴木眞哉・小和田哲男の著書が参考文献として挙げられている。
 そして、明智憲三郎の説は、学術的には、明らかに荒唐無稽な説であると考えられているため、その説を詳細に批判しているのは、藤本正行(日本軍事史)のような一部の研究者のみである。明智憲三郎のこの説を詳細に検討した呉座勇一(日本中世史)も、明智憲三郎の議論について、全体として「到底従えない」ものであると結論づけている。 小和田哲男(戦国史)は、明智憲三郎の主張である一族滅亡阻止説と信長による家康を討つ計画という「この二つの結論はありえない」と断じている、 との解説文がある。
 ところがである。拙著では『フロイス日本史』の記述により信長の唐入りの計画、『本城惣右衛門覚書』『フロイス日本史』『甲陽軍鑑』の記述により信長の家康討ちがありえたことを立証している。それに対して、史料レベルでの検証も示さないで、「素人が何を言うか」というスタンスでの否定が行われている。まことにネトウヨ特有の印象操作そのものだ。
 さらに『本城惣右衛門覚書』を除けば、信長による家康殺害計画は、何ら史料的な根拠のない空論である 、とまでゴザの主張をうのみにして書いているが、『フロイス日本史』にも『本城惣右衛門覚書』と全く同様に、「光秀の兵たちは皆、信長の命令で家康を討ちに行くものだとばかり思った」と書かれている。
 『甲陽軍鑑』には武田信玄の重臣たちが徳川家康についての噂話をしている席で、ある重臣が「信玄が死んだら信長は家康を殺すぞ」と言うと、他の重臣たちも「俺もそう思う」とこぞって肯定したことが書かれている。果たして皆さんは当時の信玄の重臣たちの言うことと、現代の歴史学者の「信長の家康討ちなどありえない」という主張のどちらを信じますか?
 解説文末で「他方で、加藤弘一(文芸評論家)は、明智憲三郎の議論を、本能寺の変についての「最も説得力のある陰謀説」の一つであると述べる 」と書かれており、これでバランスをとったつもりかもしれないが、全体の論調は完全にゴザの主張に沿ったものになっている。
  調子に乗ったゴザは北村沙衣氏への誹謗中傷事件を起こし、有罪となり、NHK大河ドラマ「鎌倉殿の十三人」の時代考証役を降板している。
   >>> 渦中の北村紗衣氏が語る顛末          
 しかし、歴史学界にとっては功績大だ。おそらくその前年に放送になったNHK大河ドラマ「麒麟が来る」の原作に拙著を採用させないようにすることに功績があったからだ。おそらく、今後も歴史学界では「鉄砲玉」として重宝がられていくであろう。
 私の読者からはゴザを名誉棄損で訴えろ!という声も上がったが、当時『頭に来てもアホとは戦うな!』という題の田村耕太郎氏の本が出版されていて、確かに訴訟をすれば時間も労力も大幅に取られるであろうからと訴訟を見送った経緯がある。その後、適菜 収氏の『それでもバカとは戦え』という題の本も出版されており、そろそろ考え直す必要があるのかもしれない。

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