現在行われている議会の決算特別委員会において、下記の質問をいたしました。
まだ新人ということもあり、原稿を用意して臨んだので、下記に全文を掲載いたします。
時間の関係で残念ながらQ3は会場では質問をすることは出来ませんでしたが、
杉並区危機管理室長に内容をお渡しし、善処をお願いいたしました。
また、Q1、Q2の質問のお答えとしては、
・放射線量測定の方法は熟練が必要のため、貸し出し等による外部の測定の予定はない。
・除染の基準値は杉並区独自では設けず、杉並区議会でも議決をした、
「年間1ミリシーベルト以下」の範囲内を目安とする。
とのお答えでした。
http://www.gikai.city.suginami.tokyo.jp/pdf/2011/gitei230212.pdf
直ぐにこちらの望む答えは得られなかったものの、これまでの杉並区の対応を見ると、
かなり前向きな姿勢で問題解決にあたっていると思われるので、
こちらの意見・要望を伝え続け善処を望むことは必要なことだと考えています。
以下、質問の全文です。
質問項目:今後の放射線対策について
これまで福島第一原子力発電所の事故に伴う
放射能への区民の不安解消に向けての取り組みに関しては、
・杉並区独自の測定を早期に決定をして、実施を
して来られたこと
・また計5回の説明会と1回のシンポジウムを開催
され区民の理解に努めてこられたこと
・ゲルマニウム半導体検出器の購入を計画し、
これから給食の食材の残留放射線量を測定する
独自の体制を整えてきた
ご尽力には大変感謝をしております。
これらを実施されてきた目的とはただひとつ、
それは区民の安心を得ること、これに尽きるのだと思います。
Q1そこで質問をいたします。
これまでの放射線対策で十分区民の安心を得ることが出来たとお考えか、また、これから取り組んでいく放射線対策はどのようなことがあるかをお尋ねをいたします。
Q2大変残念なことに、昨日の朝日新聞に、杉並区の放射線量がその部分だけ高い値を示す、いわゆる
ホットスポットのニュースが出ていました。
このような昨今の報道を見ていると、まだまだ
お子様をお持ちのご家庭の心配は尽きない状態であると考えています。
原子力発電所での事故後の一時的な外部被曝に続き、まだ現段階でも事故が収束せずに放射線物質が拡散されているのではないか?
また、子供の遊ぶ場所において極一部であってもホットスポットといわれる、放射線量の高い場所が存在するのではないかという不安です。
放射線の影響を大人よりはるかに受けやすい子供を持つご家庭、特に母性という言葉に表現されるように、自分のお腹を痛めてわが子を設けた母親にとっては自分の子供を他者によって傷つけられるということは身を切られるような痛みを感じていることは
容易に想像が出来ることであって、
今回の放射能の見えない恐怖にさらされている状態は今もって大変深刻な事態であります。
それは福島から遠く離れていると思われる杉並区においても同様であり、区民はその不安の解決先を杉並区に強く望んでいるのです。
ここで、ある区民の方々からいただいた提案をご紹介します。
これまではある程度の放射能の測定を杉並区でしてもらってきたノウハウを活かして、今後は地域それぞれで放射線量を測定する体制を作ってもらえないかというものです。
元気なご高齢者の方や小さなお子様を持つ親御さんたちに実際に参加をしてもらい、
時間をかけて徹底的に放射能測定をしてはどうかというのです。
そのためには測定機器の貸し出し、測定方法の講習会など杉並区として責任を持って体制を整えていただきたいと考えますが、いかがでしょうか?
Q3もう2点ほど質問をさせていただきます。
まず、一点目としては
区民の安全を得るためには、これまで杉並区がどの様にこの緊急課題に対して取り組んできたのか?
そして今後の取り組みとは何なのかをまとめて、杉並区のホームページから簡単に検索できるように特設のページを作ってはいかがでしょうか?
区の見解を求めます。
現状のホームページ上では現在の測定結果を検索するのは容易ですが、ある一定の時期を過ぎてしまうとトップページから消えてしまい、対策の全体像が判らなくなってしまっているという問題点があると思います。
この件についてお尋ねいたします。
そして2点目としては
その特設ページの中に基本的な放射能に関しての説明文も載せて欲しいと考えていますが
いかがでしょうか。
追加で開催された5回目の最終回である説明会でも参加者の方から
「放射能に関するセミナーを開いて欲しい。」というご要望がありました。
その意図するところは杉並区の取り組みの説明をする会でもなく、専門家による知見を伺うという
シンポジウムでもなく、
もっと基本的な「放射能とは何なのか?」といった総論的なものがわからず、ただ測定結果だけを載せられ、安心だといわれてもわからないということなのだと思います。
以上