第2定例会において、6月8日に一般質問をいたしました。
・発達障害について
・小規模多機能型居宅介護施設について
です。
「小規模多機能型居宅介護施設」という耳慣れない施設をご存知の方は少ないのではないでしょうか?
昨年11月第4定例会の一般質問で、私は区内の小規模多機能型居宅介護施設の
整備状況と増設推進に向けての施策をお伺いいたしました。
今回はその後の取り組みについてお尋ねしました。
小規模多機能型居宅介護施設は、主に認知症高齢者が今までの人間関係や生活環境をできるだけ維持できるよう、
通いを中心に訪問、泊まりの3つのサービス形態が1つとなり、
24時間切れ目なく1つの事業者でサービス提供ができるのが大きな特徴で、いつも顔なじみの職員がケアを行えること、
少人数登録制で家庭的な雰囲気の中で高齢者が楽しく過ごすことができること、
また月額定額制のため、利用者は介護保険利用限度額の調整の必要がなく、介護度がたとえ重度になっても、
住みなれた自宅での生活を可能にしています。
先の一般質問に対して、高齢者担当部長からの答弁では、
方南2丁目に平成18年から1カ所運営していること、また、
平成24年2月に上井草2丁目で区内2カ所目の施設が開所する予定されているとありこの施設は既に運営が始まっています。
また、制度上登録定員の上限が25人とされ小規模であり認知度が低く
利用者が集まらないため運営が困難であり、事業所の設置が進んでいない状況があるとしながらも、
以下、具体的な4つの項目、
1、地域のバランスを考慮しながら、公有地を活用する
2、認知症高齢者グループホームと併設することを条件にした公募を行う
3、補助金を手厚くする
4、区民に対してサービスの内容を周知するなどして、利用者の確保についても支援
して行く
の改善により整備を進めていきたいと考えている、とありました。
区ではその翌12月に上高井戸に小規模多機能居宅型介護施設を設置することを決められました。
ホームページによるとこの施設は区有地に保育園及び高齢者複合施設として整備が進められ、
この度運営事業者が決まったとのことですが、先の一般質問の答弁の中であげられた4つの項目の中で、
今回どいずれの改善を行ったことで小規模多機能型居宅介護施設の整備が進められたのか?
また、この地域に少ない0歳児から受け入れが出来る大規模保育園が出来るということで住民の期待が膨らむところですが、
保育園と高齢者の複合施設といと、一般的には事業の立ち上げや運営が難しいと思われ、
今回、保育園と高齢者の複合施設を整備することとした趣旨と、
事業者募集から開設に至る過程において、よりよい運営に向けて、区が特に講じている方策はあるのか質問をしました。
練馬区では同施設が現在11ケ所ありますが、3年前までは4ケ所であったとのことです。
2年ほど前にグループホーム設置が目標数に達したこともあり、グループホームの事業者公募の際の条件として
小規模多機能型居宅介護施設を併設をすることをあげたところ、順調に増えてきました。
最終目標は17ケ所で平成26年迄に達成する計画を立てているとの事です。
当区のように公有地ではなく大規模民有地活用の要望がまずあり、
そこから事業を計画することが多いという理由から、
人口密集地には施設が少ないという区内でも偏在しているという課題があるとのことですが、
杉並区においても例えば区政の大きな課題のひとつである屋敷林の保全という観点から、
民間の知恵をお借りしつつスケルトン定期借地権といった方法を利用して
施設計画を検討してみるという方法も考えられるのではないかと思います。
また、小規模多機能型居宅介護施設という極めて長い名称を改め、
杉並区独自の愛称をつけ、区民への認知度をあげるための工夫をするといったことも考えられるとの提案をしました。