新型コロナウイルス感染予防として、杉並区立の小中学校が休校となってから3か月が経とうとしています。先日、子どもが通う公立中学から、段階的登校のお知らせが届き、やっとの感があります。
私は、4月中旬に「【緊急アンケート】杉並区立 小中学校 休校中の学習環境について」を実施し、結果を教育委員会などにお届けしてきました。https://blog.goo.ne.jp/akemiyamamoto/e/e094428b55a630f3bf1e796b2077536f
その中で、小中学生の保護者からは自宅の学習環境として、宿題の紙による配布のみに留まらず、オンライン教育を望む方が圧倒的に多くありました。子どもたちの学びをより良いものにしていく為に、次回一般質問で杉並区へ取り組みを求めるための準備を進めています。
◆一般質問 6月1日(月)午前中3番目の予定
※おおよそ10:40過ぎからですが前後する可能性があります。
※本会議中継 http://suginami.gijiroku.com/voices/g07_broadcasting.asp
テーマ「学習環境について」
オンライン教育では、動画を見る一方向の配信だけでは無く、同時双方向のコミュニケーションといって、昨今見る機会が多くなった様な、テレビに出てくるコメンテーターやタレントさんが、放送局にいる司会者と会話をしている様な方法を、教育の場に取り込んでいる自治体もあります。
今やオンラインで会議をするのが当たり前となりましたが、これを公立の学校現場で実現していく為には、個人情報の管理方法やそれぞれの保護者との運用に関しての申し合わせなどの課題をひとつひとつ解決して行かなくてはなりません。
私立学校などでは、入学と同時に授業に必要なアプリをダウンロードしてあるタブレット型のパソコンが配布され、今回の新型コロナウイルスの影響で学校に通えなくなってからは直ぐにオンライン教育に切り替えて対応をしている学校も多くあると聞きます。
国では、昨年から文部科学省がGIGAスクール構想を推進していて、オンライン教育の基盤づくりを始めていましたが、コロナによる休校が長引く中、本年5月11日に、緊急対応として全国の教育者に向けて、一気呵成にオンライン教育の基盤整備のための補助事業を発表しました。
新型コロナウイルス対応として、杉並区では医療体制の充実、福祉分野の充実に取り組んできました。
しかしながら、教育も重要な施策のひとつです。既にオンライン教育に関して豊島区・文京区・千代田区・渋谷区など先行して進む区や、それに続いて中央区・世田谷区・港区・新宿区・中野区・品川区・荒川区などの取り組みも進んできたといった報告書を、保護者の方がまとめられてるサイトなどを拝見するにつけ、杉並区も決して遅れをとってはいけないと考えています。
10年ほど前に、個人的な視察でフィンランドのミッケリ市という、人口8万人弱の都市で小中学校の教育環境の視察に行った際には、既にオンライン教育は実施され、英語の授業では習熟度別の教材をもとに学ぶ環境を見てきました。
下記のOECDのICT活用調査にもあるように、日本では遅れに遅れているオンライン教育ですが、基盤整備を進める事で、不登校のお子さんや、習熟度や理解度に差があるような障がいをお持ちのお子さんを含めて、全ての子どもたちの学びを保障することができ、また、予習や復習で動画を活用することで、余った時間をより探求に振り向けていく事が出来ます。
とはいえ、文部科学省がいくら旗を振ったとしても、それを受けて自治体が主体的に動いていかなくては実現はして行きません。
杉並区で学ぶ全ての子どもたちが、今回のようなコロナの影響下であっても学びが保障されるよう、杉並区に迅速な取り組みを求めてまいります。
是非、皆様のご意見をお寄せください。
山本あけみ→yamamoto.akemi1965@gmail.com
以下、GIGAスクール構想に関してのご紹介です。