標高330mのモノローグ

富士山の10分の1、東京23区最高峰の10倍の山間に暮らして20年。地域の自然や思いを綴ります。

ムン氏の勇気ある提案に期待したい

2017-07-18 19:31:43 | 日記

朝鮮半島:「なるほど日本地図帖(昭文社)」より

ニュースでは韓国のムン・ジェイン(文在寅)政権は北朝鮮に対して南北間の軍事的緊張の緩和に向けた、また、離散家族の再会をめぐる話し合いの場を設けることを提案したということが報じられている。。私は政治的な内容について論ずるつもりはないが、このニュースを耳にして少々感動した。

以前韓国のある団体の責任者(A氏)と話したことがあった。私が所属する団体の上司と私との3者での話し合いの場であったが、上司が不在の冒頭30分間ほど、A氏と私、二人だけの時間があった。

相互に挨拶を交わした後、A氏は歴史の話を始めた。特に強調して話していたのは、秀吉の朝鮮出兵により当時の朝鮮の国土、国民の生活は荒廃したこと。そして、近年では1910年から36年間朝鮮半島は日本の統治下におかれたこと。私は自分の歴史認識の無さを感じた。A氏は淡々と諭すように話しだが、表情は穏やかだった。でも、心の奥底には怒りが込められていたのかもしれない。私はただひたすらA氏の話を傾聴していた。

戦後に生まれ育った私は、A氏の語った歴史はほとんど知らなかった。社会科の教科書の朝鮮出兵、韓国併合や朝鮮戦争とその年代を覚える受験対策としての歴史だったことを改めて恥じた。

そして、朝鮮半島は戦後70年経っても北と南に分断され現在に至っている。北と南の戦争はまだ終わっていない。わが物顔に振る舞う北朝鮮。世界レベルで混とんとした難題である。でも今回のムン大統領の提案はすばらしいと思う。ムン大統領の両親は脱北の体験者だそうだ。この歴史も踏まえて、手に負えない北朝鮮に対して圧力を加えつつも対話を提案するのは、勇気ある決断だと思う。日韓にも難題がある。課題の解決には時間と粘り強さが必要だと思うが、少しでも前向きで平和的な方向に進んでほしいと願う。
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