140kmクラス 総合優勝
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シクロワイヤードより
▼機材
フレーム:YONEX CARBONEX tuning by 自転車の駅サガミ
ホイール:SACRA 4G-50-CL
タイヤ:スーパーソニック 7.0bar
チューブ:ミシュラン ラテックス
チェーン:SACRA SLFチェーン
ヘルメット:protone
ジャージ:valette TTジャージ軽量モデル
ソックス:オンヨネ 腱力ソックス
アイウェア:ジョーブレイカー tuning by eyecue
▼補給食
レース前
ZENトラ、MAGMA、梅丹ツーラン
レース中
ZEN塩梅水、ワンセコンド×5
▼目標/作戦
・狙うはカテゴリ優勝の証のUCIジャージ
・そのためには総合上位の戦いがマスト
・エントリーメンバーからして前半の山岳から振い落しがある
・とはいえ後半の中小の山岳が勝負所となるだろう
・それを見越したペース配分が重要
▼レース
昨年のツールド沖縄があっけなく落車に巻き込まれて終わった反省を活かして、前々でだけでなく、出来るだけ上手な選手の後ろを走るように心掛ける。カテゴリー優勝を意識して、特に森本選手や岩島選手の近くを走るようにする。
前半のアップダウン区間を過ぎてからのダウンヒル、これが直線基調の激下りでサイコンに見たことない速度が表示され、かなりビビる。サイコンを見ないことにする。そしてヒョンと現れる深いコーナー。数人が森の中へ…。マージンを確実に取りながらこの区間をクリア。
スプリントポイントの勝負を見つつ、最初の難関かつレースの重要ポイントの600m登る山岳へ。予想通りペースが速く、森本選手が前に出ると一段階ペースが上がりかなり切ない。それでも先頭メンバーでローテは回りペースを維持する感じで回す。
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シクロワイヤードより
25分ぐらい登った所では10人ほどしか居なく、さらに山岳賞を狙った?中村選手のペースアップにより、高岡選手、森本選手、中村選手、岩島選手、新井選手の6人となる。山岳賞まであと数百メートルの段階で自分が先頭だったので、色気が出て狙いに行くも、ここは中村選手にサラリと抜かされる、と、その背後から岩島選手が猛然と加速し捲っていく。岩島選手とゴールまで一緒に行ってはいけないことを悟る。恐らく森本選手もそう思ったに違いない。
この後はワインディングのダウンヒル区間。言わずもがなこのメンバーはみんなダウンヒルが上手いし速い。高岡選手は特に動きが洗練されていて見入ってしまう。
中盤は平地20kmで、6人で淡々とローテを回していく。補給所で水を2本受け取り、すぐさまシャワー。とにかく暑いので熱中症対策は怠ってはならない。
バイクから追走12名でギャップ1分少々の表示、これが1〜2kmで5秒ぐらい喰われていく展開で、後ろはうまく強調していると推測。自分だけ焦っても仕方ないし、追走の中で後半の山岳で勝負できる選手は僅かなので、平坦では消耗しないように丁寧にペダリングする。とは意識していたけど、前に出るタイミングで少し踏んでいたようで、岩島選手から加速抑えてと助言をもらう。
そして後半の勝負所の山岳へ。この絶妙のタイミングで追走に吸収される。追走からのカウンター気味のアタックで先頭のペースが上がり、真打ちの森本選手が登場。ここの15分を耐えれば目標をグッと手繰り寄せられると言い聞かせて、森本選手の後輪だけを見て修行の時間に入る。中盤から高岡選手もダンシングで前を引く。沖縄の高江の坂を思い出すぜ…。あと何分、あと何分、もうそれだけ。そして山岳賞のポイントに辿り着き、森本選手、高岡選手、自分の順で静かに通過。振り返ると、誰も居ない。
ここから下ると思いきや、アップダウン区間で脚にこたえる。ローテを回していると高岡選手が離れている。何度も確認するが詰めてくる様子がない。森本選手と逃げられると思い、負債を抱えることを承知で踏む。しばらくして切り離しに成功したもんだと思っていたら高岡選手復帰…。脚を早い段階からつっているとのこと。つりながらこの位置ですか。。で、さらに想像してない事態で、森本選手がいつの間にか離れていた。状況確認して、再び踏んでいき、ローテをしながら2段目の8分ぐらいの坂へ。
かなり疲労してきているので、丁寧に、丁寧にペダリングすることだけに集中する。
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シクロワイヤードより
高岡選手が離れたのは分かったけど、振り向くことなくペースを維持し、ゴールまでまこのまま行くことを考える。しかし、通称3段坂の最後の坂、ラスト10kmが思っていたより登るプロフィール、平坦も交えてなかなかペースが上がらない。そしてラスト5km付近で高岡選手にキャッチされてしまう。
後ろから岩島選手が追いかけて来ている?との話があり、まずはカテゴリ優勝を死守すべく最後の力を振り絞ってペースを上げる。
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シクロワイヤードより
ラスト2kmの宿泊していた宿を通り過ぎ、2人の勝負となることを確信。話かけると、総合はもちろん狙うが、つってて厳しいとのこと。ラスト500mの登りに入ってギリギリで踏んで行く。ラスト200でギャップが出来ていた。コーナーを曲がってラスト100で勝利を確信。総合優勝を手にした。
この強豪の中で信じられないリザルト。単純なフィジカルで負けている中での勝因は、強豪が過酷なコースとコンディションで脚をつったりする中で、最後まで脚を残せた点かなと。ロングの練習では、CARBONEXのバネ、推進力を活かせる効率的なフォームを模索し続けた。
ニセコクラシックでの総合優勝は、和歌山国体ロード入賞に匹敵する程の結果だなと思う。38歳にして自転車キャリアにビッグなリザルトを残せて、努力が報われたし、無茶苦茶嬉しい。
今回、単身の遠征だったが、理解してくれた家族には本当に感謝。ニセコは家族で来たらより楽しめるフィールドだと思ったので、叶うなら今度は家族で来たいな。