のんのん太陽の下で

初めての一人暮らしが「住民がいるんだ・・・」と思ったラスベガス。
初めての会社勤めが「夢を売る」ショービジネス。

ありがとう、ダラン

2007-07-27 | KA
 年を聞いてびっくりしたっけ。いろいろ経験して、早く成長してしまったって自分でも言っていた。
 レッドロックに連れて行ってもらったっけ。よく行くというから、ちーちゃんが来た最後の日、その日も行くかと思って、思い切って頼んでみた。何か用事があったみたいだけど、連れて行ってくれた。ついでに空港までも送ってくれた。
 「運転を交代しよう。」と突然いわれたっけ。「だめだめ。」と言っても結局交代して、少し走ると、まだ本当に私が運転できないことが分かって、スーパーの駐車場に場所を変えて練習させてくれた。
 山道を運転させてくれたっけ。恒例の誕生日キャンプに行ったとき、また運転をさせてくれた。その時は少し運転できるようになっていたけど、山道だから、連なって走ってくるみんなが心配そうに見ていた。スティックを握る手を握られてドキっとした。
 温めてくれたっけ。テントに入らないで、みんなでキャンプ場のテーブルの上にぎゅうぎゅうになって寝転がって温め合いながら星を見た。私は一番端だったからものすごく寒かったけど、隣のマリレンと一緒にその隣から温もりを送ってくれた。
 免許の書換えに連れて行ってもらったっけ。DMVはものすごく混んでいて、結局その日は諦めた。良く行くという、近くの『Eggworks』に行って、朝食を食べ、レッドロックのほうにぐるっと回って、また運転させてくれた。それから、スターバックスに行って、太極拳のハンドブックのコピーを切る作業を手伝った。
 車を見るのを付き合ってくれたっけ。分かるようなこと言っていたけど、本当はあまり分からなかったみたい。それでも分かっているように振舞うのはうまい。時間があるから、と、それから中古車屋さんを回ってくれた。
 残り物を一緒に食べてくれたっけ。フグがいなくなる前にお昼作ってご馳走した。その日のショーのあと送ってもらって、シリアルを食べるよりいいから、と、残り物を食べてくれた。
 トレーニングルームで水泳の練習していたっけ。トライアスロンのリレーで水泳をすることになって、水のないトレーニングルームでもバタバタと練習していて、おもしろかった。 
 シルバーマン撮影隊のクルーに入れてくれたっけ。ミーティングの日、迎えに来てくれるって言われ、待っていた。来ないので、約束の一時間後に電話をしたら、遅すぎた。「もっと早く電話してくれればいいのに…。」って、そうだよね。シルバーマンの当日、初めの水泳をし終えると、すぐに撮影隊に入って活躍。タフな人。
 いつも声を掛けてくれたっけ。森のシーンを待機しているときに、いつも私のソロを上から観ていて、終わってから会うと何か言ってくれた。良かったときも失敗した時も、いつも前向きな何かを言ってくれた。私がバカみたいに毎日真剣に仕事に臨む姿勢を、馬鹿にしないで認めてくれた人の一人。今日、サインを頼んだら、「スイングポールで跳ぶのにいつも自信をくれた。」と書いてあった。彼がいつも私にエネルギーを送ってくれていたのだろうに。
 いなくなっちゃうんだね。
 
 踊り終えるとすぐに上を向いて手を振りました。

 全てを片付けて、3年前にここに来たときと同じように、バックパック一個の状態に戻して、彼はKAを去りました。そして、夜が明けると、朝日を見ながらラスベガスを去ります。
 ありがとう、ダラン。