![]() | ミスコン―mis‐control後藤 悦子小学館このアイテムの詳細を見る |
この小説はケイタイサイトで連載されたもの。
著者は主人公とほぼ同じ経歴持つ。
私小説っぽいフィクションと言ったところか?
短大在学中に受賞したミスの称号は小説内とまったくおんなじ。
ミス日本神奈川代表とミス鎌倉。
その後、スチュワーデスとなるところも合致。
退職してだんだん精神の均衡を崩して幻覚幻聴が起こるあたり
統合失調症みたいだけれどもアル中とされている。
この辺りがなんとなく
現実に精神科の薬にずっと世話になっている身内を抱えていると釈然としない。
『恋空』ほどレイプだ難病だとパターン化したアクシデントがないだけ
読みやすい小説ではあった。
初期ものであそこまでいってしまってないってことかも。
なんだかんだとケイタイ小説も
おばさんの野次馬根性で手に取ってみたくなる。
ミスコンは女性蔑視であるとか言う意見もあるが、
あちこちのミスコン荒しが出てくるこの小説を読んでいると
うまく当日だけ審査基準を通過し一位になる事目指す姿勢は
人前で鍛えた筋肉もりもりの肉体を披露して競うボディビルっぽい感じ。
つい最近(?)ミス日本の入賞秘話など観た記憶とダブった。
内容的にはもっと下世話に書いてあり、
外面の作り方と内面をそれらしく見せる方法論と
人の目に映る美ってなんだ?と疑問がわく。
美人はしあわせか?
女性はとかく少しでも美しくありたいと願って
あれこれ無駄な抵抗を楽しむパーツを
多かれ少なかれ持ち合わせているものだけれど
あの追求力は何の意味があるのだろうとちょっと疑問。
林真理子の小説なんかに出てくる
美しいだけでちやほやと分かりやすい金を出す男たちもここにも出てきた。
そう言うので満たされると思うおバカな女は少ないと思うけど
美人はしあわせか?
女はなぜ美しさ求めるか?
最近、そう言うのからちょっと降りた感じが自分でしないでもないのだけども
若かりし頃にも自分からは遠かったミスコンの話、
ミスになる人ってどんな人だったか?一読の価値あり。