貧乏神髄川上 卓也WAVE出版このアイテムの詳細を見る |
働かない選択をしたら貧乏がカップリングでついてくる。
働いて得たお金で消費してきた無駄を削ぐ生活をしなければ
やがてあっぷあっぷあっぷぷの日がやってくる。
働くというのは自由な時間を売ること。
自由な時間の切り売りで得たお金でついつい無駄な物を購入してきた
罪な私が居る。
働いているんだものこの欲しいものを買ったっていいわ。
今日は疲れたからと仕事帰りにお惣菜を買ったり外食したり。
旬な物を安く買って工夫をして食べる時間がなかった。
働くことで消耗する心身がお金を出してチープな食卓を作りだしていた。
この作者はS49生まれ。
息子と6つしか違わない。
9年前から会社を辞めて最小限度の働きで貧乏生活を始めた。
動機は母年齢であろう私とほぼ同じ。
貧乏と貧乏くさいの違いについて力説してある。
ここまでのストイックな生活は年齢もきている私には出来ないけれど
貧乏くさいに敏感な感性には拍手。
ブランドバックで量産店にやってくる。
スーパーマーケットで特売品のお金を出す財布がブランド物。
3ナンバーの高級車からつっかけで降りてくる。
だれかれが持っているから私も欲しい。それを出来たら安く買いたい。
自分の目で良いと思うから欲しいのでないのは本当に貧乏くさい。
ケアマネとして最初の会社の社長ご一家は一家総働きだった。
赤ん坊の母親である一人娘も子供は保育園へ預けて
デイサービスやら事務方やらで終日働いていた。
養子婿ドノはある部署の責任者だったけれども
若いのに年中高熱が出て数日動けなくなった。
妻も某所の責任者をしていたが、
年中眉間にシワを寄せて何かと言うと金に換算する話ばっかりしていた。
ご一家はお金はありあまっていると想像する。
元々が金貸業から水商売、福祉へと手を広げた。
介護保険導入時期においしそうな業界にみえたのだろう。
発想はつぶれた某大手にそっくり。
汲んでも汲んでも満足しない金。
これこそが貧乏くさいと
高級車に乗りブランド物で身を固めた社長ご一家を眺めていた。
『発掘!貧乏図書』の項に
長野県知事の処女作『なんとなくクリスタル』をあげているところなんか
私の感覚にぴったり合う。
作者は酒と煙草とカメラと本とパソコンは必需品なようだ。
貧乏でもここはというこだわりを捨てない。
本当の貧乏は
余分な物や事を削ぎ落して
何物にも犯されない自由な精神と自由な時間を享受する
ゆたかさだろうと思わせてくれる。
貧乏っていいわ~いざ続かん貧乏生活!
WEB上の耐乏PressJapan全日本貧乏協議会からこの本は出来上がったそう。
川上さんごめんね。
この本は図書館で借りたから印税が入りません。