陽だまりのねごと

♪~思いつきひらめき直感~ただのねこのねごとでございますにゃごにゃご~♪

命日

2008-09-22 04:23:06 | Weblog
夫が亡くなって8年目。
あれからガン治療も日進月歩。
もしかしたら今なら助かってしたかもしれない。
来年2月には夫の亡くなった歳に私がなる。

何もかも夫の持ち物は捨てないと夫の匂いの沁みついたこの家には住めなかった。
仏壇など大っきらい。
だって死んでいるとはっきり分からせるような物体が
家に鎮座しているのが辛かった。

法要も大っきらいできた。
姑母のばぁちゃんズのために行ったようなもの。

夫身内の墓の隣に姑が作った墓参りも嫌いだった。
山墓で水を汲んで坂を上り、草刈りやら大事で
我が夫の墓と並んでいる親戚の墓まわりまで掃除は蚊と格闘。
墓は自然にかえるがごとく朽ちていいのではないかと内心思う。

形を大事にしなくても
褪せることなく消えることなく
胸に刻印。

丸7年の年月が流れ
ようやく遺品も墓も仏壇も平静な気持ちで受け止められるようになってきた。
中年の夫婦連れを見るのが辛かった気持ちも薄れてきた。

ばぁちゃんズも
家に連れ帰って布団に寝かせた冷たい夫の体に喜んで飛び乗った猫も老いた。
学生だった子どもたちもそれなり大人。
息子のことは最後まで何も語らなかったけど
今分かる。
心配過ぎて口に出来なかったのだと。

命は有限と
身をもって教えて去った胸の中の人に
怒涛のような毎日で忘れているけれど
命の今を大事にしなくちゃねと今日は言う。

私もいつか散る命。