陽だまりのねごと

♪~思いつきひらめき直感~ただのねこのねごとでございますにゃごにゃご~♪

ブログ内のお掃除 整理整頓

2008-09-27 08:27:00 | Weblog
5年目も経過すれば自分の興味も変わってきている。
ブログパーツが貼れるテンプレートに変更したから
この際、ちょっと見やすく各メニューの公開数を削った。

あれもこれも必要だとよくばらないほど良さは

家の中の整理整頓も
もしかすると
人間関係もかもしれない。

こういうことを思うのは
どうも気力落ち。免疫力が落ちているような気もする。

子ども虐待という第四の発達障害  杉山 登志郎著

2008-09-27 05:48:18 | 
子ども虐待という第四の発達障害 (学研のヒューマンケアブックス)
杉山 登志郎
学習研究社

このアイテムの詳細を見る


題名がショッキングだった。
著者は自閉症の専門家で有名。
最近の虐待ニュースには
いったい今の親世代には何が起こっているのかと不気味な感じさえ覚える。
そしてその親世代を育てたのが我々世代だのだ。
子育てに大きなゆがみはなかったか省みる時期が来ている。

この本は自閉症児が
虐待を受けるケースのことが取り上げられているのかと思って手にしたが
まるで違って
虐待児について詳しい専門家研究結果を広く分かりやすく解説したものだった。

保護された時点で簡単に愛情深くケアしてゆけば回復がみこまれるものだと
思っていたら大間違い。
心だけでなく脳自体に虐待体験が損傷を与えてしまう。
それは自閉症やADHDと似た部分もあると言う。
さらには発達障害の子よりも
虐待児の方が障害は重く社会生活を営めるようにの治療が困難と書かれてある。

多くの虐待児は乳児院や養護施設で保護されているけれども
この施設が昭和30年代からまったく人員基準等が変わっていないと指摘。
私が実習に行った30余年前、
丸一昼夜、実習生に任せて職員が休暇を取った。
当時では珍しいグループホーム形式の1軒屋で
(本書によると今でも大人数で運営されているところがほとんとらしい)
10名程度の中学生から幼児までを
無資格なしの20歳学生私ひとりが世話させられた。
もちろん何かあれば本館に施設長はじめ職員の存在はあった。
パニックを起こす子もなく3歳児がすがりついて寝たこと以外記憶になく
助けを求めることなく無事留守宅守れたけれども、今思ってもゾッとする。
そうでもしないと職員は休めなかったのだ。

当時と変わってない上に収容人員満杯で
発達障害児よりケアが大変な子たちがひしめいているとあっては
施設内での再虐待もあってはならないが否定できない状況とあるのは頷ける。

著者のあいち小児保健医療総合センターでの
虐待児のチームケアの取り組みが紹介されていた。
介護保険における医療との連携ばっちりの尾道形式を連想させる。
これまた氷山の一角。
医療、福祉、介護のコラボが激しく遅れている福祉貧困日本が浮き彫り。
発達障害すら巷の精神科では病名すらつかない現状で
虐待児の専門家はもっと少ないだろうと容易に想像がつく。

最後に子供出生数より犬猫の飼育数が上回ることがあげられていた。
ついに自分勝手に都合のよい犬猫を我が子の替わりに飼う?
人間が次世代を育てない破滅の道を転がっているようだ。

少しでもこの世に生を受け大人勝手で辛い人生を余儀なくされている子が
救われる世の中になるようにとの著者の警鐘が痛い。

序文の最後にはこう記されている。

  献辞  わかくして召されたM.N.のみたまに

Mちゃん・Nちゃんが幾人も思い浮かぶ。