陽だまりのねごと

♪~思いつきひらめき直感~ただのねこのねごとでございますにゃごにゃご~♪

ぬるい生活  群 ようこ

2009-09-16 07:30:50 | 
ぬるい生活
群 ようこ
朝日新聞社

このアイテムの詳細を見る


群ようこが50歳から52歳いの時、「一冊の本」に連載したエッセイに加筆改稿の単行本。
1954年生まれ
同年齢の私としては読み終えてしみじみ表裏表紙のイラストの花を眺める。
パッと華やかでないお地味な花々。どれもこれも好きな感じの花だけど、これって我らの模写かしらん?
その中に吾亦紅がある。
『吾亦紅』と言う歌は中年のおっちゃん歌手が歌っていたっけ。
好きで庭にも植えたんだけどね。
なんだか『はぁ~っ』とため息が出る。

元気はつらつで動き回るとツケがくるから、セーブしいしい動く癖がついている。
書かれた年齢からさらに歳を重ねた。
モーレツパワフルな40代訪問介護サービス提供責任者から
ビンビン細かな指摘やら判断を仰ぐ電話がかかってくる。
高齢者は私よりもっと疲れが顕著なはず。利用者に無理いってもなぁ~と聞きつつ思う。

  『このままにしておくと動けなくなられます。』

わかっているけど叱咤激励して自力での車いす移動がいつまで続くのか?
日々の老い進行に足踏み維持だけものすごい成果じゃないのかなぁ~?
「調理は一緒にしましょう」が建前だけど、お疲れ高齢者はヘルパーにやって欲しいが本音じゃないかしらん?
仕事の後にアクアエアロビクスに週一ならまだしも毎日通う余力ある貴女と一緒に考えないでねと言いたくなる。

  『ほどほどのところでね』

50の声を聞いて『ぬるい生活』が一番としみじみ思う。

私はもう~仕事していることをいいことに
家事はもう手を抜きたいだけぬき、気になる汚れは目をぶって見ないことに。
身だしなみは化粧適当、お手入れ適当。一日に1時間2時間は時間がもったいない。
おんなじ、おんなじ。
なるべく体を絞めつけないゆる~い服が好きになった。
でもこれはほとんど休日指定。
仕事の時は制服がないから信用を失わない仕事するおばさんっぽさを心掛けつつ
コーディネートに朝から悩まないワンパターン化っと。
見苦しくないというのは心がけたいと思っている。
やはり女。きれいに見られたい欲は残っている。
残っているが現実はきびしい展開なんで、表紙の花イラストにひっかっかたりするんだな。きっと。

同年齢の本音。わかる、わかると撫でさすりたい気持ちで読んだ。
最後の最後に『品』が大事とあった。
なにやら品格本がベストセラー前に書かれたものかな?
今、その言葉は手あかがついた感じ。
でも言いたいことは分かるわ~
内面がしっかり現れる中年期。体はだるいけど、しっかしせねば。

ずっと不調で執筆したとあるが、
『仕事、小唄三味線のお稽古、家事、身だしなみといっぱいいっぱい』
と書いてあって、
結構、群さんは自分に厳しく、がんばってる人らしい。