
坂城町ふれあい大学の企画で「浅田次郎講演会」が開かれた。浅田氏は、軽井沢に別荘を持っている。いずれ住民票を長野県に移したいらしい。文学は、面白く、分かりやすく、美しいが必要だ。欧米では、文学には、思想や哲学がないと認められないという。日本は、そうしたことは必ずしも要求されない。要求されるのは、花鳥風月、つまり、四季を感じる文学でなくてはいけない。俳句に季語があることがそのことの象徴だという。最近はそうでない文学も現れているが、浅田氏は認めない。また、暗夜行路に代表される私小説は確かに苦労したり、経験した出来事はわかるが、それは「あなたにとって」であり、私には響かない。いってみれば、それは愚痴になっている。楽しい講演会だった。
写真は、図書館横の「格致学校」だ。