月の晩にひらく「アンデルの手帖」

writer みつながかずみ が綴る、今日をもう一度愉しむショートショート!「きょうという奇蹟で一年はできている」

休日の真ん中で

2008-05-03 23:33:38 | 今日もいい一日



 5月3日、晴れ。
 日射しが春から初夏の、ものになる。

 休日の朝は、眠りこけてしまうこと多し。
 いったんは瞼の奥で、(ああ朝)と認証しているようだが
 目を空けるまでには至らず、
 ふたたび、眠りの世界へ誘われていく。
 現実より、夢の中が甘美だと脳が判断してしまう。
 愚かなことだなあと思う。

 ゴールデンウィークの後半は、実家へ向けて車を走らせた。
 自分が幼い頃に過ごした家というのは、
 他心顔で出迎えてくれるが
 半日もいると、
 家のほうから「ねぇ、ねぇ どうしていた? もっとこっちへ来い」
 と寄ってくるよう。
 台所の冷蔵庫、壁の穴や襖の絵柄まで。
 自分に近しいものとして、
 時間とともにそう目に映る。
 
 
 「ゲェー」
 と鳴くカエル声を耳が聞こえるようになる頃には
 すっかり気持ちいい。
 夜の散歩へ出かけよう。
 
 二階の窓から通っていた中学校の屋根が見えた。

 夕食は、子持ちカレーの煮付け、ブロッコリーとリンゴのポテトサラダ。
 レタスとハムのサラダ。ゴボウの天ぷら。ごはん。
 8時頃にパインとマンゴーのケーキと珈琲。