今年もあと2日、暮れなずむ師走の中を歩きながら思う。
いい一年だった、と。
1月早々に握り寿司で食中毒にあい、貧血が悪化し、
それから内科・婦人科を往復する日々が3カ月も続き、
6月には子宮全摘出の手術を受け、退院したと思ったら
わが家の受験生に右往左往させされ、
心が平安な日は数えるほどしかなかったのかもしれないが、
それでも出会った「人」の笑顔や、
愉しかった思い出が濃厚すぎて、
そんな2012年を愛おしく、抱きしめたくなる。
心からありがとう、と思う。毎年そう思うように。
12月の緊張感が、この透きとおった冷気の風が好きだ。
年賀状の写真選びも、ワクワクする。
最高の一瞬、至福の断片を、数珠つなぎで広げてみるのが、
夢を見せられているようで、とても心地いい。
手術してから後半(夏以降)は、自分の殻を脱ぎ捨てたようで、
生きている重力が、少し軽くなった。
そうしたら、「人」が、それも好きなタイプの「人」「人」が、磁石みたいに吸い寄せられ、
「コンコン!」と扉をノック。
2012年は「人」に恵まれた。とてもありがたい、嬉しいことである。