これ、以前にも書いたと思うんですけどね。一応もう一度念を押しておきたい。
元禄文化や化政文化に代表されるように、江戸時代は庶民文化が大きく花開きました。
これは社会が安定していたというなによりの証拠です。
世界中を見回してみても、紛争ばかりで社会が安定していない国々では、庶民文化が花開くのは難しい。やはり社会の安定無しに
庶民文化の発展はない。
よく徳川幕府の方針として
【百姓は生かさぬよう殺さぬよう】なんてことが言われていますが、これはまったくのデマであることがわかっています。
江戸幕府の方針は、あくまで質素倹約を奨励する極めて道徳的なもので、決して「ギリギリまで搾取し尽くせ!」みたいなものではなかった。
この【百姓は…】云々は歴史の教科書にも載っていました。これは教育の現場でデマを教えていたということになります。そんなことをした大本はやはり
明治政府、でしょうね。
徳川幕府を倒した正統性を示すため、ことさらに徳川幕府を貶め、江戸時代は暗黒時代であり、それを糺したのが明治政府であるというイメージを植え付けた。
そのイメージは未だに、ある程度まで効いていると言って良い。
例えば時代劇。『水戸黄門』とか『座頭市』とか『三匹が斬る!』とか、こうした日本中を旅して回る時代劇では、行く先々で悪い奴らが庶民を搾取しているという状況に出くわし、主人公たちが悪い奴らをやっつける。というのが基本の筋立てですね。
テレビドラマは毎週放送しなければなりません。そうしますと旅の行く先々に悪人がいるという話にしないと、物語が成立しなくなってしまう。
結果として、日本中どこへいっても悪党ばかりで、どこへいっても庶民は搾取されている、みたいなことになってしまう。
でも実際には、そんなことはなかった。
江戸の頃の武士たちには儒教道徳が浸透していましたから、お役人は基本的に皆真面目だった。
そりゃ悪い役人もいたでしょうけど、テレビ時代劇みたいな、日本中悪い役人だらけ、なんてことはなかったのです。
時代劇をみただけで、江戸時代は庶民にとって酷い時代、暗黒時代だったと言うのは、いかにも短絡的。その点はちゃんと勉強して欲しいですな。
江戸時代についてはまだまだ言いたいことがありますが、今日はこのくらいにして置きましょう。
続きはいずれ、また。
『水戸黄門』
『座頭市』
『三匹が斬る!』