「午前10時の映画祭」を観るため、東宝シネマズ仙台に行ってきました。
作品は1963年(昭和38年)制作の東宝特撮映画『海底軍艦』です。
海底軍艦は私が小さい頃から、テレビで何度も繰り返し放送されてきた作品で、東宝特撮映画の中で最も観た回数の多い作品だと思うし、大人になってからはニュープリント版を劇場で観ているし、ヴィデオでも観たしDVDは持ってるし、もう何度も何度も観た。セリフもほぼ全部言える、かもしれない。
でも飽きないんだよねえ。
やっぱり海底軍艦の出撃シーンがめっちゃカッコイイんですよね。また伊福部先生の音楽がシーンを何10倍にも盛り上げる。あれはホントに素晴らしい。
ポツダム宣言受諾を不服とした大日本帝国海軍軍人、神宮寺大佐(田崎潤)は部下を引き連れ逃亡。南洋の島で密かに最新鋭の万能戦艦「轟天号」を建造していた。
太平洋戦争終結から18年。まだ戦争の記憶が残っていたものの、平和と経済成長を享受していた日本において、時代の流れを受け入れた元上官久住(上原謙)と、未だ戦争を引きずる神宮寺との、相容れない意識。
私は神宮寺大佐の行動を必ずしも是とはしないけれど、その気持ちはわかる気がする。ひたすら勝利することだけを信じ戦い続けて、多くの仲間や部下を失って
今更止められないんですよ。負けを認めたら、死んでいった者たちに顔向けができない。その執念。その妄念。
哀れな人なんですよ。神宮寺大佐って。
まあ、ですから、映画の後半で神宮寺大佐が考えを改めて、人類のために轟天号を使うわけですが、ちょっとあっさりし過ぎてるんじゃない?とついつい思ってしまう。いや、映画の展開上はあれで正解なんだけれど、なにかもう一ひねりあったら面白いなと、思ってしまう。
神宮寺大佐は実は諦めていなかった!?とりあえずは目の前の脅威であるムー帝国を排除したあと、再び戦争を起こそうと画策していたとしたら!?
果たして神宮寺大佐を止められるのか!?止めるとしたら、それは
誰だ?
なーんて物語を、妄想してしまいます。
戦争は悲劇以外の何物でもない。人の命を奪い、人の心を狂わせる。
今もしも海底軍艦をリメイクするとしたら、そこまで描かなければならないんじゃないかな。なんてことを思う、今日この頃。
まっ、それはそれとして、やっぱり轟天号は
カッコイイ。
海底軍艦マーチ
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