昨日は、買い付けのファイナルだったが、午前中から雨に降られて、
屋外のアンティークマーケットは、売る方も買う方もなんだか、
やる気も失せた感じ。
雨の降り出す前の、早朝に買った物たちの、送り出す準備に集中することに。
それでも雨の中マーケットの誰もが帰ってしまって、
ゲートが閉まる知らせを受けるまでかかってしまった。
時間切れでコンテナにいれられなかった小さなアンティークたちは、
今朝スーツケースに詰めて、内心そのパンパンに詰まったスーツケースの
重量に怯えながらも、平静を装い、チェックインはパス。
(ここで重量制限に引っかかると、オーバーチャージを払うか、
公衆の面前で、スーツケースを開けて機内持込に分配するなど、
とんでもない仕打ちが待っている)
そう、全ての作業がなんとか片付いて、今空港なんです。
今回は延べ20日間に及ぶ、フランス、ベルギー、イギリスの3ヶ国を訪れ、
車で異動した距離は3200km(迷子走行もおおいに含まれる)に及んだ。
まぁ、その手の職業の方には、日割りにすればなんと言う事のない数字だろうが。
出発を待つ間、パブで一杯。とにかく、ちょっとホッとする瞬間です。
コンテナの到着は12月。
果して、今回の買付は合格だったか、出ない答を探しながら、
機内で反省会の予定です。(目が開いていればのお話)
ガラスに焼付けられたモノクロームの、誰かが撮った写真。
今回の買い付け日記の締めにご紹介しようと、ずっと一緒に旅してきた、
印象に残るアンティークです。
イタリアで撮影されたもののようです。
モノクロームの映画のワンシーンのようでもある、
ダンディーで、乾いた質感が、瑞々しく伝わってくる1枚。
ベルギーの蚤で、これ1枚だけ買い付けました。
値段を尋ねると、写真を太陽にかざし、吟味するおじさんは
まるでアーティストのようでした。
(そして優れた画商でもあったのでした、苦笑。)
マルツ