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兵庫県加東市の青山医院の日記です!

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夏場のインスリン管理にご注意を

2021年07月27日 | 病気

今日も暑いですね。

夏休みは子供たちは毎日張り切って起きてきて、6時過ぎから一日が始まります。

朝は爽やかで過ごしやすいですね。

 

 

ただ、もう9時過ぎから気温が上がってきていて、汗がじっとりします。

夏場の熱中症予防はもちろんのこと大切ですが、今日は糖尿病でインスリンなどを使用している方のインスリン管理のお話を書きたいと思います。

 

インスリン療法は糖尿病患者さんの不足しているインスリンを体外から補充して血糖を下げる治療法です。

1型糖尿病の人は生きていくため必ず必要で、2型糖尿病の患者さんでも飲み薬だけで治療が十分でない場合や手術前など、様々な場面で効果的な治療方法です。

インスリン製剤やGLP1受容体作動薬はタンパク質由来のバイオ医薬品で、高温にさらすと変性してしまい、効果がなくなっていしまう恐れがあります。そのため、これらのお薬を外に持ち歩くときや、室内でもできるだけ30℃を超えないように保管する必要があります。

 

タンパク質の変性というのは卵の白身を焼くと白く固まるように熱などの刺激によりタンパク質の性質が変わってしまう現象をいいます。

 

使用中のインスリンは開封後は直射日光の当たらない、室温管理をするのが大切です。保管場所としてよいのは温度変化の少ない涼しい場所です。

自動車の中や直射日光の当たる窓際、海水浴場、キャンプ場などは高温になりやすいので注意です!

保管温度を保つためには手荷物として、持ち運ぶと高温になりにくいです。

駐車した自動車の中は時に50度以上の高温になります。放置は厳禁です。日の当たらない後部座席でも夏では40度以上になることもあり注意が必要です。

 

夏場の旅行などの炎天下で長時間持ち歩くときは保冷バック(凍結保冷剤)を利用してください。冷やした保冷剤を直接製剤に触れないようにタオルに包んで、一緒に保冷バックに入れるとよいです。

そのほか、冷たいペットボトルをインスリンと一緒に入れたり、ポリ袋にいれたインスリンを湿らせたフェイスタオルで包んで気化熱で保冷するといった方法ができます。

 

最近治療でよく使用される、GLP1受容体作動薬も保管方法は同様です。

 

インスリン製剤、とってもデリケートなので、暑さ対策取ってあげてくださいね。

 

 

 

 

 

 

 

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